著者
西村 美保
出版者
福岡教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

平成22年度~24年度の本研究の研究成果は以下のとおりである。本研究は20世紀前半のイギリスを舞台とした文学作品を取り上げ、使用人に光をあてその文学表象を吟味した。使用人の質の低下、使用人不足と言った深刻な使用人問題が支配階級の人々の会話に登場し、高等教育を受けた使用人も登場している。本研究は、現地における使用人の衣服調査を行い、使用人の人口変化の考えられる様々な要因についても明らかにした。
著者
西村 美保 關谷 克彦 山根 八洲男 山田 啓司 寺本 修一 澁谷 拓司 坂本 竜一 松尾 孝行
出版者
公益社団法人 精密工学会
雑誌
精密工学会学術講演会講演論文集 2008年度精密工学会春季大会
巻号頁・発行日
pp.241-242, 2008 (Released:2008-09-03)

本研究では,切削加工の前例がほとんど無い高密度純タングステンの被削性について調査した.超硬工具K10種を用いて旋削加工を行い,工具摩耗量,仕上げ面の粗さ,切削抵抗,切削温度を測定することにより,被削性評価を行った.本材料は低切削温度域では被削材の加工硬化,切削温度400~900℃程度の領域では被削材の工具への凝着,それ以上の温度では工具の耐熱温度を超えることにより急速に摩耗し,難削性を示した.
著者
松田 雅子 中島 恵子 西村 美保 ルール ミシェル
出版者
岡山県立大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2011-04-28

カナダ文学の旗手であるマーガレット・アトウッドの作品世界を、長編小説、短編小説、詩、カナダの文学思潮の4つの側面から解明した。研究代表者は長編小説を担当し、分担者の中島恵子は短編小説を中心に研究を進め、それぞれ、博士論文をまとめた。研究分担者の西村美保は、アトウッド文学におけるイギリスの影響、とくにヴィクトリアニズムの展開についてまとめた。研究分担者の、ミシェル・ルールはアトウッドの詩および子ども向けの本の関係について考察した。3冊の書籍、3冊の翻訳書、7編の論文を出版し、学会発表を8回行った。
著者
西村 美保
出版者
福岡教育大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2005

本研究ではヴィクトリア朝における女性の召使について、衣服、生活、文学表象という3つの観点から考察を深め、彼らのヴェールに包まれた生活に少しでも光を当てようと努めた。ヴィクトリア時代に、召使の数が急増した背景には幾つかの理由が考えられるが、最も重要なのは召使がステイタス・シンボルであったことである。中産階級として見られたい人々は少なくとも一人は召使を雇った。召使の世界にも階級があり、女性の召使の場合、ハウスキーパーを頂点に、レディーズ・メイド、ガヴァネス、乳母と続き、底辺に雑役女中がいた。雇われる家の規模や雇い主の所得によって、その数や賃金は異なったが、賃金表には謎の部分も多い。仕事着は女性の場合、自身で用意する事が期待されることも多かった。当時の写真はあたかも彼らの衣服が白か黒といった印象を与えがちであるが、イギリスの博物館が所蔵するメイドの衣服や、アーサー・マンビーの日記におけるハンナ・カルウィックの衣服への言及はメイドの衣服としてライラック色のコットン・プリントのドレスも当時一般的であった可能性を示唆している。文学表象としての召使いを吟味するにあたって、ヴィクトリア朝小説4作品を取り上げた。女性の召使は欲望の対象として見なされがちであるが、主人の話し相手から結婚の対象となったり、情報提供者としての役割を与えられ、プロットにひねりを加える場合もある。文学テクストに描かれる召使が現実社会における召使とそう違わないことから、それだけ召使が作家にとって身近なものであったと言う事ができる。召使いの登場は小説にリアリティとファンタジーの両方をもたらしている。召使いが主人と結婚することは現実世界においては滅多に起こらないことであり、階級差のある男女の交際や結婚がいかに困難を極めたかはハンナ・カルウィックとアーサー・マンビーの事例が鮮明に物語っている。