著者
豊田 和弘 アゲエバ カテリーナ 村上 弥生 福田 大 清水 達夫 鳳龍四号開発チーム 趙 孟佑
出版者
一般社団法人 日本航空宇宙学会
雑誌
日本航空宇宙学会誌 (ISSN:00214663)
巻号頁・発行日
vol.67, no.5, pp.158-160, 2019-05-05 (Released:2019-05-05)
参考文献数
5

キューブサットなどの超小型衛星はその大きさから推進機を搭載することは難しいが,搭載できればミッションの幅が大きく広がる.また,宇宙ゴミにならないように25年以内にデオービットすることもルール化された.このような背景から固体推進剤を用いた真空アーク推進機(VAT-pi2)の開発を行ってきた.陰極である導電性の固体推進剤,陽極,コンデンサおよび電源からなる真空アーク推進機はその簡単な構造から小型化できロバストである.また低地球軌道に存在するプラズマと干渉することで点火装置なしで自発放電をすることが可能である.今回VAT-pi2の軌道上での動作試験を超小型衛星「鳳龍四号」で行った.300V発電太陽電池を電源として動作させている.また放電電流を計測できるオシロスコープを搭載しており,同時に放電の様子を撮影できるカメラも搭載されている.軌道上での実験の結果,VAT-pi2の放電を確認することができた.放電波形および放電画像の取得は引き続き行っていく.
著者
大岡 照二 児島 淳之介 清水 達夫 志水 洋二 高岡 愛明 門奈 丈之 山本 祐夫
出版者
The Japanese Society of Gastroenterology
雑誌
日本消化機病學會雜誌. 乙 (ISSN:13497693)
巻号頁・発行日
vol.77, no.1, pp.54-62, 1980

慢性活動性肝炎に対して副腎皮質ステロイド(CS)が有効か否かを確定するため,臨床的• 機能検査的,また形態学的にも類似した症例を選び,26例にCSを投与し,37例を非投与として両群を対比検討した.これらの患者は著者らの共同研究下に2ヵ月から9年の経過中2回以上の腹腔鏡下肝生検を施行すると共に,月に1回の肝機能検査をし検討した.CSはPrednisoloneで30mgを初回1日投与量とし1週毎に10~5mgずつ減量し,毎日又は隔日5mgを維持量とした.CS群は肝機能上改善し(0.05>p>0.02),組織像では炎症反応を抑制し(p<0.01),線維化の進展を防止した(0.05>p>0.02).小量とはいえ長期連用による副作用が心配されたが,臨床的に副作用は少なく,また肝細胞内への脂肪浸潤の増加も軽度であつた.HBs抗原陰性例では,陽性例に比べその効果はやや良好であつた.