著者
藤芳 衛 石田 透 澤崎 陽彦 山口 雄仁 大武 信之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.102, no.128, pp.1-6, 2002-06-13
参考文献数
11

世界共通文字コード体系Unicodeに対して点字記号を割り付けることにより世界的に点字記号を統一することが可能となる.数式等,各国で世界共通に使用されているUnicode上の図形文字には世界共通の点字記号を割り付ける.また,各国特有の図形文字にはその国独自の点字記号を割り付ける.この世界共通の点字記号集合と各国独自の点字記号集合との和集合として各国別に統一された点字記号体系を開発することが可能である.このため,Unicode上の図形文字に2004年に世界の英語圏で採択される予定となっている統一英語点字記号と現行の日本語の仮名の点字記号とを割り付け,統一日本語点字記号の開発を進めている.
著者
藤芳 衛 石田 透 澤崎 陽彦 大武 信之
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. SP, 音声 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.101, no.352, pp.1-8, 2001-10-11

最近コンピュータの世界共通コード体系としてWindows等で使用されているUnicodeの図形文字に点字記号を割り付け, 日本語と英語の共通の点字記号体系として統一日本語点字記号の開発を進めている.1996年に情報交換用符号JIS X-0201及びJIS X-0208に対応した「統一日本語点字記号」第1版を拡張してUnicodeに対応した第2版の開発を行った.本点字記号は日本と英語の一般文書から情報科学や数学等, 専門分野の文書までを統一された一通りの点字記号で表記することができる.小学生から専門家までの視覚障害者が学校や職場で共通に使用することができる.
著者
藤芳 衛 藤芳 明生 大武 信之 山口 雄仁
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WIT, 福祉情報工学 (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.106, no.612, pp.73-78, 2007-03-16

視覚障害者と健常者が点字の教科書や教材の触読図の作成にあたり作図データを共有し,相互協力して作図作業を行うことができるユニバーサル・デザインの作図システムを開発した.従来のコンピュータによる触読図作図システムはマウス等を使用するGUI(Graphical User Interface)であり,視覚障害者には使用不可能であった.また,視覚障害者が点字試験問題の触読図の自立的作成を可能にするため開発した作図システムBplotはCUI(Character User Interface)であり,健常者には効率的とは言えなかった.このため,CUIのBplotをさらに改良すると共に,GUIにも対応し,ユニバーサル・デザインを実現した.
著者
藤芳 衛
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会誌 (ISSN:09135693)
巻号頁・発行日
vol.92, no.12, pp.1022-1026, 2009-12-01
被引用文献数
2

テストのユニバーサルデザインは,試験の開発当初から障害を有する受験者をはじめ,すべての受験者に公平に配慮して試験を設計する手法である.試験の設計者は,開発当初から国連の「障害者の権利に関する条約」に規定されている合理的な配慮を実現するため,障害を有する受験者に対してその障害の種類と程度とに応じて種々の受験特別措置を講じる必要がある.このため,大学入試センター試験と司法試験を例として,受験特別措置の概要とテストのユニバーサルデザインに関する最近の研究について紹介する.