著者
足立 尚登
出版者
公益社団法人 日本薬理学会
雑誌
日本薬理学雑誌 (ISSN:00155691)
巻号頁・発行日
vol.120, no.4, pp.215-221, 2002 (Released:2003-01-28)
参考文献数
43
被引用文献数
3 4

脳が虚血に陥るとたとえ短時間でも後に障害が生じるが,これにはグルタミン酸をはじめとする興奮性神経伝達物質の放出や細胞内Ca2+増加が関与している.ヒスタミンは中枢神経系で神経伝達物質としての作用があり,ヒスタミン神経支配は広く脳全体におよんでいる.虚血時にはヒスタミン神経からのヒスタミン放出も増加し,ヒスタミン神経活動が亢進する.このヒスタミン神経活動を抑制すると虚血による障害が増悪する.また,あらかじめヒスタミンを脳室内に投与しておくと虚血による障害は改善し,逆に,H2受容体遮断によって増悪する.さらに,H2受容体遮断によって虚血時のグルタミン酸やドパミン放出も増加する.以上のことは,脳内ヒスタミンがH2作用によって,興奮性神経伝達物質の放出を抑制し障害を改善することを示唆する.一方,ヒスタミンには血液脳関門の透過性を亢進させる作用や脳浮腫を引きおこす作用があり,これらにもH2作用が関与している.
著者
足立 尚子 和田 恵次
出版者
日本貝類学会
雑誌
貝類学雑誌Venus : the Japanese journal of malacology (ISSN:00423580)
巻号頁・発行日
vol.57, no.2, pp.115-120, 1998-07-31
被引用文献数
1

和歌山県那智勝浦ゆかし潟の潮間帯砂泥地に同所的に生息するウミニナとホソウミニナについて, 潮位と植生に対する分布を調査した。ウミニナは, 高潮位において高密度で出現したのに対し, ホソウミニナは, 低潮線付近において高密度で出現した。塩生植物の出現する場所において, 2種が多く出現した植物の種は異なっていた。室内実験では, ホソウミニナは, ウミニナよりも水のある場所を好む傾向を示した。これは, 野外での2種の潮位に関する分布の違いの結果と一致した。
著者
藤本 久夫 足立 尚 藤本 秀子
出版者
Japanese Society of Oral and Maxillofacial Surgeons
雑誌
日本口腔外科学会雑誌 (ISSN:00215163)
巻号頁・発行日
vol.31, no.7, pp.1799-1802, 1985-07-20 (Released:2011-07-25)
参考文献数
7

A Leclerc operation by the temporal approach was made in a case of recurrent luxation of the temporomandibular joint.This technique can be performed under direct vision, is simple to increase only the height of the articular eminence, and can give good results without trouble.Our case was a 18-year-old male who would be a Buddhist priest, so we accomplished with modified temporal flap incision.Postoperative course is uneventful.
著者
大西 克彦 田中 悠策 足立 尚寛 山路 敦司
雑誌
研究報告エンタテインメントコンピューティング(EC)
巻号頁・発行日
vol.2014-EC-32, no.10, pp.1-2, 2014-05-30

民族楽器を展示している博物館では,来場者に展示物の背景知識をさらに知ってもらうために展示楽器に触れ実際に音を鳴らすことができる展示をしている.しかし,それらの楽器が奏でるリズムを来場者が再現して実際のリズム演奏を体験することは難しい.そこで本研究では,これらの民族楽器が奏でる音楽の多様性を来場者に容易に体験させることを目的として,マーカとタブレット端末を用いたリズム演奏システムについて検討している.具体的には,様々な楽器のリズムに対応したマーカをタブレット端末上で表示させることで,容易に民族楽器を組み合わせたリズム演奏できるシステムについて検討する.本稿では,システムの試作と実際にワークショップを行った結果について報告する.