著者
金銅 誠之 江口 徹 伊藤 由佳理 伊山 修 馬 昭平 菅野 浩明 長尾 健太郎 向井 茂 島田 伊知朗 小木曽 啓示 吉川 謙一 宮本 雅彦
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(S)
巻号頁・発行日
2010-04-01

いくつかの方程式の共通零点の集まりとして定まる図形(代数多様体)の構造や対称性および図形のある種の分類(モジュライ空間)を行うことが代数幾何の大きな問題である。楕円曲線の2次元版としてK3曲面と呼ばれる代数多様体が19世紀に発見され、現在、数学および数理物理でも興味を持たれている。本研究において、K3曲面のモジュライ空間の構造の解明や、K3曲面の対称性を表す自己同型群の記述などの成果を得た。またK3曲面の対称性とマシュー群と呼ばれる有限単純群との間の不思議な関係を示唆するマシュームーンシャイン現象と呼ばれるものが関心を集めているが、この方面での研究においても成果をあげた。
著者
長尾 健太郎
出版者
名古屋大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2012-04-01

24年度は非可換Donaldson-Thomas理論において主に重要なコホモロジー的Hall代数の具体的構造の研究を行った.コホモロジー的Hall代数は$3$次元Calabi-Yau圏の対称性を記述する代数であり,非可換Donaldson-Thomas不変量の理解において重要な役割を果たすと期待される.残念ながらコホモロジー的Hall代数の具体的計算はまだほとんど行われていない.申請者は23年度以前に行っていたモチーフ的非可換Donaldson-Thomas不変量の研究における技術を応用し,コホモロジー的Hall代数の具体的計算において重要な「ポテンシャルの切断によるコホモロジー的Hall代数のリダクション」という概念を発見した.これは4次元のゲージ理論と6次元の弦理論の関係を記述するものであり,今後さまざまな発展を導くと期待している.現在はこの概念の基礎理論の構成中であり,25年度以降は応用を深めていく予定である.
著者
庄司 俊明 岡田 聡一 伊山 修 伊師 英之 小森 靖 宮地 兵衛 長尾 健太郎 宮地 兵衛 筱田 健一 谷崎 俊之 兼田 正治 有木 進 和田 堅太郎
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

Exoticベキ零錐の軌道分解から得られる交差cohomology とC型Weyl群の既約指標との間のSpringer対応を証明した。それを利用してこれらの交差cohomology のPoincare多項式に関するAchar-Henderson の予想を証明した。
著者
新開 明二 池田 五苗 長尾 健 長 俊寿
出版者
公益社団法人日本船舶海洋工学会
雑誌
西部造船会会報 (ISSN:0389911X)
巻号頁・発行日
no.105, pp.179-186, 2003-03-20
参考文献数
9

As one of the counterplans to the global warming problem, wind power energy has promising availability in natural energy, and the technical development of wind energy conversion systems is also tackled in Japan. Since the sea has less restriction about social conditions than land, paying attention to the geographical conditions of the Japanese country surrounded by the sea our own time demands, basic investigation about offshore wind energy conversion systems. This paper presents an example of examination for the Miyake island circumference ocean space with emphasis on "wind power investigation", using the prediction program WAsP as wind climate prediction in offshore windmill installations site. The amount of power generation is estimated with regard to some concrete windmills, and then, as one concept in a system design, an energy conversion system (called "offshore wind energy conversion fleet network system") with the windmill of a float type is proposed. It is confirmed that industrialization of offshore wind power is a theme of an energy policy of Japan which deserves examination as a proposal on the other hand.