- 著者
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金子 太郎
- 出版者
- 数理社会学会
- 雑誌
- 理論と方法 (ISSN:09131442)
- 巻号頁・発行日
- vol.25, no.1, pp.145-160, 2010-03-31 (Released:2010-10-03)
- 参考文献数
- 12
N人チキンゲームの設定において,プレイヤーの選好のタイプ,利得構造の違いを導入したとき,従来には指摘されていなかった均衡,ベイジアン・ナッシュ均衡が存在することを示す.本稿の理論は,N人チキンゲームの設定において,集団がチキンタイプ,熱意過剰-1タイプ,熱意過剰-2タイプによって構成されているとき,どのような均衡に到達するかを説明する.この理論は,N人チキンゲームの設定において,「k人だけが協力する」,k/Nという協力率以外の協力率を説明する.そして,この理論はColemanの「フリーライダーと熱意過剰行為者」の議論にベイジアン・ナッシュ均衡によって1つのフィニッシュ与えるものである.