出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1025, pp.47-50, 2010-03-08

2009年12月21日。日本の最高裁判所に当たる中国最高人民法院は,環境技術メーカーの富士化水工業と中国の電力事業者の華陽電業に,巨額の損害賠償などを命じる特許侵害裁判の最終判決を下した。 賠償額は5061万2400元(約6億8000万円)。日本メーカーが敗訴した中国の特許侵害訴訟としては,過去最高の賠償額とみられている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1045, pp.83-90, 2010-12-13

米Apple Inc.が2年9カ月ぶりに「MacBook Air」のフルモデルチェンジを実施した(表1)。初代MacBook Airは2008年1月に登場した超薄型ノート・パソコンで,最薄部が4.0mm,最厚部でも19.4mmと,当時としては常識外れの薄さで世界をアッと言わせた機種である1)。 2010年10月に発売した新型機では,最薄部は3.0mmで最厚部は17.0mmと,一層の薄型化を進めた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.817, pp.179-183, 2002-03-11

1997年5月。松下電器産業の光ディスク事業部では,携帯型DVDプレーヤの開発部隊がデザイン担当者を交えて何度目かのデザイン検討会議を開いていた。このころ既に固まりつつあった携帯型DVDプレーヤの外部デザインを詰めるのが目的である。 「5.8インチ型の液晶パネルを使って,CDジャケット・サイズを実現すると,全体的なデザインはこんな感じになると思います。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1052, pp.81-86, 2011-03-21
被引用文献数
1

任天堂は2011年2月26日,裸眼での3次元(3D)映像表示に対応した携帯型ゲーム機「ニンテンドー3DS」を国内で発売した。ゲーム雑誌を出版するエンターブレインによると,販売台数は2日間で37万1326台という。2011年3月末までに全世界で400万台という強気な販売目標の達成に向け,順調なスタートを切ったといえそうだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.725, pp.131-134, 1998-09-07

服部セイコーの承諾が得られず,KINETICを搭載した腕時計の製品化計画は頓とん挫ざしてしまった。開発チームは解散の憂き目に遭う。開発チームの残務処理を任された安川氏と長尾氏は,学会発表のためにスイスを訪れる。それがKINETICに関する仕事の最後の仕上げだった。そのころ日本では,上司の牛越氏が二人の帰国を待ち構えていた。
著者
吉野 彰 山木 準一
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.946, pp.104-107, 2007-02-26

—約20年前の1989年。NTTの携帯電話機が発火し,ユーザーがやけどを負う事故がありました。このとき,山木さんは,事故調査に携わりました。山木氏 私は当時NTTで,携帯電話機向け電池の開発を進めていました。会社の幹部から,「将来の携帯電話機に必要なので,小さな電池を開発してくれ」と言われていましてね。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1056, pp.46-51, 2011-05-16

「スマートフォン向けゲーム配信サービスで、世界のトッププレーヤーを目指す」(グリー 代表取締役社長の田中良和氏)。国内で、従来一般的な携帯電話機(いわゆるフィーチャーフォン)向けゲーム事業を展開する企業が今、スマートフォンを目指してアクセルを踏んでいる。その代表格が「mobage(モバゲー)」を展開するディー・エヌ・エー(DeNA)と、「GREE」を展開するグリーだ。
著者
国峰 尚樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1197, pp.84-88, 2018-11

遠赤外線イメージセンサー(赤外線イメージセンサー)の温度検知部(温度センサー)の基本的な方法をいくつか挙げ、その原理を紹介する。主力とされる方式のほか、現在でも多様な方式が存在する。
出版者
日経BP
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1211, pp.26-29, 2020-01

こうした経緯から、Thunderboltが登場した当初は、「Thunderbolt対USB」という構図で見られる場合が多かった。このときから、AppleはThunderboltを推していた。同社はDPを積極的に採用しており、その延長でThunderboltを最初にパソコンで採用した注3)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.951, pp.103-106, 2007-05-07

将棋を指す凛とした音が,会場に響き渡る。その日の対局中,将棋界の七大タイトルの一つである竜王位を保持する渡辺明は,ときに頬を紅潮させ,ときに頭をかきむしった。対峙していたのは,コンピュータ将棋ソフトウエア「Bonanza」だ。 先手のBonanzaの戦法は,四間飛車穴熊。対する後手の渡辺竜王は,居飛車穴熊を構える。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.986, pp.115-120, 2008-09-08

