著者
石川 恵美 佐藤 幸子 大久保 洋子
出版者
日本調理科学会
雑誌
日本調理科学会大会研究発表要旨集
巻号頁・発行日
vol.25, 2013

【目的】飯に水や湯をかけて食べる方法は、奈良・平安迄遡る。その後、煎茶をかけて食べる「茶漬け」が出現した。それは比較的あたらしく江戸時代に普及したものである。現在は漬茶け専門店もあり、茶のかわりにだし汁をかけても「茶漬け」としている。飯に汁をかける食法がどのように発展、展開していたのかを探ることが本報告の目的である。【方法】文献調査:通史資料として『古事類苑』、近世資料として『守貞謾稿』、料理本等現在状況調査には市場統計出版物などを対象とした。【結果】平安時代には飯に水や湯をかけて食べる記録がみられる。その後、飯に汁をかける食法は武士層などの酒宴の後に用いられている。江戸末期の『守貞謾稿』には庶民の日常食に言及し、京阪は朝食、江戸は夕食に茶漬けとしている。煎茶の普及がそれまでの水や湯をかけていたものから茶漬けに発展した。水と茶の品質にもこだわっていた話が料亭での茶漬けとして伝わっている。一方、江戸の料理書『名飯部類』には86品中45品が出汁や煎茶をかける物として記載されている。近代に入り、永谷園が1941年に刻み海苔に抹茶や塩を加えた「海苔茶」を発売、1952年に「お茶漬け海苔」と商品名にお茶漬を取り上げ、お茶漬がより日常的なものに発展した。懐石料理においては最後に飯に湯桶にお焦げを入れた湯が添えられ、食法が決められている。現在は外食店にだし汁を飯にかけて供する店名にお茶漬けを採用している現象が出現している。飯に汁をかける食法の総称として「お茶漬け」という言語が使用されるに至っていると言ってよい。
著者
川人 充知 石川 恵理 露木 義章 蔦野 陽一 石田 仁志 金森 範夫 松岡 良太 谷尾 仁志 服部 隆一 寺本 祐記 橘 充弘 青山 武
出版者
公益財団法人 日本心臓財団
雑誌
心臓 (ISSN:05864488)
巻号頁・発行日
vol.48, no.11, pp.1314-1322, 2016-11-15 (Released:2017-11-15)
参考文献数
14

症例は86歳男性,労作時息切れと前胸部痛が出現し来院.心電図で四肢誘導に低電位を認めた.心エコーで左室全周性の心肥大および,アデノシン三リン酸負荷による冠血流予備能の低下を認めた.99mTc-ピロリン酸心筋シンチグラムで心筋への高集積,心臓MRIでは右室,両心房および左室全周性に心内膜下優位の遅延造影を認めた.左室心筋生検組織でコンゴレッド染色および,トランスサイレチン(TTR)免疫組織化学染色陽性であることからATTRアミロイドーシスと診断した.初診から2年後に完全房室ブロックをきたし,DDD型恒久ペースメーカ植込み術を施行したが,労作時息切れや全身倦怠感が持続した.その後心不全増悪による入院を繰り返し,5年後に死亡した.剖検で両心房,右室,左室心内膜側から中間層の広範囲にTTR免疫染色陽性のアミロイド沈着を認めた.MRIの遅延造影所見と同様に心外膜側は比較的沈着が軽度であった.肝,膵,脾,腎,副腎,膀胱,肺など全身の臓器にも血管壁を主体とした広範囲のアミロイド沈着がみられた.遺伝子解析ではTTR遺伝子に変異を認めず,野生型ATTRと診断した.5年の経過を追えた野生型ATTRアミロイドーシスの1剖検例において,画像所見と病理組織学的所見を対比検討した.
著者
仲栄真 礁 浪崎 直子 佐藤 崇範 高橋 志帆 森 愛理 高橋 麻美 石川 恵 田村 裕 棚谷 灯子 内藤 明
出版者
日本サンゴ礁学会
雑誌
日本サンゴ礁学会誌 (ISSN:13451421)
巻号頁・発行日
vol.16, no.1, pp.75-86, 2012 (Released:2014-09-02)
参考文献数
7
被引用文献数
1

日本サンゴ礁学会若手の会・環境教育ワーキンググループでは,主に日本サンゴ礁学会会員を対象として,サンゴ礁分野における教育活動の現状と課題を明らかにするためのアンケート調査を実施した。537 名の調査対象者に対し,アンケートの回収率は 15.1%で,回答者の 69.1%が何らかの教育活動への参加経験があり,また 98.8%がこうした教育活動に関心があると回答した。また教育活動が重要であると考える理由としては,「保全活動の一環として教育活動を重要視している」とする回答が 29.2%と最も多かった。活動実施の際の課題や必要な支援に関する主な意見としては,時間的負担,予算不足,人材不足が挙げられた。加えて,若手研究者が教育活動に参加することへの正の効果についても考察し,若手学会員の視点から今後の教育活動における連携や実施の促進に向けた活動案も提案する。
著者
石川 恵生
出版者
山形大学
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2009

[背景・目的]遺伝毒性影響とは、微細な染色体の障害を検出し、変異原性、がん原性を示す生物学的影響指標であり、簡便かつ鋭敏な試験として「小核試験」が広く使用される。口腔粘膜の小核試験を実施し、また口腔内金属や歯周疾患の状態などを詳細に把握し、歯科領域の要因が口腔粘膜の小核試験にどのような影響を与えるかを明確にし、精度の高い口腔粘膜を用いた小核試験を確立することを目的とした。[対象]仕事や趣味で化学物質に曝露していない男性の健常者97名。[解析方法]小核試験を従属変数、また歯科的要因(口腔内歯科用金属の数、アマルガムの数、レジンの数、ブラッシングの回数、4mm以上のポケットの数、歯科医院通院回数)、年齢、アルコール摂取量、喫煙の有無を独立変数として重回帰分析ステップワイズ法を行った。[結果]重回帰分析ステップワイズ法による多変量解析の結果、小核試験に有意に影響を及ぼす要因としては、年齢のみが採択された(標準回帰係数β=0.45自由度調整R^2=0.20)。歯科的要因についてはいずれも統計学的に有意でなかった。[考察]年齢は過去の報告でも有意な要因として報告されており、本研究でも同様の結果となった。またアルコールや喫煙、そして歯科的要因については、いずれも統計学的に有意な項目とはならなかった。今後は、視診による口腔内充填物・補綴物の把握にとどまらず、血中や毛髪中の金属濃度などを曝露指標にすることでより精度の高い調査を行い、口腔粘膜の遺伝毒性試験と歯科的要因との関連性を調査する必要があると考える。