著者
沢井 淳志 山本 隼 今村 國康 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.2, pp.J56-J65, 2018 (Released:2018-01-25)
参考文献数
12

本論文では, 高精度かつ高安定な周波数源として, 地上デジタル放送波を利用した発振器を提案している. 地上デジタル放送では, ルビジウム原子発振器を用いて放送波を作っており, 基準周波数源として利用可能であると考えられため, まず, 地上デジタル放送波の周波数偏差と安定度を測定し, 安定度を劣化させる要因について検討している. その結果, 平均時間400秒以上で, 安定度の指標である二標本標準偏差が1×10-12以下になり, 高安定な発振器の周波数源として使用可能であることを明らかにしている. この結果をもとに, 水晶発振器を地上デジタル放送波に同期させ, 地上デジタル放送波と同じ長期安定度を有する発振器を製作している. さらに, 事前に取得した地上デジタル放送波の周波数偏差を用いることにより, 周波数偏差が5×10-12以下の極めて精度の高い発振器も製作している.
著者
都竹 愛一郎 大川 貢
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会総合大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.1997, no.1, 1997-03-06
被引用文献数
1

地上のディジタルTV放送は, 雑音に強く高画質, 周波数の有効利用, 番組の多様化などの特長があり, 各方面で研究が進められ, 方式の審議がITUを中心に行なわれている. しかしながら, TV放送に割り当てられた周波数は既にアナログ放送がそのほとんどを使用しており, ディジタル放送に割り当て可能な周波数は多くはない. 本稿では, ディジタル放送に用いる周波数について, ディジタル放送からアナログ放送ヘの混信保護比と電界強度の計算結果をもとに検討した結果について述べる.
著者
福地 一 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン学会誌 (ISSN:03866831)
巻号頁・発行日
vol.47, no.3, pp.318-325, 1993-03-20 (Released:2011-08-17)
参考文献数
44

近年, 通信・放送分野のみならず, 電波測位・航法, リモートセンシング, 産業等, 多くの分野での電波利用が進み, 周波数の有効利用がますます重要となっている.放送分野では, その技術の歴史が, 周波数有効利用技術の歴史ともいえる.ここでは放送分野での周波数有効利用の例を紹介するとともに, 新周波数帯の開拓に関する話題を紹介する.
著者
永塚 守 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 : 映像情報メディア (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.53, no.11, pp.1550-1556, 1999-11-20
被引用文献数
6

An OFDM signal is easily is degraded by amplifier nonlinearity. A method for measuring such nonlinearity has been developed and tested in two ways: vector measurement using the two-tone method and comparison between a sinc-shaped input signal and the output signal. Four amplifier characteristics were measured with the methods and represented as AM-AM/AM-PM conversion characteristics. Using these results, computer simulation was run to determine the effect of nonlinearity. OFDM signals were generated and the CN ratios were measured. The results agreed with those of the experiments. Testing of the predistortion in the amplifier with most remarkable AM-PM characteristic confirmed the simulated predistortion.
著者
都竹 愛一郎 宮本 剛 山中 幸雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.7, pp.41-46, 2001-01-30
被引用文献数
4

1998年9月に英国、11月に米国で地上波によるディジタル放送が始まり、本格的なディジタル放送の時代に突入した。1999年5月には電気通信技術審議会から地上ディジタル放送の方式が答申され、2003年には日本でも地上ディジタル放送が始まる予定である。ディジタル放送では、雑音によるビット誤り率(BER)が所要の誤り率(誤り訂正前で約10^<-2>、訂正後10^<-ll>)以下になるように回線設計を行なっているが、雑音は振幅分布がガウス分布となる白色ガウス雑音を仮定している。ところが、都市雑音(車のイグニッション雑音や電気製品のスイッチング雑音などの人工雑音)はインパルス性の雑音が多く、振幅分布はガウス分布にはならない。そこで、本研究ではインパルス雑音が地上ディジタル放送に与える影響について、雑音の振幅確率密度関数を求めて検討した。また、都市雑音発生器を用いて室内実験を行ない検討した。さらに、VHF帯の雑音の振幅分布を、振幅確率分布測定器を用いて測定した。また、入力振幅を制限することによるBER特性の改善手法についても検討を行ない、リミッタアンプを用いることにより、インパルス雑音によるBERの劣化を改善できることを示した。
著者
沢井 淳志 山本 隼 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.J77-J85, 2018

