著者
持田 浩治 香田 啓貴 北條 賢 高橋 宏司 須山 巨基 伊澤 栄一 井原 泰雄
出版者
一般社団法人 日本生態学会
雑誌
日本生態学会誌 (ISSN:00215007)
巻号頁・発行日
vol.70, no.3, pp.177, 2020 (Released:2020-12-24)
参考文献数
139

試行錯誤をともなう個体学習に比べ、他者やその産出物(例えば音声や匂いなど)の観察を基盤とする社会学習は、学習効率が高く、獲得された行動が集団内に迅速に伝わる。また社会学習の存在は、昆虫類などの無脊椎動物から霊長類まで幅広く知られており、近年、キイロショウジョウバエが学習モデルとして導入されたことで、その神経生理基盤や遺伝基盤が解明される日が急速に近づいている。しかしながら、社会学習やそれにともなう集団内での行動伝播が生態学的現象に与える影響は、ほとんど明らかになっていない。とりわけ、種間交渉を通して、社会学習が他種や種間関係、生態系に与える影響について、ほとんど議論されていない。そこで本総説は、昆虫類、魚類、両生類、爬虫類、鳥類における社会学習の実証研究を紹介し、その課題を取りあげる。また実証研究として紹介した社会学習に関する三つのテーマについて、数理モデルを取り入れた理論研究を紹介する。これらを通して、生態学的現象における社会学習の役割とその重要性を理解し、当該分野の今後の発展に貢献することができれば幸いである。
著者
高橋 宏司
出版者
公益社団法人 日本水産学会
雑誌
日本水産学会誌 (ISSN:00215392)
巻号頁・発行日
vol.85, no.4, pp.394-397, 2019-07-15 (Released:2019-07-31)
参考文献数
16
著者
高橋 宏司 タカハシ コウジ Takahashi Koji
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法学 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.64, no.3, pp.1128-1089, 2012-09

Article英国の裁判所は、民事事件において、判決後の財産(資産)開示命令とは別に、保全命令である財産凍結(資産凍結)命令の遵守を監視するために、判決前や提訴前にも財産開示命令を発する権限を有する。本稿では、財産凍結命令にも触れつつ、財産開示命令に関する制度を概説する。This article examines the law and practice of the asset disclosure order, an ancillary measure to police the freezing injunction (Mareva injunction). These interim measures of protection are available in the English courts but not in the Japanese courts. This article examines the threshold requirements for obtaining these measures as well as the steps to be followed to resist or vary the measures. The strengths and drawbacks of these measures are also considered.