著者
豊田 和弘 アゲエバ カテリーナ 村上 弥生 福田 大 清水 達夫 鳳龍四号開発チーム 趙 孟佑
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.158-160, 2019-05-05 (Released:2019-05-05)
参考文献数
5

キューブサットなどの超小型衛星はその大きさから推進機を搭載することは難しいが,搭載できればミッションの幅が大きく広がる.また,宇宙ゴミにならないように25年以内にデオービットすることもルール化された.このような背景から固体推進剤を用いた真空アーク推進機(VAT-pi2)の開発を行ってきた.陰極である導電性の固体推進剤,陽極,コンデンサおよび電源からなる真空アーク推進機はその簡単な構造から小型化できロバストである.また低地球軌道に存在するプラズマと干渉することで点火装置なしで自発放電をすることが可能である.今回VAT-pi2の軌道上での動作試験を超小型衛星「鳳龍四号」で行った.300V発電太陽電池を電源として動作させている.また放電電流を計測できるオシロスコープを搭載しており,同時に放電の様子を撮影できるカメラも搭載されている.軌道上での実験の結果,VAT-pi2の放電を確認することができた.放電波形および放電画像の取得は引き続き行っていく.
著者
福重 進也 赤星 保浩 渡辺 圭子 FURUSAWA Naomi KOURA Takao 趙 孟佑 HARADA Shoji 藤田 辰人
出版者
一般社団法人日本機械学会
雑誌
年次大会講演論文集 : JSME annual meeting
巻号頁・発行日
vol.2007, no.5, pp.415-416, 2007-09-07

Space debris impact to solar array causes not only destruction of insulation layer but also impact-induced plasma. This plasma lead to arcing between two points with potential differences on the solar array, for example, high potential cell and low potential cell or substrate with a damage on the insulation layer. Joule heat of this arcing can carbonize insulation layer and create permanent short-circuit path. This is permanent sustained arc. In this study, hypervelocity impact test was conducted to a solar array coupon which was compose of grand potential substrate and high potential cell applied voltage using an external circuit to simulate condition of power generation. We measured temperature and density of plasma created by hypervelocity impact as well as current and voltage of the external circuit in order to evaluate possibility of the permanent sustained arc between high potential cell and substrate on the solar array due to a space debris impact.
著者
渕上 慎悟 豊田 和弘 趙 孟佑 Fuchikami Shingo Toyoda Kazuhiro Cho Mengu
出版者
宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)
雑誌
平成25年度宇宙輸送シンポジウム: 講演集録 = Proceedings of Space Transportation Symposium FY2013
巻号頁・発行日
2014

平成25年度宇宙輸送シンポジウム(2014年1月16日-17日. 宇宙航空研究開発機構宇宙科学研究所(JAXA)(ISAS)), 相模原市, 神奈川県
著者
武藤 乗仁 Örger Necmi Cihan 豊田 和弘 趙 孟佑
出版者
電気・情報関係学会九州支部連合大会委員会
雑誌
電気関係学会九州支部連合大会講演論文集 2019年度電気・情報関係学会九州支部連合大会(第72回連合大会)講演論文集
巻号頁・発行日
pp.247-248, 2019-09-19 (Released:2020-01-20)

従来、推進剤を軌道上で補給可能な電気推進機が研究されてきた。このような方式の電気推進機には地球低軌道や、深宇宙探査への使用を目指したものがあるが、近年のUZUME計画に見る人類の月に対する関心や、小型衛星の需要の増加を考慮した推進機の研究例は未だ無い。そこで本研究では、小隕石の月面への衝突による巻き上げや、クーロン力による月面からの離脱によって月上空に浮上したレゴリス粒子を軌道上で取り込み、噴射することで推力を得る新しい電気推進機の研究開発に取り組んでいる。本発表では加速原理、レゴリス粒子径に対して得られる推力、推進機の形状等について述べる。
著者
川島 レイ 趙 孟佑 宮崎 康行 佐原 宏典 安藤 恵美子
出版者
一般社団法人日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 = Aeronautical and space sciences Japan (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.62, no.10, pp.331-336, 2014-10

大学宇宙工学コンソーシアム(University Space Engineering Consortium:UNISEC)は10年余にわたる国内高専・大学への実践的宇宙開発の支援を経て,宇宙ハンズオントレーニングの有用性・有効性を確信し,活動を宇宙開発新興国を含む他地域に広げるべく,2011年に国際委員会を組織した.国際向けの活動としては,超小型衛星のミッションアイディア国際コンテスト開催,海外の新興国への衛星開発教育の実践,超小型衛星シンポジウムの事務局運営などがある.UNISECでは,2020年までに100以上の国で大学生が実践的宇宙開発に参加できるような世界を作ろうという「VISION 2020-100」を発表し,世界各地にUNISECのような大学連携組織を作り,それらの組織を横断的につなぐUNISEC-Globalを設立しようという提案を国連の会議等で行い,2013年11月には,第1回UNISEC世界大会(The 1st UNISEC-Global Meeting)を実施し,UNISEC-Globalの設立が宣言された.本稿では,UNISEC国際展開の経緯と成果およびその将来展望,課題について考察する.