著者
高橋 麻美 根路銘 崇 沼尾 雅之
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.53, no.7, pp.1711-1720, 2012-07-15
被引用文献数
1

節電がますます重要視される中,企業や家庭では,一般的な節電対策として経験的かつ試行錯誤的に節電に対する取り組みが実施されている.一方で,節電効果の向上を目的として,従来のブレーカ単位・月単位での測定に対し,より詳細に把握するために電化製品や部屋単位で測定する技術が登場してきている.我々は,電化製品と利用者の関係を整理するために,サービスインタフェースモデルを用いて,電化製品の特徴に基づく利用状況を分析した.本論文では,電化製品の消費電力量を利用者単位で測定する手法に加えて,節電のための指標となる節電KPIの計算方法について述べる.また,提案する手法に対する実験と評価について述べ,有効性を検証する.Electric power saving efforts is getting more important not only from the regional view point but also from the earth level view point. In order to improve the power saving, enterprises and homes are trying to reduce power consumption by ad-hoc try-and-error approach and based on empirical information. Thus, it is highly expected to establish the technologies and infrastructure for monitoring the power consumption by appliance level or finer location level. We proposed an approach to evaluate the user-level power consumption by converting from the appliance-level power consumption. In order to do that, we analyzed the relationship between appliances and users by using service interface model. In this paper, we described a method for allocating power consumption which measured by appliance level to user. In addition, we defined KPI (Key Performance Indicator) for saving power consumption and evaluate our approach.
著者
浅香 貴広 米山 恭平 高橋 麻美 堀本 ゆかり
出版者
社団法人 日本理学療法士協会関東甲信越ブロック協議会
雑誌
関東甲信越ブロック理学療法士学会 (ISSN:09169946)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.159, 2017

<p>【背景】</p><p>平山らは、患者の抱える障害や環境など問題点が多様化していることを指摘し、堀本らは対人援助職として理学療法士には理学療法技術のみではなくコミュニケーション能力が必要だと述べている。コミュニケーション能力の重要性は認識されているが、具体的な対応策に言及している論文は少なく、臨床現場の努力に依存しているのが現状である。</p><p>【目的】</p><p>理学療法士及び理学療法学生(以下、学生)が医療面接でどのように情報収集しているか検証する。</p><p>【対象】</p><p>臨床経験年数が5 年以上の理学療法士6 名と、臨床実習中の学生10 名とした。対象者には研究の趣旨を説明し、同意を得た。</p><p>【方法】</p><p>模擬患者を相手に医療面接を行い、その様子をデジタルビデオで撮影した。撮影した動画から音声記録を文字記録に起こし、その内容を1,自己紹介2,現病歴3,訴えや症状4,現在のADL5,以前のADL及び社会的情報6,今後について7,医師のコメントの7つに分類し、所要時間と比率を算出した。</p><p>【結果】</p><p>面接全体の所要時間は理学療法士平均258.8 ± 123.8 秒、学生平均196.4 ± 60.5 秒であった。質問内容の構成比率では、</p><p>5, 以前のADL 及び社会的背景が最も多く(理学療法士34%学生33%)3, 訴えや症状が次に多かった(理学療法士27%学生</p><p>30%)。</p><p>【考察】</p><p>今回、理学療法士及び学生において模擬患者を対象に医療面接を行う様子を分析した。その結果、双方の質問内容の構成には大きな違いは見られず、それぞれ以前の生活スタイルと現在の症状についての質問が多く聞かれた。中平らは臨床実習前の学生に医療面接を行なった結果、質問内容の構成の中で「現在のADL」の比率が大きかったと述べている。本研究の対象は最終学年の臨床実習生であり、学内教育のまとめの段階である。これまでの実習で退院後の生活の重要性について指導され、定着した結果の表れであると推察できる。動画を用いた振り返りは、コミュニケーション能力の向上に寄与できると考える。</p>
著者
仲栄真 礁 浪崎 直子 佐藤 崇範 高橋 志帆 森 愛理 高橋 麻美 石川 恵 田村 裕 棚谷 灯子 内藤 明
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-86, 2012 (Released:2014-09-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1

日本サンゴ礁学会若手の会・環境教育ワーキンググループでは,主に日本サンゴ礁学会会員を対象として,サンゴ礁分野における教育活動の現状と課題を明らかにするためのアンケート調査を実施した。537 名の調査対象者に対し,アンケートの回収率は 15.1%で,回答者の 69.1%が何らかの教育活動への参加経験があり,また 98.8%がこうした教育活動に関心があると回答した。また教育活動が重要であると考える理由としては,「保全活動の一環として教育活動を重要視している」とする回答が 29.2%と最も多かった。活動実施の際の課題や必要な支援に関する主な意見としては,時間的負担,予算不足,人材不足が挙げられた。加えて,若手研究者が教育活動に参加することへの正の効果についても考察し,若手学会員の視点から今後の教育活動における連携や実施の促進に向けた活動案も提案する。