著者
酒井 龍一
出版者
奈良大学文学部文化財学科
雑誌
文化財学報 (ISSN:09191518)
巻号頁・発行日
vol.21, pp.7-32, 2003-03

本稿では、フェニキア語の「アヒラム碑文(KAI1・2)と「アジタワッダ碑文」(KAIA26通称「カラテペ碑文」)を検討する。前者は、フェニキア世界の中核たるレバノンのゲブラ(ビブロス)、後者は外縁たるトルコのカラテペで出土した。手順は、先ずワープロによるフェニキア文字文で打ち出し、各単語に目安程度の英単語を付記しながら、簡単な解説を加える。全体の訳文は示さないがGibson(1982)・谷川(2001)を参照のこと。
著者
酒井 龍一
出版者
奈良大学文学部文化財学科
雑誌
文化財学報 (ISSN:09191518)
巻号頁・発行日
vol.11, pp.1-20, 1997-03

本稿は、パルミラ語碑文研究に着手する予備作業として、先ずパルミラ遺跡・パルミラ語・アラム語群・セム語一般等に関する手短かな文献を概観し、次に碑文文字編年の作業方針を提示することに目的がある。
著者
白石 太一郎 酒井 龍一 植野 浩三 千田 嘉博 碓井 照子 岸本 直文 福永 伸哉
出版者
奈良大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2005

大阪府南部には、日本列島内で最大規模の大仙陵古墳(現仁徳天皇陵)を含む堺市の百舌鳥古墳群、それに次ぐ規模をもつ誉田御廟山古墳(現応神天皇陵)を含む羽曳野市・藤井寺市の古市古墳群など、5世紀前後の倭国王墓と想定される巨大前方後円墳からなる大型古墳群が展開している。本研究は、これらの古墳群周辺が都市化される以前め航空写真に基づいて、開発以前の大縮尺の旧地形図を作成し、古墳詳研究の基礎資料を整備し、学界の共有財産として多くの研究者の利用に供するとともに、あわせてこれら近畿の大型古墳群の形成過程やそれら相互の関係、さらにその歴史的意味を追求したものである。3年計画の最終年度にあたる本年度は、(1)前年度までに中心部の図化を終えている古市、百舌鳥両古墳群の周辺部の図化作業を完成した。また(2)古市古墳群に続いて6世紀後半から7世紀代の倭国王墓と想定されるいくつかの古墳を含む太子町磯長谷古墳群周辺について、大阪府が1961年に作成した地形図をもとに、古市、百舌烏古墳群と同縮尺・同仕様で2,500分の1の開発以前の地形図を作成した。さらに(3)この地域で、古墳や同時代の遣跡の調査・研究を進めている地域の研究者や宮内庁書陵部の研究者の参加協力をえて、古市、百舌鳥古墳群り既往の発掘調査のデータ集成を行い、GISを利用してそのデータベース化を進めるとともに、(4)出土埴輪の実測図等の資料集成を行うとともにその編年作業を進め、(5)作成した旧地形図をも利用してこれら古墳群の形成過程の復元的研究を行った。(5)また本年度が最終年度にあたるため、研究報告書を作成した。
著者
酒井 龍一
出版者
奈良大学文学部文化財学科
雑誌
文化財学報 (ISSN:09191518)
巻号頁・発行日
vol.22, pp.1-26, 2004-03

プズリシュダガンのシュメール語粘土板(ドレヘム)文書は、ウル第三王朝の解明に重要な史料である。例えば、懊形文字史料による古代メソポタミア研究を総括した『歴史学の現代古代オリエント』(前田他2000)は、「プズリシュダガンはニップル近郊にあって、周辺諸国やシュメール・アッカド地方の諸都市から貢納として運ばれてきた家畜を管理するウル王家直轄地であった。そうした特色から、ウル第三王朝が国内と周辺地域に対してどのような支配体制で臨んだかを研究するのに好都合な文書」と評価する。本稿では、先学の研究を紹介しつつ、ウル第三王朝・ドレヘム文書・集配組織の学習に努める。
著者
西山 要一 酒井 龍一 栗田 美由紀 魚島 純一 泉 拓良
出版者
奈良大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2010-04-01

平成25・26年度も中東情勢は安定せず現地調査を中止した。それに換え25年度はレバノンとイタリアおよび国内の研究者で研究会を開催し研究の経過・成果・課題について報告と討論を行い、26年度は報告書の原稿を執筆した。ブルジュ・アル・シャマリT.01-Ⅰ地下墓は碑文から紀元196/197年にリューシスのために築造され、孔雀・魚・パン・ワイン壺などの壁画から死者の平安を祈る葬送観念、炭素14年代測定、出土遺物の材質分析などの人文科学と自然科学の学際研究によりレバノン古代史を明らかにした。また温度・湿度・微生物など地下墓環境・壁画の修復は文化財保存の論理と技術の移転も行い大きな国際貢献ができた。
著者
酒井 龍一
出版者
奈良大学文学部文化財学科
雑誌
文化財学報 (ISSN:09191518)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.23-40, 1998-03

わが奈良大学文化財学科にも、メソポタミアの懊形文字(Rev.A.H.Sayce1907『TheArchaeologyoftheCuneiformInscriptionsAresPubulishersInc.,C.B.F.Walker1987『Cuneiform‐ReadingthePast』BritishMuseum、杉勇1968年『懊形文字入門』中央公論社、その他)に関心をもっ学生諸君を散見(2~3人)する。当学科にとっては望外だが、結構なことである。本稿の目的は、その独習の指針となる文献や作業を提示し、諸君の初歩的な学習を促進させることにある。