- 著者
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金 早雪
- 出版者
- 信州大学経済学部
- 雑誌
- 信州大学経済学論集
- 巻号頁・発行日
- vol.63, pp.123-162, 2012-03-27
韓国は,1948年の建国後,数年も経たないうちに勃発した朝鮮戦争のために,社会と生活の大規模な破壊に直面した。このために,韓国の社会・生活行政は,その出発点において,行政機構も十分に整わない中で,戦争がもたらした破壊に対応していかざるをえなかった。しかし,こうした朝鮮戦争直後の社会・生活行政の実態について伝える資料は,現在までのところ,ごくわずかなものしか確認されておらず,また,それらの資料の発掘・検証の作業もほとんど行われてこなかった。この研究は,1950年6月の朝鮮戦争勃発から,53年7月の休戦協定成立後の数年間の時期における社会・生活行政の実態的な資料の確認とその検証を試みるものである。