著者
望月 詩史 Shifumi Mochizuki
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 = The Doshisha Hogaku (The Doshisha law review) (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.68, no.3, pp.979-1021, 2016-07-31

本稿では、清沢洌の提案により1928年に発足した二七会の活動状況について検討した。活動の中心は、毎月27日に開催された定例懇談会である。政治や経済などをテーマに議論したり、時折、来賓を招いて時局談を聞いたりした。会員は主に、『中央公論』に寄稿していた評論家と文学者である。この会は学術組織ではないため、会員の間で思想的な統一性や時局に対する共通の見解が存在したわけではない。だが、そこには「自由」に特徴付けられる独特の雰囲気が存在していた。
著者
坂元 茂樹 Shigeki Sakamoto
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 = The Doshisha Hogaku (The Doshisha law review) (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.73, no.1, pp.33-51, 2021-05-31

2021年2月1日に施行された中国海警察法は、海警の任務に新たに防衛任務を加えるとともに、その活動区域について「中国の管轄水域」という曖昧な用語を使用している。国連海洋法条約に違反する規定をもつ中国海警法の南シナ海及び東シナ海の海洋安全保障に及ぼす意義を検討する。
著者
濵田 毅 Tsuyoshi Hamada
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 = The Doshisha Hogaku (The Doshisha law review) (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.74, no.1, pp.25-142, 2022-04-30

従来逮捕・勾留中の被疑者に関する取調べ受忍義務肯定説(実務)と同否定説の対立が固定化しているところ、否定説について取調べ目的論からの難点や立案経緯と整合しないとの問題点を指摘すると共に、肯定説について形式的・実質的根拠及び本質的意義を明らかにした上で、従来議論されることが希であった受忍義務の存続に関し、取調べの必要性が消失すれば黙秘権保障の趣旨から同義務も消滅する旨の新たな肯定説を説くものである。
著者
梅津 実
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法学 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.49, no.3, pp.830-860, 1998-03

論説
著者
出原 政雄
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法学 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.153-180, 2011-06

Article本論文は、大正・昭和期の立憲政治家として活躍した斎藤隆夫に焦点を合わせて、第一に戦争肯定論にたちながら、なぜ軍部批判を展開することが可能であったのか、第二に斎藤における戦争と平和の見方を政治思想史の視角から分析したものである。Focusing on Saito Takao being active as a constitutional statesman in Taisho and Showa years, I inquired why he could show the attitude against the military,in spite of affirming positively the war,and considerd the dilemma in thinking about war and peace in the context of political thought.
著者
桧垣 伸次 ヒガキ シンジ Higaki Shinji
出版者
同志社法學會
雑誌
同志社法學 (ISSN:03877612)
巻号頁・発行日
vol.61, no.7, pp.231-287, 2010-03-31

研究ノート(Note)本稿は、ヘイト・スピーチの規制が憲法的に可能であるかにつき、アメリカの判例、学説を検討するものである。従来、日本では、批判的人種理論がヘイト・スピーチ規制に関するアメリカにおける議論、とくに合衆国最高裁に与えた影響を過小評価してきた感がある。そこで、本稿では、批判的人種理論が合衆国最高裁に与えた影響に注目し、アメリカの議論をみていく。また、批判的人種理論への批判への反論となりうる概念として、「無自覚性」を挙げ、同概念につき検討する。This Note intends to analyze cases and theories relating to hate speech regulations in the United States--especially Critical Race Theory-- . In Japan, the impact that Critical Race Theory has on the decisions of the Supreme Court of the United States has been disregarded. Therefore this Note will focus on the Critical Race Theory in the controversy of hate speech regulations. Then this Note intends to analyze the idea of 'transparency' as an argument against the criticism to the Critical Race Theory.