著者
村山優子 向井未来 西岡大 齊藤義仰
雑誌
マルチメディア、分散協調とモバイルシンポジウム2013論文集
巻号頁・発行日
vol.2013, pp.873-879, 2013-07-03

2011年3月11日の東日本大震災では、ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)による情報交換が活発に行われた。特にTwitterは,行政やマスメディア等の企業が迅速な情報発信のツールとして,ユーザからはリアルタイムな情報収集源として重宝された.しかし,根拠のない噂や悪意のある冗談などのデマ情報のツイートが広く拡散される問題も発生し,ユーザに無用な不安や混乱を招いた.本研究では,ユーザがデマ情報の拡散を防ぐため,リツイートに関する意思決定プロセスのモデル構築を行った.モデルでは,ユーザが興味を持つことがリツイートに非常に大きく関わっていることが示唆された.
著者
齊藤義仰 村山 優子
出版者
情報処理学会
雑誌
情報処理学会論文誌 (ISSN:18827764)
巻号頁・発行日
vol.52, no.2, pp.520-528, 2011-02-15
被引用文献数
3

動画共有サービス上の広告として,テレビのように動画の途中で広告動画を挿入するミッドロール型の広告手法が徐々に現れ始めている.しかし,既存のミッドロール型広告動画挿入手法では,一定の時刻になると時報のように広告動画を再生させたり,ランダムな再生時間に広告動画を再生させたりする手法がとられており,動画の視聴を妨げるタイミングで広告が再生されるという問題がある.そこで,我々は動画の視聴を妨げないタイミングで広告動画を挿入するため,視聴者コメントを用いたミッドロール型広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを提案する.利用する視聴者コメントは,ニコニコ動画のように動画中の特定のシーンと関連付けられたコメントを利用する.投稿されたコメントを時系列で分析することによりシーンの特徴を推定し,適切な広告動画挿入タイミングが決定できると考えられる.本研究では,単位時間ごとのコメント数に着目し,動画の視聴を妨げないタイミング付近でのコメント数の変化を検出し,広告動画の挿入を試みる.本論文では,広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを作成するための予備実験を行い,単位時間ごとのコメント数と適切な広告動画挿入タイミングの関係について調査した.さらに,予備実験により得られた知見から,広告動画挿入タイミング決定アルゴリズムを考案し,提案アルゴリズムの適用範囲について評価を行った.In recent years, mid-roll advertisements which insert a video advertisement at the middle of the video content appear gradually. However, the mid-roll advertisements usually interrupt video viewing because it inserts a video advertisement at the fixed or random time. To solve this issue, we propose an algorithm for mid-roll advertisement insertion based on audience comments. The algorithm determines timing for advertisement insertion not to interrupt audience's video viewing as much as possible on the supposition that there are some characteristics in the amount of comments at the appropriate timing. In this paper, we report results of a preliminary experiment to write an advertisement insertion algorithm and the detail of the proposed algorithm. Moreover, we also evaluate the proposed algorithm and discuss its issues.
著者
村山 優子 齊藤 義仰 西岡 大 佐藤 英彦 向井 未来
出版者
一般社団法人電子情報通信学会
雑誌
電子情報通信学会技術研究報告. LOIS, ライフインテリジェンスとオフィス情報システム (ISSN:09135685)
巻号頁・発行日
vol.113, no.43, pp.113-119, 2013-05-09

本予稿では,本研究では,災害発生直後から必要な当事者間の意思疎通である緊急時のクライシスコミュニケーションを災害コミュニケーションと呼び,関連する研究課題を4件紹介する.災害から4ヵ月後に,被災者が避難所から移動した仮設住宅では,未だに立地条件の悪さから不便な生活が続いている.今回,無人の商店システムを運用した結果を報告する.また,復旧時には,情報の提供や取得に通信環境が整わない間,twitterが活用された.しかし,誤報も多く,その解決のために,何故,人は,他人のツイート・メッセージを転送(リツイート)するかを調査したので,報告する.また,復興状況を逐次確認できる定点観測のシステム,復興ウォッチャーについて報告する.さらに,津波の脅威を後世に伝えるための試みの,オンライン津波資料館の研究課題を述べる.以上,実践的な災害コミュニケーション支援の研究課題を紹介する.
著者
磯貝佳輝 齊藤義仰 村山優子
雑誌
第73回全国大会講演論文集
巻号頁・発行日
vol.2011, no.1, pp.347-348, 2011-03-02

