出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.971, pp.107-110, 2008-02-11

2007年も押し詰まった12月29〜31日。東京ビッグサイトで世界最大の同人誌即売会「コミックマーケット (コミケ)73」が開催された。ここに初出展にもかかわらず,多くの来場者でにぎわう企業ブースがあった。クリプトン・フューチャー・メディア(以下,クリプトン社)の展示ブースである。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.757, pp.133-137, 1999-11-15

1997年1月。VAIO PCG—505の開発チームは,出そろったアイデアを会社に承認してもらうために,「企画構想会議」を開いた。半信半疑で集まった50名近い社員を前に,企画担当の田中氏は自信満々でプレゼンテーションを進める。デザイン担当の後藤氏がモックアップを見せると,案の定皆の表情が一変した。質問や反対意見は一つも出なかった。会社の許可はあっさり下りた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.836, pp.65-74, 2002-12-02

「数こそすべて。シェアこそすべて」(ソフトバンク 代表取締役 社長の孫正義氏)。 ソフトバンク・グループが手掛けるADSLサービス「Yahoo! BB」の快進撃が止まらない。同サービスを運営するビー・ビー・テクノロジー(以下,BBテクノロジー)の会員数は,2002年9月に100万を突破し,シェア1位に躍り出た。単月の加入件数も約20万と,この月の約50%を占める(図1)。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1077, pp.78-81, 2012-03-05

2011年10月、誤差±20%で測定可能な放射線量計が9800円という破格の安さで発売された。しかも、開発元は測定器とは縁もゆかりもない、消臭剤などの日用品を手掛けるエステーである。その製品名は「エアカウンター」─。 まずは福島県限定で発売するや、瞬く間に売れ、2012年2月上旬時点で7万3000台を出荷済みである。
著者
上野 雅之
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1184, pp.101-108, 2017-10

SiCを搭載した次世代新幹線「N700S」の経緯を2回に分けて紹介する後編。本稿では、SiC採用によってもたらされる利点を中心に、N700Sの開発を主導したJR東海の上野雅之氏に解説してもらう。なお本稿は、2016年11月開催の「パワーエレクトロニクス・サミット2016」における上野氏の講演「東海道新幹線における技術開発─SiC採用の駆動システムを搭載したN700Sの開発について」の内容を基にしている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1084, pp.63-73, 2012-06-11

1993年に誕生し、今や「Twitter」、「Groupon」、「食べログ」、「楽天市場」、「クックパッド」など国内外の名だたるWebサービスの開発で利用されるまでに成長したプログラミング言語の「Ruby」。C言語など他のプログラミング言語と比べると、圧倒的に短い記述で柔軟にソフトウエアを開発できることから、Web分野の技術者達から大きな支持を得てきた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.938, pp.132-135, 2006-11-06

「半年足らずで15万台を販売できた」——。2006年6月6日に開かれた「W-ZERO3」の新機種発表会で,壇上のウィルコム 常務執行役員の土橋匡は誇らしげに発表した。驚く記者たちを見ながら,同社 営業開発部 企画マーケティンググループ 課長補佐の須永康弘は痛快な気分だった。須永は企画段階からこの製品を担当するウィルコム側の中心人物の一人である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.852, pp.104-113, 2003-07-21

「あの本もう読んでみた? すごく面白いよ」「ふぅん。それじゃ帰りに,ケータイで読んでみようかな」。 学校や会社,駅のホームで,こんな会話を耳にする日が間もなく訪れようとしている。多くの人が日常的に持ち歩く携帯電話機と,最近になって利用者数を増やしている電子辞書端末が,それぞれ「読書端末」へと進化を始めているからだ(図1)。
著者
大槻 智洋
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1050, pp.19-22, 2011-02-21

台湾企業は「尾牙」と呼ばれる忘年会を,旧暦の年末に必ず開く。中でも,大手エレクトロニクス企業が開催する尾牙は,とてつもなく豪華で規模が大きい。賞金総額が数千万円のくじ引きや人気歌手によるコンサートで,会社が従業員を歓待する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1047, pp.32-43, 2011-01-10

自動車の電子制御系に関する安全規格「ISO 26262」が,約6年間の策定期間を経て,ついに2011年夏,正式に発行される。ISO 26262の策定は議論が紛糾し,進捗が遅れに遅れたこともあり,これまで日本の自動車業界では様子見の傾向が強かった。しかし,規格案は現在,最終ドラフト段階注1)。
出版者
日経BP
雑誌
日経エレクトロニクス = Nikkei electronics : sources of innovation (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1215, pp.68-76, 2020-05

