著者
奈良 真美 押本 浩一 堀内 克彦 豊田 満夫 片貝 堅志 増田 淳 松本 純一 荒井 泰道
出版者
一般社団法人 日本消化器内視鏡学会 関東支部
雑誌
Progress of Digestive Endoscopy (ISSN:13489844)
巻号頁・発行日
vol.67, no.2, pp.114-115, 2005-11-25 (Released:2013-11-21)
参考文献数
2
被引用文献数
3

症例は58歳,女性。発熱にて近医受診し,A型インフルエンザと診断。リン酸オセルタミビルを処方され,内服後に腹痛,下痢,血便となり当院受診。緊急大腸内視鏡検査で左側結腸に縦走潰瘍を認め入院。内視鏡所見,病理所見,便培養陰性などから,下痢が誘起となった虚血性腸炎と考えられた。リン酸オセルタミビルが原因の出血例は稀であり,使用頻度の高い薬剤でもあることから注意が必要であると思われた。
著者
大塚 敏之 高木 均 豊田 満夫 堀口 昇男 市川 武 佐藤 賢 高山 尚 大和田 進 徳峰 雅彦 堤 裕史 須納瀬 豊 新井 弘隆 下田 隆也 森 昌朋
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.517-522, 2000-11-01 (Released:2009-10-15)
参考文献数
11

マイクロ波やラジオ波を用いた凝固療法は肝癌に対する局所療法として広く行われるようになってきた.今回, 我々はマイクロ波やラジオ波による凝固効果を, イヌ及びブタを全身麻酔下に開腹した後肝臓にそれぞれの電極針を穿刺し通電することにより検討した.イヌを用いた実験では, 肉眼的にAZWELL社製マイクロ波, RITA社製ラジオ波及びBOSTON社製ラジオ波で凝固範囲が異なった.組織学的には, いずれも辺縁部に直後では出血を, 5日後では肉芽組織の形成が認められ明らかな差はなかった.ブタを用いた実験では, RITA社製ラジオ波のみの解析であるが, 組織学的に通電直後と6時間後では辺縁部に出血が見られ, 7日後では辺縁部に肉芽組織の形成が認められた.また, 通電時間による凝固範囲内の組織学的所見には差がなかった.したがって, 生体において, マイクロ波とラジオ波ともに良好な凝固効果が得られると考えられた.