動画投稿サイトには膨大な動画が投稿されているが,膨大な動画の中から短時間で自分が興味のある動画を探すのは難しい.各投稿動画の概要がわかるダイジェスト動画を提供することで,ユーザの動画検索を支援することができると考えられる.そこで本研究では,ニコニコ動画に投稿されるような時系列のコメントを分析することで, 各シーンの性質を推定し,ダイジェスト動画に必要なシーンを自動的に選定するアルゴリズムを検討する.必要なシーンに含まれるコメントの特徴と,不要なシーンのコメントの特徴を分析し,コメント数の多いシーンのうち必要なシーンのみを抽出するための手法を提案する.
著者
村山 優子 齊藤 義仰 西岡 大 佐藤 英彦 向井 未来
雑誌
研究報告セキュリティ心理学とトラスト(SPT)
巻号頁・発行日
vol.2013-SPT-5, no.19, pp.1-7, 2013-05-09

本予稿では,本研究では,災害発生直後から必要な当事者間の意思疎通である緊急時のクライシスコミュニケーションを災害コミュニケーションと呼び,関連する研究課題を 4 件紹介する.災害から 4 ヵ月後に,被災者が避難所から移動した仮設住宅では,未だに立地条件の悪さから不便な生活が続いている.今回,無人の商店システムを運用した結果を報告する.また,復旧時には,情報の提供や取得に通信環境が整わない間,twitter が活用された.しかし,誤報も多く,その解決のために,何故,人は,他人のツイート・メッセージを転送 (リツイート) するかを調査したので,報告する.また,復興状況を逐次確認できる定点観測のシステム,復興ウォッチャーについて報告する.さらに,津波の脅威を後世に伝えるための試みの,オンライン津波資料館の研究課題を述べる.以上,実践的な災害コミュニケーション支援の研究課題を紹介する.
著者
高野 大 齊藤 義仰 村山 優子
雑誌
研究報告電子化知的財産・社会基盤(EIP)
巻号頁・発行日
vol.2011, no.9, pp.1-6, 2011-09-08

本稿では,先行研究の AdlivTV における課題であった,短時間に集中して到達するリクエストアイコンへの対応を実現するため,多くの視聴者から送られるリクエストアイコンを強調して放送者に伝える手法を提案する.本手法により,視聴者からのリクエストが,短時間に集中して到達した場合であっても,放送者は多くの視聴者が望むリクエストを適切に判断できるようになる.提案手法を実現するため,何人の視聴者から送られているリクエストか放送者が判断できるよう,放送者用クライアントに視聴者ID管理機能と,リクエスト強調機能を実装した.また,サーバにはリクエストへの視聴者 ID 付加機能と,同時視聴者数送信機能を追加し,リクエストを送っている視聴者の割合を算出できるようにした.リクエスト強調機能については 3 種類実装し,動作検証を実施した結果について報告する.AdlivTV which is our previous work has issues that it is difficult for its broadcaster to respond to a lot of request icons which come in a short time. In this paper, we propose request icon enhance ment functions which tell the broadcaster a request icon sent by many audience members. By this functions, the broascaster can choose a request which is desired by many audience members. We implemented a management function of audience IDs on the client so that the broadcaster can understand how many audience members send same requests. Server functions are also implemented to send an audience ID of each request and the total number of current audience. This paper reports an operation verification result of the prototype system which had three different request icon enhancement functions.