著者
田端 利宏
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.10, pp.464-468, 2006-10-01
被引用文献数
12

電子メールの普及に伴って,SPAMメールと呼ばれる受信者の意図を無視して大量に送りつけられる電子メールが増加し,問題になっている。そこで,SPAMメールをうまく排除できる電子メールのフィルタリング技術が注目されている。特に,電子メールのフィルタリング技術の中でも,ベイジアンフィルタは,判定精度が良く,注目されている。ベイジアンフィルタは,ベイズ理論を応用したもので,受信者が過去に受信した電子メールの特徴を学習し,学習したデータに基づいて,新たに受信したメールがSPAMメールかどうかを判定する。本稿では,ベイジアンフィルタについて,学習と判定の仕組みを中心に解説する。
著者
棚橋 佳子
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.297-300, 2000-05-01
被引用文献数
1

学術的な研究指向のWebのホームページを集めて体系化しようとする試みの中で生じた問題点と, その経験の中から産み出された評価基準について解説する。ISI社のWebのサイトを選択する基準は学術誌の厳選基準に準ずるものに加え, Webの情報であるがために考慮する8項目をあげている。学術誌の発展と同様, 価値あるWebのサイトも淘汰され, 重要サイトが確立されていく過程において確実に信頼できるWebサイトへの二次情報の成長も望まれている。
著者
天野 いづみ
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.55, no.7, pp.299-304, 2005-07-01

図書室の広報手段は, 紙媒体による方法から, ホームページやイントラネット, 電子メール等の電子媒体を利用する方法に移行しつつある。しかし, 院内アンケート調査によると, 従来の紙媒体での「図書室だより」は, 手軽に手に取ることができるため, 電子媒体よりも目に触れる機会が多いことが判明した。しかしながら, OPACの検索や電子ジャーナルへのリンク等, 電子媒体の必要性は年々高まっていることは事実であり, 他病院への広報アンケート調査でも, ホームページやイントラネット利用の増加の現状が明らかとなった。さらに今回, 広報のひとつとして, 利用者に対するオリエンテーションについても検討した。
著者
上田 修一
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.57, no.5, pp.226-232, 2007-05-01
被引用文献数
1

BMからEBP,そしてEBL/EBLIPへという流れの中で,新しく始めた共同研究「エビデンスベーストアプローチによる図書館情報学研究の確立」では,研究におけるエビデンスとは何かの解明を目標に,図書館情報学研究における研究方法の再検討のためのワークショップの開催,EBL/EBLIPの導入などの活動を行っている。EBMに始まる根拠に基づいた進め方は広い支持を得ている。けれども,実際の場になると,検討すべき課題は多く,またエビデンスに対する考え方も多様である。
著者
青山 裕大
出版者
社団法人情報科学技術協会
雑誌
情報の科学と技術 (ISSN:09133801)
巻号頁・発行日
vol.56, no.1, pp.9-13, 2006-01-01

電子情報を基にしたFAQの作成方法を通して, 電子情報の適切な取捨選択と蓄積について記述する。今日, インターネットの普及により日々膨大な電子情報が流通している。情報システムを駆使すれば膨大な情報を分析, 公開することが可能であるが, 膨大な情報をそのままの形で公開することによりコンテンツの品質低下を招き, ユーザからの信頼を損なう危険性がある。情報システムを駆使することによって膨大な作業でも短時間で処理できてしまう電子情報であっても, 全てを情報システムに頼ることなく, 情報システムとヒトとの作業配分を適切に行うことによって, 効率的でかつ効果の高いコンテンツを提供することが可能となる。