著者
池田 尚隆 市川 武宜 金子 敏信
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. WBS, ワイドバンドシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.104, no.733, pp.37-41, 2005-03-10

2002年に角尾らは, CPUのキャッシュの処理時間差を用いたキャッシュ攻撃を提案した.キャッシュ攻撃は, 非線形変換テーブルを有する暗号アルゴリズムに汎用的に適用できる.オリジナルのキャッシュ攻撃では平文のバイト間の差分を用いて攻撃方程式を導いた.2004年に筆者は複数の平文の対応するバイトの間の差分を用いたキャッシュ攻撃を提案し, Camelliaに対する攻撃計算量を削減した.本研究では, その着想を算術加算を含むラウンド関数に適用できるように改良し, これまでキャッシュ攻撃の結果が報告されていないSEEDに対して適用しその結果について報告する.
著者
柿崎 暁 鈴木 秀行 市川 武 佐藤 賢 高木 均 森 昌朋 湯浅 圭一朗
出版者
一般財団法人 日本消化器病学会
雑誌
日本消化器病学会雑誌 (ISSN:04466586)
巻号頁・発行日
vol.106, no.10, pp.1488-1493, 2009 (Released:2009-10-15)
参考文献数
14

症例は46歳,女性.自己免疫性肝炎治療中の肝機能増悪の原因が,プレドニゾロンの先発医薬品からジェネリック医薬品への変更と考えられた.肝炎の増悪で入院.退院後の外来通院に際し,プレドニゾロンを先発品から後発品へ変更したところトランスアミナーゼの再上昇を認めた.先発品に戻したところ,同量でトランスアミナーゼは改善した.無論,後発品の多くは有効であるが,変更の際,留意すべき症例もあると考え報告する.
著者
羽田 健三 市川 武彦
出版者
日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.17, no.5, pp.182-189, 1967-10
被引用文献数
1

Continued from the previous report, this one deals with the percentage of works shared between the male and female, territory, predator, family life and reproductive rate, based on the results of outdoor observations for the purpose of studying the life history of the birds in the Zenkoji basin (altitude about 400m) in the northern part of Nagano Prefecture from 1963 to 1964. The main part of the observations was done in the Nagano district in the center of the basin, and most of the life history during the breeding season of the bird was described based upon the observation of one nest in 1964.
著者
中村 篤志 朝倉 均 吉村 翼 出口 愛美 細川 悠栄 染矢 剛 佐藤 知巳 市川 武 奥山 啓二 吉岡 政洋
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.552-563, 2020
被引用文献数
1

<p>肝硬変(LC)は多様な免疫異常を呈し,リンパ球減少が特徴となる.</p><p>近年,LCの免疫不全と惹起される感染症・炎症はcirrhosis-associated immune dysfunction(CAID)と呼ばれ,肝病態の悪化との関連から注目されている.我々はLCの総リンパ球数(total lymphocyte counts,以下TLC)を調査し,さらにTLCと白血球の好中球分画を基にCAIDのステージ分類を作成した.LCでは早期からTLCが減少し,多変量解析で白血球数,脾腫,肝細胞癌,好中球増多がTLC減少に寄与する因子であった.またTLCはLCの独立した予後因子となり,CAID分類はLCの生存率を有意に層別化し得た.LCの免疫不全は炎症の誘因としてCAIDによる肝病態悪化に寄与する可能性があり,hemogramによるCAID分類の有用性が示された.</p>
著者
大塚 敏之 高木 均 豊田 満夫 堀口 昇男 市川 武 佐藤 賢 高山 尚 大和田 進 徳峰 雅彦 堤 裕史 須納瀬 豊 新井 弘隆 下田 隆也 森 昌朋
出版者
The Kitakanto Medical Society
雑誌
北関東医学 (ISSN:13432826)
巻号頁・発行日
vol.50, no.6, pp.517-522, 2000-11-01 (Released:2009-10-15)
参考文献数
11

マイクロ波やラジオ波を用いた凝固療法は肝癌に対する局所療法として広く行われるようになってきた.今回, 我々はマイクロ波やラジオ波による凝固効果を, イヌ及びブタを全身麻酔下に開腹した後肝臓にそれぞれの電極針を穿刺し通電することにより検討した.イヌを用いた実験では, 肉眼的にAZWELL社製マイクロ波, RITA社製ラジオ波及びBOSTON社製ラジオ波で凝固範囲が異なった.組織学的には, いずれも辺縁部に直後では出血を, 5日後では肉芽組織の形成が認められ明らかな差はなかった.ブタを用いた実験では, RITA社製ラジオ波のみの解析であるが, 組織学的に通電直後と6時間後では辺縁部に出血が見られ, 7日後では辺縁部に肉芽組織の形成が認められた.また, 通電時間による凝固範囲内の組織学的所見には差がなかった.したがって, 生体において, マイクロ波とラジオ波ともに良好な凝固効果が得られると考えられた.
著者
市川 武志 福永 守高 牧野 国雄 横山 敦士 山田 敏郎
出版者
日本学術会議 「機械工学委員会・土木工学・建築学委員会合同IUTAM分科会」
雑誌
理論応用力学講演会 講演論文集
巻号頁・発行日
vol.51, pp.265, 2001

