著者
西野 浩明 宇津宮 孝一 吉田 和幸 賀川 経夫
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

本課題では,「仮想と現実を継ぎ目なくつなげる仮想環境」を構成するために,「現実と仮想の間に人間が違和感を覚える境界」を明確化し,それに基づいて,利用者に違和感を与えないリアルな仮想環境を描出する手法に関して研究開発を行った。このために,人間の感性を利用してシステムの最適化を行う対話型進化計算法に,認知科学や免疫学等の知見を融合した仮想環境の構成法とソフトウエアを設計・開発した。また,仮想物体の質感表現,技能の記録と伝習など,利用者の違和感がシステムの機能・性能に大きく影響するような応用分野に提案手法を適用し,その有効性を実証的に評価・検証した。
著者
賀川 経夫
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

本研究では、画像などの非構造データを含むビッグデータの解析において、視覚化だけでなくVR技術を応用した没入型のインタフェースの構築に関する検討を行った。音を用いた医用画像診断支援ツールについて、学生と放射線科医に利用してもらい、その効果を検証するとともに、没入型インタフェースに関する考察を行った。その結果、モダリティ間の連携に検討の余地はあるものの、没入型インタフェースの有効性に関する示唆を得ることができた。
著者
西野 浩明 吉田 和幸 池部 実 賀川 経夫
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2015-04-01

3Dプリンタ等のものづくり機器の普及により,一般利用者が実物の試作を独力で行える環境が整ってきた。この技術の進展には,少品種大量生産を想定した従来型のものづくりから,個人の特徴や感性を反映した個性的なものづくりを支援する,新たなデザインおよび演出手法の開発が必要である。本課題では,利用者の感性や嗜好に基づいて既存の3Dデータの形状や質感を個性化し,地域の環境情報を造形過程に組込む新たなものづくり技術を開発する。さらに,触感や香りなどの多感覚情報を融合しながら,デジタル情報を可視化・演出する要素技術を実装するとともに,実用的な分野のシステム開発と評価をとおして,開発した技術の有効性を検証する。
著者
西野 浩明 武方 一馬 賀川 経夫 宇津宮 孝一
出版者
日本知能情報ファジィ学会
雑誌
知能と情報 (ISSN:13477986)
巻号頁・発行日
vol.18, no.4, pp.519-533, 2006 (Released:2007-04-20)
参考文献数
34
被引用文献数
2 4 4

本論文では, 3次元物体の触知を可能にする触力覚装置の最適化を, 対話型進化計算 (IEC) で支援する手法を提案する. 提案手法は, 利用する装置に関する知識やプログラミング技能を要せず, 触力覚技術に不慣れな利用者でも, 自身がイメージする触感を直観的に作成することを可能にする. 利用者は, 計算機が提示する複数の触感つき3次元モデルに触 (さわ) りながら, 自身の好みで適合度を与える. それに対して, システムが遺伝的アルゴリズムを用いて, 利用者から与えられた適合度を基にモデルの触感を進化させる. この「利用者評価とモデルの進化」を利用者が満足する触感が得られるまで繰返す. さらに, IECによる触感生成法と従来型の手動式パラメータ設定法を実装し, 比較実験をとおして提案手法の有効性を検証した.
著者
宇津宮 孝一 西野 浩明 吉田 和幸 賀川 経夫
出版者
大分大学
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2008

いつでも,どこでも,何にでもつながるユビキタスなネットワーク環境において,モノとモノとの実物系センサネットワークとインターネットとを相互接続し,複合現実感技術を用いて実空間と仮想空間とを融合した新たなユビキタス環境内で,移動体が協調しながら作業をしていくことを可能にするためのアドホックセンサネットワークの構築法を考案した。