著者
干川 尚人 大島 達也 西辻 崇 白木 厚司 伊藤 智義
出版者
The Institute of Electronics, Information and Communication Engineers
雑誌
電子情報通信学会論文誌 B (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.J105-B, no.10, pp.792-801, 2022-10-01

コロナ禍は場所に依存しないリモートワークを急速に普及させ,更にオフィスの地方移転やワーケーションのような働く場所の地方分散を促進させた.これにより通信のエンドポイントをつなぐ地方の通信設備維持の重要性も大きくなっている.しかし,近年の人手不足の事情もあり,通信インフラ事業者では現地での物理的な作業が必要なケースでは遠方の拠点から技術者を派遣する形態が一般的になっており,オンライン監視でサポートできない物理異常の発見方法がサービス品質維持のために重要である.この課題に対して,我々はマシンルーム環境の監視を目的にセンサとアクチュエータを搭載した汎用ベースロボットによって,その解決を試みる.この論文ではまず地方の通信設備における労働力と物理異常検知の課題を述べ,その維持管理業務をサポートするための新たなベースロボットシステムを提案する.そしてこのコンセプトを実証するためのプロトタイプロボットを実装し,その予備実験結果を示す.
著者
瀧本 真也 羽生 道弥 新井 善雄 長澤 淳 御厨 彰義 中根 武一郎 寺西 宏王 渡邊 隼 辻 崇
出版者
特定非営利活動法人 日本心臓血管外科学会
雑誌
日本心臓血管外科学会雑誌 (ISSN:02851474)
巻号頁・発行日
vol.42, no.6, pp.466-470, 2013-11-15 (Released:2013-12-04)
参考文献数
12
被引用文献数
3 2

症例は58歳,男性.大動脈弁閉鎖不全症に対し手術適応と判断されたが,既往のなかで歯科治療のさいの補綴物が原因の金属アレルギーの既往が判明した.当時の記録では金,鉄,白金,コバルト,クロム,銅,亜鉛に対しパッチテストで陽性を示していた.胸骨正中切開で行う開心術において通常使用される金属製の手術材料のうち,長期間体内に留置される可能性のある,胸骨サージカルワイヤーや一時的ペーシングワイヤー,血管結紮クリップと金属一般においてパッチテストを施行した.胸骨ワイヤーとペーシングワイヤーにアレルギー反応を認めた.他金属ではアルミニウム,錫,パラジウム,インジウム,イリジウムに陽性反応が出た.機械弁含有金属データより,CarboMedics社製機械弁とOn-X機械弁は使用可能と判断した.手術は本人希望にて胸骨正中切開アプローチとし,上行大動脈送血・右房脱血にて体外循環を確立後,CarboMedics社製機械弁(27 mm)で大動脈弁置換術を施行した.一時的ペーシングワイヤーは離脱のさいに必要であったため留置としたが術翌日に抜去した.胸骨は5号Ethibond糸を用いて閉鎖した.術後急性期および術後1年経過時点でアレルギー反応なく,経過良好である.
著者
辻 崇宏 上野 禎一
出版者
一般社団法人日本鉱物科学会
雑誌
日本鉱物科学会年会講演要旨集 日本鉱物科学会 2009年年会
巻号頁・発行日
pp.84, 2009 (Released:2010-04-06)

福岡県福岡市西区長垂には日本でも有数のリチウムペグマタイトがある。 リチア雲母やリチア電気石をはじめ、様々な希元素鉱物・放射性鉱物を産する。 今回、生成環境を調べる一環として、改めて鉱物記載と希土類元素に着目した組成分析を行い、さらに、流体包有物の均質化温度と塩濃度を測定し生成条件などの考察を行った。 組成分析は本鉱床の特徴的な鉱物であるmanganocolumbite(Mn0.68,Fe0.22)Σ0.90(Nb1.75,Ta0.21)Σ1.96O6などの分析結果を得られた。 また、石英中の流体包有物の均質化温度は354-294℃と高温熱水系の値を示した。 今後は均質化温度と塩濃度の関係性等、本鉱床の石英の形成環境を詳しく検討し、生成条件等の考察を行う。