著者
田辺 孝二
出版者
科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.621-628, 2012-12
著者
坂東 慶太
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.9, pp.638-646, 2012
被引用文献数
3

近年,論文レベルの客観的評価指標を求める要請が高まっている。その背景には,ソーシャルメディアが研究目的に利用され始めたことと,オープンアクセス推進により,Webに学術情報が流通し始めたことがある。研究者は学術コミュニケーションと研究ワークフローの場をWebへとシフトしてきた。このWeb時代の要請に応えて提唱されたのが,新たな研究評価指標「altmetrics」である。altmetricsは,ソーシャルメディアを活用して,被引用数以外の研究インパクトを「論文レベル」でリアルタイムに計量化する。altmetricsツールの開発,Twitterによる引用予測といった研究を通じて,伝統的な評価指標を補完する新たな指標として発展の可能性をもつaltmetricsは,一方でまだ初期の段階にある。altmetricsが定着するには「オープンアクセスとの共存共栄」がキーポイントになると考える。altmetricsをめぐる経緯と現状,ソーシャルメディアとの関係性,オープンアクセスとの関係性,といった動向を通じて,altmetricsの可能性を概観する。

1 0 0 0 OA 第4回 英国

著者
兼子 利夫
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.48, no.6, pp.382-389, 2005 (Released:2005-09-01)
参考文献数
3

世界的に1990年代からインターネットとPCが急速に普及し始め,産業活動はもちろんのこと一般社会にもその活用が広がりつつある。そのひとつのビジネス形態が,電子商取引である。各国の政府機関等では,これらの情報技術(Information Technology: IT)を積極的に政策に取り込み,自国のIT政策として展開している。本稿では,最初に英国のIT政策の経緯について記述する。そして,包括的なIT政策であるUK onlineについて概観する。さらに,内閣府に設置されたIT推進機関であるOffice of e-Envoy,Office of e-Envoyに代わる新しい組織である電子政府局,UK Onlineに代わる新しいオンライン・サービスであるDirect.govについて記述する。最後に,英国のITを含む科学技術政策を推進している貿易産業省の「5か年プログラム」について記述する。
著者
兼子 利夫
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.48, no.3, pp.176-184, 2005 (Released:2005-06-01)
参考文献数
7

世界的に1990年代からインターネットとPCが急速に普及し始め,産業活動はもちろんのこと一般社会にもその活用が広がりつつある。そのひとつのビジネス形態が,電子商取引である。各国の政府機関等では,これらの情報技術(Information Technology: IT)を積極的に政策に取り込み,自国のIT政策として展開している。本稿では,まず,1993年に発足したクリントン政権から現政権のブッシュ政権までの情報技術政策の経緯について記述する。そして,ITによって生まれた新しい経済現象であるデジタル・エコノミーについて概観する。さらに,情報セキュリティに影響を与える国土安全省の新設,電子商取引,電子政府について記述する。最後に,コンピュータ・システム関連のR&Dプログラムであるネットワーク情報技術研究開発プログラムについて記述する。
著者
泉沢 久美子
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.8, pp.571-581, 2012-11-01 (Released:2012-11-01)
参考文献数
4

アジア経済研究所図書館では,50年以上にわたって開発地域の統計資料を網羅的に収集してきた。本稿では,これら資料の収集方法,コレクションの特色,整備・提供方法を説明するとともに,これまでの蔵書構築等を通じて把握してきた開発途上地域の公式統計の整備・公開状況と最近の動向について報告する。また,国際機関による国際比較統計の編纂状況と近年のオープン・データ政策について簡単に概説する。参考資料として主要な国際機関の統計情報一覧と調べ方ガイドを掲載する。
著者
名和 小太郎
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.521-523, 2012-10-01 (Released:2012-10-01)
被引用文献数
1
著者
長澤 洋
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.339-346, 2012-08-01 (Released:2012-08-01)
参考文献数
11
被引用文献数
1 1

グローバル化の流れの中で企業はその生き残りをかけて海外進出を果たし,それに伴い知財も海外との関わりを必然的に深めている。一方で知財を取り巻く環境が大きく変化しつつあり,IT分野などでは知財を武器として特許訴訟が多発し,そのための特許や企業の買収などが起きている。本稿では企業の海外進出の背景や現状,知財環境の現状を眺め,さらには知財情報の現状と問題点を検証した上で,今後は知財情報の一元管理を行うようなシステムを作り,そこから情報が提供されるようにすべきとの提案を行う。さらにグローバル化と知財環境の変化に対応する人材の資質として,強い意志を持っていること,言語や習慣の違いを乗り越えて自分の考えを的確に伝えることができるコミュニケーション能力を持っていることが必要であり,そのような人材をどのように育成していったらよいのかを提案する。
著者
畠中 秀樹
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.5, pp.347-353, 2012-08-01 (Released:2012-08-01)
参考文献数
4
被引用文献数
2 1

多数乱立する生命科学系データベースの統合は,従来日本では関係する省ごとに取り組まれてきた。この取り組みをオールジャパンで進めるために,内閣府の主導のもと2011年度より,文部科学省・厚生労働省・農林水産省・経済産業省の間で協力体制が築かれ,カタログ・横断検索・アーカイブ・再構築の4つのステップに沿ってデータベースの統合が進められている。本稿ではこの4つのステップの現状を紹介するとともに,データ共有やRDF化など,各ステップにおける課題に触れる。
著者
宮川 繁:著 高木 和子:訳
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.46, no.12, pp.797-803, 2004
被引用文献数
1 1

マサチューセッツ工科大学は2001年にそのすべての授業資料をWeb上のオープンコースウエアに無料で公開すると発表し,2003年にはそこで提供されるコース数が500を超えるまでになった。MITがオンライン教育をどのように作り出し,提供できるか,財政面での実行可能性,持続可能性,プログラムの目標をもとに検討し,次にe-ラーニングの展望,市場調査とビジネスモデルの作成,などを研究するなど,オープンコースウエア(OCW)の実現までの過程を述べた。そしてOCWの資金調達,それへの教員の参加,オンライン授業教材の知的所有権の問題,OCWの利用者,OCWのコースについて紹介する。
著者
大谷 卓史
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.288-291, 2012-07-01 (Released:2012-07-01)
参考文献数
12
被引用文献数
1
著者
小山 憲司
出版者
国立研究開発法人 科学技術振興機構
雑誌
情報管理 (ISSN:00217298)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.102-112, 2010
被引用文献数
3

利用者の学術情報ニーズを補完する図書館間相互貸借(ILL)に注目し,それを取り巻く環境を概念モデルとして提示,検討することで,学術雑誌の電子化が学術文献の需給にどのような変化を与えているかを分析した。その結果,利用者の量的・質的変化,文献の発見可能性の高まりなど,文献需要を押し上げる要因が複数確認される一方で,ビッグ・ディール契約に基づく電子ジャーナルの導入や機関リポジトリを通じた一次資料の電子化など,電子的入手可能性の増大によるILLの減少が明らかとなった。学術雑誌の電子化が学術情報へのアクセス環境を改善したが,予算確保,未電子化文献への対応といった課題も認められた。オープン・アクセスの進展とともに,ILLという互助制度が今後も求められると考えられる。