- 著者
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野口 仁志
- 出版者
- 公益社団法人 土木学会
- 雑誌
- 土木学会論文集F (ISSN:18806074)
- 巻号頁・発行日
- vol.63, no.1, pp.131-140, 2007 (Released:2007-03-20)
- 参考文献数
- 4
港湾および海岸に設置されている消波ブロックの撤去は,一般には,作業員あるいは潜水士が,消波ブロックの隙間にワイヤーロープを通して玉掛けを行い撤去しているが,足場が不安定で危険な作業である.そのため,無人でブロックを撤去できる網チェーンを用いたブロック移設装置を開発した.種々のブロック視認状況での模型実験を行い作業効率を比較検討した.実際のブロック撤去工事においては,視認可能な水中ブロックの作業効率は5.0分/個と,潜水士による従来方法の6.1分/個を上回った.工事の作業方法を本装置に適した状態とすることで,作業効率は,ブロックが視認状況では,約3分/個,視認不可状況では約4~6分/個,撤去コストは,従来の人力工法の1/3程度に抑えられる試算結果となった.