著者
金子 隆芳
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.519-525, 1963

カラーテレビジョンの色信号空間が1つのUCS系をなすことは, 電子工学系と生理心理系との同形的対応という意味で興味深い.しかし心理的色彩空間にもいろいろな形があり, それぞれにUCS系が考えられねばならないが, それらに一般的に適用されうる適当な座標軸がありとせば何かを考えてみるとき, いわゆる<I>IQ</I>軸は必ずしも一般的ではない.かわりに可視スペクトル軌跡の両波長端を通るように定義された別の座標軸が示唆される.
著者
山口 惣一郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.121-126, 1976-02-01
被引用文献数
3 1

UHF, VHF帯のテレビ送信用アンテナとして正方形の1波長ループを4個はしご状に配列し, その後部に反射板を付加したアンテナを提案し, 電流分布と指向性について, 実験および近似理論計算の結果を示した.このアンテナは簡単な構造ではあるが, 指向性の周波数に対する変化が少なく, 垂直面内にヌル点が存在しない特徴があり, 比較的高利得なアンテナである.
著者
樋渡 涓二 藤村 安志 鈴木 清興 三井 信雄
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.12, no.11, pp.502-508, 1958-11-01

NHK技術研究所で試作し, 放送に使用中のウォーキー・ルッキーについて, 研究経過・性能と回路構成, 興味ある回路の解説に分けて記述した.トランジスタ化により真空管方式では得られない高い安定度と信頼度が実現され, こんごTV送像装置のトランジスタ化に対し有力な確信を得た.
著者
藤尾 孝
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.21, no.12, pp.879-889, 1967
被引用文献数
1

カラーテレビジョンでは視覚のフレーム周期に対する時間積分効果や走査線間の面積積分効果が充分でないため, 画面上にあらわれる点状の輝度妨害や, 輝度信号の高域成分によるクロスカラー妨害が目立ち, これがカラー再生画像に妨害を与える.本文では, カラーテレビ信号の復調プロセスでカラー信号のライン相関を利用して輝度信号, 色信号を分離し, 相互干渉のない高画質のカラー画像を再生する方式とその検討, 試験結果について報告する.なお, 新しく開発したNTSC搬送色信号用の遅延線を用いて試験し, クロスカラー妨害を約20dB, そして搬送色信号による点状輝度妨害を除去した状態で水平解像度400本相当の高画質のカラー画像を再生した.
著者
大島 信太郎 榎本 肇 天野 橘太郎 荒木 庸夫 田尻 昶夫 岡田 稔
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.17, no.9, pp.535-543,549, 1963

トンネルダイオードを多数個使用した高速度高精度A-D変換器を製作し, テレビジョン信号のPCMの実験を行なった.トンネルダイオード対回路の動作原理, およびA-D変換器の概要を解説し, 白黒およびNTSC方式カラー信号のPCM化について得られた結果をのべてある.
著者
小泉 喜八郎
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.24, no.6, pp.410-414, 1970

カラー原像管にとり入れられつつある広偏向角化, スケアードコーナー化および高輝度化について述べる.高輝度化として, 螢光面に光吸収性のマトリックス膜を塗布し, 外光の反射率を引下げる方法につき, その原理と膜製作法につき述べる.
著者
東京放送テレビ技術局
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.16, no.5, pp.294-298, 1962

TBSテレビ局の第三次増設工事として36年10月完成した新スタジオは, その広さにおいて現在わが国では最大のものであり, また設備した放送機器は内外の新技術を検討して最新のものを取り入れ, かつ独自の開発研究を加えて完成したものである.ここにそのスタジオおよび副調整室の概略と機能の面を主体として映像, 音声, 照明装置を紹介する.
著者
渡辺 義雄 深津 忠泰
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.75-78, 1957-02-01

現在わが国でテレビ録像装置として使用されているのはG・P・L社製のものであるが, 今回ラジオ東京では八欧電気と共同してオーリコン・スーパー1200を用いたキネスコープレコーダー(16mmフィルム用)を完成した.本質的には従来のものと相違はないが, T・V・Tシャッターを用いていることによる問題もあり, 以下に装置の概要, 構成と共にその説明をしたいと思う.
著者
村松 珊吾
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.365-371, 1975

最近の高抗磁力ビデオテープはコバルト含有酸化鉄系テープ, 二酸化クロムテープ, 合金テープ等である.これらは従来のγ酸化鉄テープに対して, 磁性粒子の改良, 表面の平滑化, 高分散バインダーの採用等によって再生出力は5~12dB, SN比は4~6dB改善されている.高抗磁力テープの難点とされていた耐久性, 安定性, ヘッド摩耗についても改良の跡が著しいが, γ酸化鉄テープの水準にまでは達していない.
著者
出江 政次
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.30, no.2, pp.107-113, 1976

沖縄国際海洋博覧会会場の規模, 施設配置, ユーテリティなど施設面の概要と, 報道, 催し物, 警備など会場運営, 管理に使用されたエレクトロニクス技術および新規開発のアクアポリス, KRT, CVSなどを簡単に紹介する.
著者
近藤 勲
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.28, no.9, pp.706-711, 1974

VHF帯においてトランジスタを用いたアクティブバンドパスフィルターの設計法および実験結果について述べている.試作した4段構成のバンドパスフィルターは挿入損失がなく, 雑音指数が約6dB, カラーテレビ信号による赤色混変調は入力レベル70dB/<SUB>u</SUB>Vにおいて-50dBであった.また, これらの結果をもとに実用性についての検討も行い, 低レベルの回路であれば充分実用可能で, さらに小型で軽量なフィルターであることも述べている.
著者
鈴木 桂二
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.12, no.8, pp.346-358, 1958

テレビ放送技術分野で久しくその成果が期待されていたビデオ・テープ・レコーダは, 1956年4月アメリカのAmpex社でその実用化が発表され, デモンストレイションの結果は全くスタジオ番組の画像と変らない良質の結果が得られたので, 各国テレビ放送事業者間に一大センセイションを巻き起し, わが国の放送業者の間でも深い関心が払われていた.今年4月以降OTV, NHK, KRT, に輸入され, 実際放送プログラムに実用化され目のあたりにその再生像を見る機会を得て, 再びその性能の素晴しさに驚嘆し, ビデオ・テープ・レコーダ・ブームを現出した.以下この分野の技術的展望に一瞥を加えて見よう.
著者
中村 有光 柳町 昭夫
出版者
一般社団法人映像情報メディア学会
雑誌
テレビジョン (ISSN:03743470)
巻号頁・発行日
vol.17, no.3, pp.169-176, 1963

プリント巻線モータの過負荷使用を考慮すると, 駆動素子としてSCRがトランジスタより適切であることを示し, 流通角制御の場合におきる駆動特性の劣化は速度帰還, とくに逆起電力ゲート帰還によって改善できることを一般的に明らかにした.これにもとついて出力95WのPM-488形モータを駆動できるSCRサーボ増幅器を試作した結果, 良好な性能を得ることができた.