著者
近藤 裕昭 村山 昌平 玉川 一郎 斎藤 琢 菅原 広史 石戸谷 重之 髙根 雄也
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2012-04-01

温室効果ガス観測技術衛星(GOSAT)などによる宇宙からの二酸化炭素(CO2)の監視の究極的な目標は各発生源からの発生量を正確に求めることである。これを逆問題解法により推定するには衛星モニタリングに加えて空間分解能の高い局所CO2輸送モデルの開発が不可欠である。このためのモデル開発とそのために必要なCO2フラックス観測を山間部(岐阜県高山市)と都市(東京)において行った。これらの結果をふまえて改良した局所CO2輸送モデルを用いて観測との比較を行った結果、濃度の日変化の振幅はおおむね一致した。
著者
村山 昌平 近藤 裕昭 三枝 信子 森本 真司
出版者
独立行政法人産業技術総合研究所
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

岐阜県高山市の冷温帯落葉広葉樹林において、炭素循環素過程の収支を評価するために、林内外の大気中CO_2濃度及びその酸素安定同位体比(δ^<18>O)、及びδ^<18>Oの変動要因と考えられる土壌中CO_2、降水、土壌水、水蒸気、葉内水のδ^<18>Oの系統的な観測を行った。得られた結果より大気中CO_2の^<18>Oの変動の特徴を明らかにし、その変動要因を考察するとともに、光合成、呼吸に伴う^<18>Oの同位体分別の変動を推定し、^<18>Oの収支からフラックス観測で得られる正味CO_2交換量を光合成と呼吸に分離評価する可能性について検討を行った。大気中CO_2のδ^<18>は、CO_2濃度と比べて複雑な日内変動を示したが、日中乾燥時には、光合成時のCO_2の^<18>Oの同位体分別が増大することに起因すると考えられる顕著なδ^<18>の増加が観測された。日中森林上で得られたCO_2のδ^<18>Oデータの季節変動は、冬季に低い値、春季に高い値を示したが、成長季は年々異なる変動を示した。成長季の変動については、相対湿度と負、日射量と正の有意な相関が見られ、夏季に湿潤であった年には初夏にδ^<18>Oは急減し、少雨で比較的乾燥した年には、初夏に最高値を示したのち緩やかに減少した。北半球中緯度の他サイトとの比較により、後者のような季節変動は、北米・ヨーロッパの多くのサイトで見られたが、前者のような変動は、モンスーンアジア域の特徴であることが示唆された。フラックス観測から推定された光合成・呼吸量と同位体分別を組み合わせてCO_2の^<18>Oのフラックスを推定し、林内1ボックスの収支モデルを用いて、観測されたCO_2のδ^<18>Oの変動と比較したが、推定された^<18>Oのフラックスから観測値の変動パターンを再現できず、光合成・呼吸量を精度良く分離推定するためには、森林内外の各層における素過程を再現する多層キャノピーモデルを用いた解析を行う必要があることが示唆された。
著者
近藤 裕也
巻号頁・発行日
2012

Thesis (Ph. D. in Medical Sciences)--University of Tsukuba, (A), no. 6225, 2012.3.23
著者
近藤 裕子
出版者
佛教大学
雑誌
佛教大學大學院紀要 (ISSN:13442422)
巻号頁・発行日
vol.27, pp.61-67, 1999-03-01

人間を対象とする看護等の職業においては,人間をどのようにとらえれば,人間全体を把握できるかの検討は重要である。日本では古来から「身心一如」の考えから,心身一元論的なとらえ方が一般に行われてきた。しかし人間は,身体的にはとらえやすくても心理的にはとらえにくい。人間をどのようにとらえるかは,それぞれの人によってまた,どのような視点でみるかによっても異なってくる。人間の姿や心を,能楽を通して演じた世阿弥によって記述された,さまざまな人間の姿から,看護学における人間のとらえ方への応用を考察する。