著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.17, no.4, pp.211-217, 1986-03-25 (Released:2009-07-23)
参考文献数
11

ウィトゲンシュタインの数学論については, 彼の『数学の基礎』の, 第二版よりも遙かに充実した第三版が出版され, またクリスピン・ライトの浩瀚な研究書なども出て, 我々の周辺でも近頃話題になることが多い。しかし彼の科学論については, かつてトゥールミンが彼の小さな本『科学哲学』において, またハンソンが彼の本『発見のパターン』において, 援用していること等を別にすれば, 今も昔もあまり正面から話題にされる事がなかった-ように思われる。しかし私は, 彼の科学論は科学の本質を深く洞察していると思うので, ここで彼の科学論を私なりに整理し, その意味を考えてみようと思う。
著者
黒崎 宏貴 吉村 健佑
出版者
日本公衆衛生学会
雑誌
日本公衆衛生雑誌 (ISSN:05461766)
巻号頁・発行日
vol.67, no.8, pp.501-508, 2020-08-15 (Released:2020-09-01)
参考文献数
13
被引用文献数
1

目的 第3期医療費適正化計画では「糖尿病の重症化予防」,「特定健康診査・特定保健指導の推進」,「後発医薬品の使用促進」,「医薬品の適正使用」により1人当たり外来医療費の地域差縮減を目指している。この目標を達成するためには都道府県単位での具体的な取組目標を設定することが重要となる。厚生労働省はレセプト情報・特定健診等情報データベース(NDB)を構築し公表している。これまでNDBオープンデータを活用して糖尿病医療費の地域差について解析した研究は行われていない。本研究では,NDBオープンデータを活用し,入院外糖尿病医療費について,ジペプチジルペプチダーゼ-4(DPP-4)阻害薬の処方箋料の地域差およびスルホニル尿素薬(SU薬),グリニド薬,ビグアナイド薬,α-グルコシダーゼ阻害薬,チアゾリン誘導体薬の後発医薬品の使用割合の地域差,都道府県別の糖尿病透析予防指導管理料の地域差について解析した。そして,都道府県差が示されている人口当たり糖尿病医療費との相関を解析することで地域差の要因について解析し,地域差縮減に向けたデータを提示する。方法 第2回NDBオープンデータ(集計対象:平成27年度レセプト情報および平成26年度特定健康診査情報)を使用した。本研究では,糖尿病についての入院外医療費のみを研究対象とした。NDBオープンデータより各要因を抽出し,人口当たり糖尿病医療費との関係を評価するためにピアソンの積率相関係数rを算出した。相関係数の検定にはStudentのt検定を用いてP値を算出した。P値は0.05未満の場合を有意水準とした。結果 人口当たりDPP-4阻害薬処方箋料が高い都道府県では糖尿病医療費が高い傾向にあることが明らかになった(r=0.40, P=0.0048)。また,SU薬の後発医薬品の使用割合が高い都道府県では糖尿病医療費が低い傾向にあることが分かった(r=−0.43, P=0.0023)。糖尿病の重症化予防という点について,糖尿病透析予防指導管理料は糖尿病医療費との相関は認められなかった(r=−0.096, P=0.52)。結論 本研究では,NDBオープンデータを用いることで,DPP-4阻害薬処方箋料やSU薬後発医薬品の使用割合に地域差があり,人口当たり糖尿病医療費に関与している可能性が示唆された。本研究により,糖尿病医療費の都道府県差縮小に向けた政策立案にNDBオープンデータが有用であることが示唆された。

1 0 0 0 OA 書評

著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.22, no.1, pp.53-54, 1994-12-25 (Released:2009-07-23)
著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.18, no.1, pp.21-27, 1986-12-25 (Released:2009-07-23)

私は1986年の春, 「心の因果説」を主張するアームストロング (D.M.Armstrong) とそれに反対するマルカム (N.Malcolm) の論争によって成り立っている『意識と因果性-心の本性をめぐる論争-』という本Consciousness and Causality-A Debate on the Nature of Mind-, Basil Blackwell1984) を翻訳し(産業図書から) 出版しました。ところが, この翻訳で私の頭に渦巻いた両者の論争が未だ私の頭から去らないうちに, 1986年の科学基礎論学会の年会のシンポジウムで, 「たましひ」の問題について発表することになりました。そこで私は, この機会に, アームストロングとマルカムの論争を念頭におきながら, 「心」あるいは「たましひ」の問題を, 私なりに突っ込んで考えてみようと思いました。その結果出来上がったのが以下の論考です。私もマルカムに近い立場からアームストロングを批判したわけですが, 私としては, マルカムよりは批判の論点をはっきり出せたと思っています。なお, 彼らの論争に出てきた例や用語, および学説のまとめ方をそのまま使ったところもあります。
著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.14, no.2, pp.41-49, 1979-03-31 (Released:2010-01-22)
参考文献数
6
著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.12, no.3, pp.103-108, 1975-12-25 (Released:2009-09-04)
参考文献数
9

1 0 0 0 OA 書評

著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.11, no.4, pp.181-183, 1974-03-15 (Released:2009-09-04)
著者
黒崎 宏
出版者
科学基礎論学会
雑誌
科学基礎論研究 (ISSN:00227668)
巻号頁・発行日
vol.12, no.1, pp.3-8, 1974-10-31 (Released:2010-01-22)
参考文献数
3