2020年3月3日、米Google(グーグル)のクラウドサービス部門「Google Cloud」は、大谷翔平選手なども活躍する米メジャーリーグ(MLB)の"公式クラウド"として複数年契約を締結したと発表した。MLBの技術子会社が開発した、ボールや選手の動きを追跡してデータ化す…
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.971, pp.91-96, 2008-02-11

最薄部が4mm,最厚部でも約19.4mm─。2008年1月開催の「Macworld Conference & Expo」でApple社は,超薄型ノート・パソコン「MacBook Air」を発表した。MacBook Airは,いわゆる「A4ノート型」並みの13.3型液晶パネルを備え,重さは約1.36kgである。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.803, pp.173-177, 2001-08-27
被引用文献数
1

「小山さん,今度のセンサ,随分苦戦してるようやな。この間言うとった例のノイズ,どうなん?」 「あれな。うちにおるアナログ回路のスペシャリストにいじってもろたら,一発や。さすがやねぇ。勘所をちゃんと押さえとる」 「すごいなぁ。あんだけ消えん,消えん,言うとったのに。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1066, pp.98-101, 2011-10-03

サプライヤーの撤退や撮像素子の生産終了によって、ステレオ・カメラを一新する必要に迫られた開発チーム─。何とか日立製作所の全面協力を得て、ほっと胸をなで下ろす。新しいステレオ・カメラの製品化までの中継ぎ策として、赤外線レーザ・レーダの導入を決めたものの、肝心のステレオ・カメラの開発自体が存続の危機に直面していた。
著者
岡村 廸夫 浅見 直樹
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.861, pp.184-186, 2003-11-24

2003年10月初旬。新聞報道をきっかけに,電子機器メーカーである日本電子の株価が5日連続でストップ高を記録した。同社が発表した画期的な電池技術が注目を集めたわけだが,その技術のオリジナルなアイデアを生み出したのは個人発明家,岡村廸夫氏である。同氏の教えを請おうと,ホンダや日産ディーゼル工業などのメーカーの技術者が,研究所に日夜集う。
著者
Jones Mark-Eric
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.783, pp.171-178, 2000-11-20

米MoSys,Inc.は,DRAMと同じメモリ・セル構造を採りながらSRAM並みのアクセス性能を実現したメモリ「1T—SRAM」を開発した。ネットワーク機器や民生機器などに搭載するシステムLSIへの埋め込みを想定する。0.18nmルールのプロセス技術で作るLSIに埋め込んだ際のランダム・アクセス時間は5ns未満と短い。
著者
久米秀尚
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1038, pp.67-75, 2010-09-06
被引用文献数
1

振動や光,熱,電磁波など,身の回りの小さなエネルギーを"収穫"して活用する技術「エネルギー・ハーベスティング」。普段は捨てられてしまうような,ごくわずかなエネルギーを有効活用しようというこのコンセプトに今,大きな注目が集まっている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.1076, pp.76-79, 2012-02-20

2006年に発案され、研究開発が始まったトイレッツ。だが2008年から2009年末まで、研究開発はいったん凍結されてしまう。この状況を変えたのが、町田裕孝を中心とする新メンバーたちだった。トイレッツの開発は再開され、広告効果を測る試験を実施する。その結果、効果があることが実証され、ついに2011年2月、トイレッツの製品化が正式に決まった。 開発メンバーは焦っていた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
pp.46-48, 2003-04

「ウーン。あれ、7時? 何で、こんな時間に目覚ましが鳴るの?」。都心に本社がある電機メーカーの営業担当者「タカクラ・ノブ」は、眠い目をこすりながら、部屋の隅にある50インチ型のプラズマテレビを確認した。 「10時から営業会議ね。えーっ。だったら、8時で間に合うじゃないかよ」。自宅のワンルームマンションがある郊外から会社までは、自動車で約1時間。
出版者
日経BP社
雑誌
日経エレクトロニクス (ISSN:03851680)
巻号頁・発行日
no.888, pp.30-33, 2004-12-06

「へー,これかぁ」 「結構軽いね。あっ,この画面がタッチ・パネルなんだ」——。