著者
福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.28, 2014

人は,どのように味わいを感じているのだろうか.舌で,鼻で確かに感じている日本酒の感覚を,我々はどのように言葉で表現しているのだろうか.複雑なワインの香りを的確に言語化していく一流ソムリエの例を待つまでもなく,味わうという行為は高度に知的な営みであり,それは身体知である.本研究では,日本酒の味わいを例題としてとりあげ,人が味わいを認知し言語化するプロセスを記号論的モデルとして示すことを目論む.
著者
福島 宙輝 速見 友里 見上 拓也 諏訪 正樹
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 第27回 (2013)
巻号頁・発行日
pp.1H4OS02b3, 2013 (Released:2018-07-30)

感性をことばにし、伝えることは難しい。自分の感じた味わいを、他者に伝えるにはどうすればいいのか。他者のあじわいを、自分も追体験するにはどうすればいいのか。我々は、あじわいを語ることばの研究を通してこれらの問題にアプローチする。本研究では日本酒のあじわいを例題とし、あじわいを語ることばの事典を作成する。事典の作成にあたっては、香味成分の測定ではなく、身体メタ認知によってことばを紡ぎだすことを試みる。
著者
福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

本稿では一杯の酒を呑んでからその表象が構成されるまでのモデルを示す.モデルでは多相的な表象が,投射的に構成されるという流れを,類推を基本概念として示す.なお論文の前半においては「多相性」の表記バリエーションを検討している.
著者
宮本 和典 福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
2018年度人工知能学会全国大会(第32回)
巻号頁・発行日
2018-04-12

本稿では,嗜好品飲料を対象とし,その味わいの表象を図形と形容詞による複層的な記述として問う実験の手法を提案する.本手法は,従来の手法に比べて二次元図形を多数提示することからタブレット端末を用いて選択肢を提示する.二次元図形はシンメトリ/アシンメトリ,尖り/丸みなどの特性をふまえて選定した100種の図形から,各試行25種をランダムに提示する.図形の選択の後,形容詞の選択を行う.形容詞群は味覚表現において頻出する形容詞100語から,25語をランダムに提示する.全国大会の口頭発表においては,この手法によって得られた,対応のある図形と形容詞の選択結果を分析し,結果を提示する.
著者
福島 宙輝 田中 茂範
出版者
一般社団法人 人工知能学会
雑誌
人工知能学会論文誌 (ISSN:13460714)
巻号頁・発行日
vol.31, no.6, pp.AI30-N_1-8, 2016-11-01 (Released:2017-12-20)
参考文献数
15

The perceptual domain of taste presents a symbol-grounding problem in which language does not capture the target domain straightforwardly. We suggest that analogy, defined as a process of finding relevance in a metaphorical expression, is a key to handling the problem in the domain of taste. In this study, we took up sound symbolism as a case of expressing the tastes of wine and sake, and did a quantitative text analysis to demonstrate how sound symbolic expressions function in the description of wine and sake (word count of wine text: 201,294; word count of sake: 50,147). The text analysis showed both similarities and differences between the two texts. In both texts, sound symbolism is used as a means of increasing the expressive power of general and abstract words referring to the tastes of wine and sake. In the sake text, however, the use of sound symbolism was dominant in the pre-taste and post-taste stages, while in the wine text, expressions of complex tastes were highly sound symbolic. The different functions of sound symbolism presumably correspond to the differences between wine and sake in terms of the manner of tasting.
著者
福島 宙輝 速見 友里 見上 拓也 諏訪 正樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

感性をことばにし、伝えることは難しい。自分の感じた味わいを、他者に伝えるにはどうすればいいのか。他者のあじわいを、自分も追体験するにはどうすればいいのか。我々は、あじわいを語ることばの研究を通してこれらの問題にアプローチする。本研究では日本酒のあじわいを例題とし、あじわいを語ることばの事典を作成する。事典の作成にあたっては、香味成分の測定ではなく、身体メタ認知によってことばを紡ぎだすことを試みる。
著者
忽滑谷 春佳 諏訪 正樹 浦上 咲恵 原 野枝 福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.27, 2013

「体験」の記述・分析手法は知能科学の最重要課題である.体験は,現象を構成する物理的要素(もの)とそれに対する主観的な意味解釈(こと)から成り立つ.からだメタ認知は個々人の体験を内部観測的に記述できる手法であるが,ことば化は「こと」に偏り「もの」を捨象しがちである.本研究では,「もの・こと」双方の厚い記述をするための4つの手法,及び「もの・こと」に基づく分析手法を開発・提案する.
著者
福島 宙輝 諏訪 正樹
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

認知言語学の教育への応用としての「コア理論」は学習者に語彙のコアを示し,例文に演繹する教授法をとる.しかし本来言語獲得は用例からの帰納によるものであり,演繹的な教授法では認識語彙から使用可能語彙に発展しづらい.言語学習には帰納推論が必須と捉える本稿では言語と身体性の関係に着目し,用例を先に与え,ブロック等のツールを用いて用例の言語世界を机上に表現させることでコアの帰納推論を促す教授法を提案する.
著者
福士 知加 田中 望美 斉藤 ひとみ 諏訪 正樹 福島 宙輝
出版者
人工知能学会
雑誌
人工知能学会全国大会論文集 (ISSN:13479881)
巻号頁・発行日
vol.26, 2012

生活者は誰しも心に物語を有するが,それを表現し伝えきるのは難しい.本人には当然の 事が省略されたり,語る内容の関係性に当人が気付かない事がよくある.我々は他者の視点 の介入がその顕在化を促せると考えメモキット知得めもを開発した.知得めもは対話の流 れを可視化するメモ、違う視点を導入するメモからなり、参与者の視点を強制的にインタラクト させる.話者は物語る事で新たな気づき(知)を得る.