シリコンウェハスライス工程はLSI製造の精度向上のために非常に重要である.ウェハ軸と結晶軸のずれをもたらすため,シリコンウェハのそりは深刻なトラブルとなる.この軸ずれは後の研磨では解消できない.このような現象についての数値解析は有用と思われるが,そのような報告は今のところない.著者らは連成熱_-_応力マトリクスを用いた新しい有限要素モデルを提案する.そのモデルでは,スライスされた要素の熱伝導と剛性はゼロになる.切削熱がそりの第一の原因と仮定された.切削により発生する熱は,実験と数値解析の温度を比較することで求めた.200ミリウェハのそりは数値解析より4.21マイクロメートルと見積もられた.300ミリウェハについては3.7-8.5 マイクロメートルのそりと見積もられた.数値解析の結果は切削熱が小さければ,そりも小さくなることを示した.切削熱がシリコンの破壊と摩擦により発生すると考えられる.数値解析結果は破壊熱が主たる原因であると示唆した.
著者
中村 篤志 吉村 翼 出口 愛美 細川 悠栄 染矢 剛 佐藤 知巳 市川 武 奥山 啓二 吉岡 政洋 朝倉 均
出版者
一般社団法人 日本肝臓学会
雑誌
肝臓 (ISSN:04514203)
巻号頁・発行日
vol.61, no.11, pp.552-563, 2020-11-01 (Released:2020-11-09)
参考文献数
42
被引用文献数
1

肝硬変(LC)は多様な免疫異常を呈し,リンパ球減少が特徴となる.近年,LCの免疫不全と惹起される感染症・炎症はcirrhosis-associated immune dysfunction(CAID)と呼ばれ,肝病態の悪化との関連から注目されている.我々はLCの総リンパ球数(total lymphocyte counts,以下TLC)を調査し,さらにTLCと白血球の好中球分画を基にCAIDのステージ分類を作成した.LCでは早期からTLCが減少し,多変量解析で白血球数,脾腫,肝細胞癌,好中球増多がTLC減少に寄与する因子であった.またTLCはLCの独立した予後因子となり,CAID分類はLCの生存率を有意に層別化し得た.LCの免疫不全は炎症の誘因としてCAIDによる肝病態悪化に寄与する可能性があり,hemogramによるCAID分類の有用性が示された.
著者
武藤 隆 戸塚 洋史 坪井 俊紀 吉田 大介 松野 靖司 大村 昌伸 高橋 秀和 櫻井 克仁 市川 武史 譲原 浩 井上 俊輔
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 40.12 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
pp.29-32, 2016-03-04 (Released:2017-09-22)

我々は,消費電力の増加を抑制し,AD変換時間の短縮と広ダイナミックレンジ化を実現するデュアルゲインアンプ型シングルスロープ列ADC(SSDG-ADC)を搭載したAPS-Hサイズ2.5億画素CMOSイメージセンサを開発した。SSDG-ADCは,画素の信号レベルがある閾値レベルより低いときは列回路に設けられたアンプのゲインを高ゲインに設定し,閾値レベルより高いときは低ゲインに設定する手法である。その結果,シングルスロープ列AD(SS-ADC)に対して,AD変換時間を75%短縮し,6dBのダイナミックレンジ拡大を実現した.
著者
羽田 健三 市川 武彦
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
生態誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.93-100, 1967
被引用文献数
1

This report deals with nest building, copulation, egg-laying incubation, hatching, and chick-raising, based on the results of the outdoor observations for the purpose of studying the life history of the birds in the Zenkoji basin (altitude about 400m) in the northern part of Nagano Prefecture from 1963 to 1964. The main part of the observations was done in the Nagano district in the center of the basin, and most of the life history during the breeding season of the bird was described based upon the observation on one nest in 1964.
著者
市川 武 柿崎 暁 堀口 昇男
出版者
群馬大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

横紋筋肉腫の発癌機序を調べるために、肝細胞増殖因子トランスジェニクマウス(HGF/SFtgマウス)と癌抑制遺伝子であるp53、Arf、Ink4aそれぞれのノックアウトマウス(p53-/-マウス、Arf-/-マウス、Ink4a-/-マウス、)を交配して作成されたHGF/SFtg+p53+/-マウス、HGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスに発生した横紋筋肉腫を解析した。HGF/SFtg+p53+/-マウスに発生した横紋筋肉腫のウエスタンブロッティングによる解析では、Ink4a、Cdk4、Cdk6の発現は維持されていたものの、Rb発現の消失を認めた。またHGF/SFtg+p53-/-マウスの骨格筋に比較してc-myc発現の増強を示した。同様にリアルタイムPCRでもHGF/SFtg+p53+/-マウスに発生した横紋筋肉腫においてc-myc DNAコピー数の増加(extracopyあるいはhalf copy)を確認した。筋原性分化に関与するMyogeninはHGF/SFtg+p53-/-マウスの骨格筋には発現を認めなかったのに対して、横紋筋肉腫では発現が確認された。一方、HGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスに発生した横紋筋肉腫の同様の解析ではRb、p53の発現は維持されていることを確認した。c-mycはHGF/SFtg+Arf-/-マウス、HGF/SFtg+Arf+/-マウスに発生した横紋筋肉腫においてはHGF/SFtg+p53-/-マウスと同様に骨格筋に比較して発現の増強を示したが、HGF/SFtg+Ink4a-/-マウス、HGF/SFtg+Ink4a+/-マウスではc-myc発現の増強は明らかでなかった。これらの結果より(1)横紋筋肉腫発癌にp53/Arf径路の不活性化が重要であるが、p53とArfは必ずしも同様の機序で横紋筋肉腫発癌抑制に関与しているわけではなく、Rb不活性化が関与する可能性が認められた。(2)横紋筋肉腫発癌にはp53/Arf径路の不活性化に加え、c-mycの関与が示唆された。