「5位は狙える。あわよくば表彰台も」「途中で止まったらどうする」─。期待と不安が交錯する。秋田県・大潟村の農地に敷設された特設コース。ほぼ快晴の青空の下,スターターがチェッカー・フラッグを振ると,紫色の太陽電池を車体に多数張り付けたソーラー・カー「Aten-1」が強い真夏の日差しを浴びながら走りだした。
著者
上野 雅之
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1183, pp.107-112, 2017-09

まず、JR東海や東海道新幹線について、簡単に紹介したい。JR東海は1987年、今から30年前に国鉄を分割民営化して誕生した会社だ。人口の集中地帯であり、国民総生産でも日本の中心地である東京−名古屋−大阪間を結ぶ東海道新幹線550kmと、名古屋や静岡を中心とし…
著者
竹居 智久
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.957, pp.95-99, 2007-07-30

家庭用ゲーム関連のイベント「E3 Media & Business Summit」が,2007年7月11日〜13日に米国カリフォルニア州サンタモニカで開催された。「Xbox 360」「Wii」「プレイステーション 3」という各社の最新ゲーム機が出そろってから初めてのE3である。ゲーム・ソフトを開発するサード・パーティーは,複数のゲーム機に対する全方位外交の姿勢をより鮮明にした。
著者
増井 俊之 中道 理
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1091, pp.77-80, 2012-09-17

研究者の間では10年以上前から使われ始めている言葉だ。例えば、コップのように実世界に普通にあり、コンピュータが組み込まれていそうにないものを使って、なんとなくコンピュータを使えるようにすることを目指した研究だ。例えば自動ドアは、スイッチや、アクチュエータ、モータなどの機構が利用者からは見えないが、前に立つと開く。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.958, pp.107-110, 2007-08-13

1974年,前年のオイルショックの影響で日本経済は戦後初のマイナス成長を記録した。半導体業界も深刻な不振に陥り,技術者の多くは仕事がほとんどない状況だった。日立製作所も例外ではなく,武蔵工場では定時退社が日常化し,午後から帰休になる日もあったという。 だからといって,半導体技術者の意気はそがれなかった。むしろその逆である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.882, pp.128-135, 2004-09-13

「RoHS指令に対応した製品を2006年7月に出荷するには,少なくとも1年前の2005年夏までには部品の選定をすべて完了させる必要がある」——。RoHS指令で規制される6つの有害物質を機器から排除すべく,機器メーカーは対応に追われている。「環境対応」が製品性能の一部になった今,環境配慮型製品の開発に力を注ぐ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.941, pp.138-141, 2006-12-18

「やっぱりもう少しだけ厚みを減らせませんか。あと1mmでいいですから」——。ウィルコム 営業開発部 企画マーケティンググループ 課長補佐の須永康弘からこう告げられたシャープの技術陣は絶句した。2006年2月上旬,両社は後に「WS007SH(W-ZERO3[es])」として発売される新機種の仕様検討に入っていた。それまでの1カ月近く知恵を絞ってきたシャープの「最終案」。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.823, pp.69-76, 2002-06-03

これまでの移動体通信サービス(無線サービス)の歴史を振り返ると,1990年〜1995年ころまではページャ(いわゆるポケベル)と携帯電話がすみ分ける時代だった。しかし,1995年以降は携帯電話が無線サービスの世界を事実上,独占していく。
著者
Lee Kyung Ha Lim Young Jin
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.907, pp.133-141, 2005-08-29

韓国BOE HYDIS Technology Co.,Ltd.は,生産量の拡大よりもむしろ独自技術による高画質化を重視している。同社の世界シェアはノート・パソコン向け品種,携帯電話機向け品種とも3%前後だが,パネル性能では世界の先頭集団の一角を占めている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.947, pp.100-107, 2007-03-12

「Apple TV」「BRAVIA Internet Video Link」「SlingCatcher」…2006年後半から2007年にかけ,インターネット上の映像コンテンツをリビング・ルームに持ち込むための装置や仕組みの提案が相次いだ。いずれも,テレビやパソコン,DVR(digital video recorder),STB(set-top box)など,家庭内にあるデジタル機器を連携させることで,インターネットの世界とリビング・ルーム…