- 著者
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須藤 遙子
- 出版者
- 早稲田大学
- 雑誌
- 特別研究員奨励費
- 巻号頁・発行日
- 2015-04-24
1年目の2015 年度は、史料調査・資料調査を主に行った。まず、京都の国際日本文化研究センターにて1950-60 年代の『キネマ旬報』を全て通読し、自衛隊協力の可能性のある戦争映画、航空映画などの記事をコピーし、リスト化した。これにより、戦争映画約180本、航空映画約50本を抽出、新たに5本の協力映画を発見することができた。ただし、現時点では全く視聴できていないので、引き続き調査を進めて視聴を実現できるよう努力する必要がある。また、本研究では2年目に行う予定としていた、米国メリーランド州カレッジパークにある米国立公文書館での調査を、不完全ながら2015年10月10日-15日まで行うことができた。これは、科研費基盤研究C「1950年代の米国による映画広報政策と日本の防衛広報の結節点についての実証的研究」(研究期間:平成27年度~平成29年度)の調査として、2015年10月9日-23日までワシントンとニューヨークを訪れた際、本研究に関わる部分に関しても米国立公文書館で同時に調査を行ったためである。この結果、USIS(米広報文化交流局)による反共を目的とした世論工作を詳述した報告書の一次資料を確認し、コピーすることができた。この報告書を確認したところ、確かに高倉健主演の『ジェット機出動 第101航空基地』(小林恒夫監督、東映、1957)を含む少なくとも5本の映画にアメリカが関与した事実は判明した。しかし、残念ながら他の4本の映画のタイトルは記述されておらず、さらに関係資料をあたって作品を特定する必要がある。筑紫女学園大学現代社会学部への着任が決まり、特別研究員としての研究は1年で終えることとなるが、引き続き先述の基盤研究Cと連動させながら、本研究を進めていく所存である。