<p>地上デジタル放送では,誤り訂正復号後のBER(Bit Error Rate)によって視聴の可否が決定する.そのため,受信機の誤り訂正能力を向上させることができれば,視聴可能エリアの拡大や,送信電力の低減が可能となる.地上デジタル放送では,畳み込み符号とリードソロモン(RS: Reed-Solomon)符号を用いることで誤り訂正符号化を行っているため,その復号方法であるビタビ復号とRS復号の誤り訂正能力が重要となる.</p><p>本論文では,受信機内で行うビタビ復号において,RS復号後の情報やキャリア毎のC/N情報を用いることで誤り訂正能力を向上させる方法を提案し,シミュレーションにより本提案手法の有効性を検討した結果について述べる.</p>
著者
沢井 淳志 山本 隼 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人 映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会誌 (ISSN:13426907)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.J77-J85, 2018 (Released:2018-04-25)
参考文献数
10

地上デジタル放送では,誤り訂正復号後のBER(Bit Error Rate)によって視聴の可否が決定する.そのため,受信機の誤り訂正能力を向上させることができれば,視聴可能エリアの拡大や,送信電力の低減が可能となる.地上デジタル放送では,畳み込み符号とリードソロモン(RS: Reed-Solomon)符号を用いることで誤り訂正符号化を行っているため,その復号方法であるビタビ復号とRS復号の誤り訂正能力が重要となる.本論文では,受信機内で行うビタビ復号において,RS復号後の情報やキャリア毎のC/N情報を用いることで誤り訂正能力を向上させる方法を提案し,シミュレーションにより本提案手法の有効性を検討した結果について述べる.
著者
都竹 愛一郎 永塚 守 三浦 龍
出版者
The Institute of Image Information and Television Engineers
雑誌
映像情報メディア学会大会講演予稿集
巻号頁・発行日
pp.139, 2003 (Released:2004-03-26)

Research and development of the stratospheric platform (SPF) has been aggressively pursued. SPF is useful for wireless communications, broadcasting and scientific observations. Although stably control of the SPF is difficult by means of strong wind in the stratosphere. In this paper, we described the wind velocity in the stratosphere, and proposed new operation method of the SPF.
著者
新美 孔基 横井 宏明 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.37, no.9, pp.1-4, 2013-02-13

地上デジタル放送の13chは使用周波数帯域内で一番低い周波数であり,タクシー無線の周波数帯域と隣接している.したがって,地上デジタル放送用受信アンテナの近くでタクシー無線が使用されると,13chの周波数帯域に影響を与え,正しく受信できない障害が発生する.我々はこれまでにマルチパス環境におけるタクシー無線が与える影響について報告している.本研究では,室内での実験とタクシーの多い都市部で地上デジタル放送の受信測定を行い,タクシー無線対策フィルターの改善効果について検討した.その結果,フィルターの効果を確認したので報告する.
著者
新垣 吉也 永塚 守 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.24, no.43, pp.7-10, 2000-07-27
被引用文献数
2

送信アンテナが風によって振動し発生するドップラーの影響については、これまで報告されていなかった。そこで、アメダスの風速データ、東京タワーの設計仕様値及び台風時の振動データなどを用い、風によって発生するドップラー量を算出した。また、SFN受信時にゴースト波がドップラー成分を含んだ場合の受信品質への影響を室内実験によって調査した。
著者
新垣 吉也 羽生田 雅也 永塚 守 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.15, pp.1-6, 2001-02-16
被引用文献数
3

東京タワーのデータ等を用いて、風で送信アンテナが揺れることにより発生する受信信号のドップラーシフトの概算を行なった。計算機シミュレーションにより、OFDM復調の等化回路、周波数同期回路の検討を行なった。OFDM復調器を用いた室内実験を行ない、周波数オフセットを有する遅延波が存在する場合の受信特性を調査した。またシュミレーションと室内実験との比較を行なった。
著者
新垣 吉也 宮本 剛 山崎 一郎 都竹 愛一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
映像情報メディア学会技術報告 (ISSN:13426893)
巻号頁・発行日
vol.25, no.50, pp.7-12, 2001-07-30
被引用文献数
2

東京タワーのデータ等を用いて、風で送信アンテナが揺れることにより発生する受信信号のドップラーシフトの概算を行なった。OFDM復調器を用いた室内実験を行ない、受信周波数変動時のSFN受信信号の品質劣化を調査した。さらに、屋外SFN送受信実験を行なった。このとき、アンテナ振動装置によって送信アンテナの一つを振動させ、その影響について調査した。