著者
佐藤 郁哉 Ikuya Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.72, no.5, pp.857-874, 2021-03-12

鈴木良始教授古稀祝賀記念号(Honorable issue in commemoration of Prof. Yoshiji Suzuki's 70 years of age)
著者
佐藤 郁哉 Ikuya Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.75, no.1, pp.1-26, 2023-06-30

同志社大学商学研究科において2018年度いらい開講されてきた「研究基礎」の概要について、これまでの授業実践の内容を中心にして解説するとともに、同授業科目の今後の方向性について検討していく際に参考になると思われる幾つかの論点を、講義担当教員としての体験を踏まえて提出した。
著者
佐藤 郁哉 Ikuya Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.70, no.2, pp.201-258, 2018-09-30

本論文では、2000年前後から日本の高等教育セクターにおいて頻繁に使用されるようになったPDCAという用語の普及過程とその用法について、特にこの用語が行財政改革の切り札として注目され、また高等教育界に導入されていった経緯に着目して検討を加えていく。その分析の結果は、業務の効率化を目指して導入されたPDCAの発想がその本来の意図とは正反対の極端な非効率と不経済をもたらす可能性があることを示している。また、(疑似)経営用語の借用それ自体がもたらす弊害について指摘した上で、PDCAなる用語の禁止語化を提案する。
著者
Ikuya Sato
出版者
The Japan Sociological Society
雑誌
Japanese Sociological Review (ISSN:00215414)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.346-359, 1991-03-31 (Released:2009-10-19)
参考文献数
47

本論文は、もっぱらトマスとズナニエツキのテクストに沿って、状況の定義概念の初期の定式化とその後の変遷をあとづけ、この概念が、行為主体と「構造」の関連を明らかにする上でもつ「感受概念」としての潜在力を明らかにする。社会学におけるスタンダードな用語の一つである「状況の定義」は、これまで主に社会的行為の主意主義的な側面を表現する代表的な概念として取り扱われてきた。しかしながら、この概念の初期の定式化の歴史をたどってみると、「状況の定義」は、行為に対する社会文化的な構造の規定性を示す際にも使われていることがわかる。とりわけトマスは「状況の定義」を多義的に使用しているが、これは、様々な行為主体と多様な状況との関連を実証研究を通して明らかにしていく上で彼が用いた効果的な戦略の一つであると考えられる.この「状況の定義」の一見相矛盾する多義的な用法の解明は、現在さまざまな形で試みられているマイクロ社会学とマクロ社会学の統合を進める上で、一つの有力な手がかりを与えてくれる。
著者
佐藤 郁哉 Ikuya Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.70, no.1, pp.27-63, 2018-07-20

本論文では、2000年前後から日本の高等教育セクターにおいて頻繁に使用されるようになったPDCAという用語の普及過程とその用法について検討を加えていく。また、その事例の分析を通して日本におけるニュー・パブリック・マネジメント(NPM:新公共経営)が陥りがちな落とし穴について明らかにしていくことを目指す。事例分析の結果は、業務の効率化を目指して導入されたPDCAの発想がその本来の意図とは正反対の極端な非効率と不経済をもたらす可能性があることを示している。
著者
佐藤 郁哉 Ikuya Sato
出版者
同志社大学商学会
雑誌
同志社商学 = Doshisha Shogaku (The Doshisha Business Review) (ISSN:03872858)
巻号頁・発行日
vol.68, no.4, pp.341-417, 2017-01-30

本論文では、英国において1980年代半ばいらい数年おきに実施されてきた研究評価事業を主たる事例として取り上げて、研究評価事業及びその結果にもとづく研究予算の選択的資源配分が大学等における研究と教育に対して与える意図せざる結果について検討していく。特に焦点を置くのは、商学・経営学分野における「論文化」の動向であり、本論では、これを「ゲーミング」の一種としてとらえる。