著者
佐々木 力 小林 修 田上 敦士 長谷川 輝之 阿野 茂浩 長谷川 亨
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会論文誌. B, 通信 (ISSN:13444697)
巻号頁・発行日
vol.89, no.8, pp.1379-1389, 2006-08-01
被引用文献数
4

本論文では,マルチキャスト配信時間という現実的制約に着目し,LT符号を用いた蓄積型コンテンツ配信における効率的な信頼性保証技術について提案する.近年,インターネットやモバイル網上でのマルチキャスト配信を対象とした低負荷で高い回復能力を有するFECとして,XOR演算に基づいたerasure codesが注目されている.特に,LT符号は,配信時間の拡大に伴い信頼性が向上するため,全受信者への配信が完了するまで配信を継続すればよい.しかしながら,マルチキャスト帯域の有効利用やサービス提供上の制約等により,1コンテンツ当りのマルチキャスト配信時間が固定されることが想定される.このような場合,すべての受信者への配信を保証するために,配信が完了していない受信者が差分データを送信者に直接要求するユニキャストベースの回復方式が必要である.我々はLT符号の特徴を考慮した要求データ選択手法を提案し,計算機シミュレーションにより有効性を確認した.
著者
熊木 健二 中川 郁夫 永見 健一 長谷川 輝之 阿野 茂浩
出版者
一般社団法人情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.48, no.4, pp.1616-1626, 2007-04-15
被引用文献数
4

近年,キャリアは,既存ネットワークを統合する傾向にある.これらのネットワークを統合するコアルータでは,インターネットトラヒックや企業系トラヒック等,様々なアプリケーションを扱う必要があり,大容量化が必須である.これらのトラヒックを制御する手法の1 つにMPLS TE(Multi-Protocol Label Switching Traffic Engineering)技術があり,多くのキャリアで使用されている.MPLS ネットワークのルータ間に複数のリンクが存在するECMP(Equal Cost Multi Path)環境において,自動計算を用いて予約帯域0 のMPLS TE LSP(Label Switched Path)を確立する場合,各リンクを通過するMPLS TE LSP の本数を均等にできない.そのため,本論文では,ECMP 環境において,予約帯域0 のMPLS TE LSP を効率的に確立する新たな経路選定手法を提案する.また,実ネットワークを考慮した環境で,従来の経路選定手法と提案する経路選定手法の比較を行う.提案する手法が,決定的アルゴリズムで,既存のMPLS TE LSP の本数を考慮して,MPLS TE LSP を均等に確立することが可能であった.そのため,キャリアの実運用およびネットワーク設計に対して,非常に有益な手法であることが分かった.Recently some carriers try to build a converged network as NGN (Next Generation Network) and need to control high-capacity traffic which includes some kinds of applications such as voice, video and data. MPLS TE (Multi-Protocol Label Switching Traffic Engineering) was introduced as one of the methods to control this traffic in some carrier's network. Currently, we face the problem which 0-bandwidth MPLS TE LSPs (Label Switched Path) are established by using some specific links in case parallel links exist between routers in ECMP (Equal Cost Multi Path) environment. This paper focuses on a path selection algorithm taking into account a load balancing of control plane when 0-bandwidth MPLS TE LSPs are established and proposes a new path selection algorithm to solve this problem. Finally, we confirm that 0-bandwidth MPLS TE LSPs are established equally taking into account the number of existing MPLS TE LSPs in case parallel links exist between routers in ECMP environment.
著者
後藤 崇行 長谷川 輝之 阿野 茂浩
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. NS, ネットワークシステム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.109, no.36, pp.79-84, 2009-05-14

近年,ネットワークを流れるトラヒック量が増大してきており,その迅速な解析を目的としたサンプリングの必要性が高まってきている.サンプリングはパケットサンプリングとフローサンプリングに分類される.前者は実装が容易であり,様々な製品に実装され広く使用されているが,フロー統計の計測性能が低いという問題を有している.後者は,パケットサンプリングに比べてフロー統計の計測性能は高いが,フローを分類する必要があり汎用のルータ・スイッチへの実装は進んでいない.本稿では,フローサンプリングの問題点である実現性向上を目的として,ルータ・スイッチのアクセスリスト機能を利用したワイルドカードマスクによる方法を提案する.ハッシュベースのフローサンプリングと比較し,フローを大きく間引かない場合には,フローの統計量分布の計測性能は実用上問題とならないことを確認した.