著者
宮 木 孝子
出版者
実践女子短期大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.(1)141-(15)127, 2014-02-04

北原白秋と鈴木三重吉の大正四年から昭和八年に至る十八年間を、書簡を中心に考察する。彼らは既に定説とされている『赤い鳥』の児童芸術運動の中心人物の二人であるが、北原白秋の晩年の『多磨』における短歌論にも影響を与えたこの時期の関係を再考したい。 This paper focuses on the18years relationship between Hakushu Kitahara and Suzuki Miekichi from Taisho4to Showa8from the perspective of their letters.They had already been known as eminent members of "Akai Tori" 's juvenile art movement, but this periodis noticeable for the Theory of "Tanka" especially in "Tama" written by Hakushu in his later years.
著者
金沢 幾子
出版者
実践女子短期大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.143-161, 2013-03-19

明治・大正・昭和初期の近代経済学者、社会政策学者、また大正デモクラシーの先駆者である福田徳三博士は、明治期の経済学者、「東京経済雑誌」の創刊者の田口卯吉から影響を受けた。 福田の母・信子は、田口の姉・木村鐙子を深く尊敬し、たえず話題にした。 田口の「東京経済雑誌」の後継者・塩島仁吉は、福田の結婚相手を仲介。 「東京経済雑誌」の投稿者・布川孫市は早くから福田の学問を評価した。後年、福田を東京高等商業学校から退職させた松崎蔵之助の学術上の誤謬を指摘した。
著者
宮 木 孝子
出版者
実践女子短期大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 = The bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.(1)141-(15)127, 2014-02-04

北原白秋と鈴木三重吉の大正四年から昭和八年に至る十八年間を、書簡を中心に考察する。彼らは既に定説とされている『赤い鳥』の児童芸術運動の中心人物の二人であるが、北原白秋の晩年の『多磨』における短歌論にも影響を与えたこの時期の関係を再考したい。
著者
大竹 智
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.125-140, 2010-03-20

ファミリー・グループ・カンファレンス(FGC)は1989年NZで開発された。このFGCは、要養護児童の処遇を決定する上で、家族参画が最も具現化されたシステムとして、オセアニア、ヨーロッパ、北米、アジアの一部の国などから注目され、導入されている。そこで、わが国への導入に向けて、NZでの現状と課題を把握した結果、FGCの開催を法的に位置づけること、財源を確保すること、司法との連携が重要であることが明らかになった。
著者
飯野 智子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子大学短期大学部紀要 = The Bulletin of Jissen Women's Junior College (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.36, pp.37-48, 2015-03-21

ジェンダー、セクシュアリティの意識の変化とともに、性的サービスの需要や消費形態も多様化している。男性が作り、買い、女性が売るという構造にも変化の兆しが見える。女性向けのアダルトビデオや恋人を貸し出すデート産業などの利用者は、特別な存在ではなくなりつつある。このような現象は女性のセクシュアリティの自由な表現を意味しているのであろうか。あるいは女性に娼婦役割と母役割を求め、売りつつ買わないことを期待する性の二重規範が揺らいでいるのであろうか。本稿では、女性向けセクシュアリティ産業の調査を通して、「女性が買うこと」の意味を考える。
著者
藤原 正道
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.34, pp.59-68, 2013-03-19

本論の目的は、主観的事態把握と客観的事態把握を基本に、人称代名詞を明示しない場合の英語と日本語の丁寧表現について分析することである。英語と日本語の事態把握の違いが、丁寧表現にも反映されていること、話し手と聞き手と事態との位置関係の重要性、そして主語や目的語を表さないことによって、なぜ丁寧さを表せるのか、さらに日本話者はなぜ聞き手に対して様々な呼称を用いるのかを明らかにしている。
著者
今 防人
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.91-102, 2011-03-20
著者
薗田 碩哉
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.21-34, 2010-03-20

現在の日本社会の特徴はコミュニティの衰退にある。それは不揃いな街並みを見れば一目瞭然であり、近隣関係の貧弱さや地域の教育力、福祉力の低下となって現れている。それはまた、子どもたちの社会化を妨げ、独居老人の孤独死をもたらしている。これからの課題はコミュニティ意識を取り戻し、それを基盤に地域の商業や文化活動やレクリエーションの活性化を図ることである。そのために大学が果たす役割も決して無視できない。短大や地域での筆者の活動を踏まえながら、これからの社会でコミュニティの果たす役割を検討する。
著者
越後 敬子
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.33, pp.1-12, 2012-03-19

幕末の大通細木香以は、戯作者や狂歌師、俳諧師、商家の主人、幇間などを多くの取巻連を引き連れて、花街に芝居にと派手な遊びにうつつを抜かした。俳諧師其角堂永機もその一人で、豪勢な遊びに随行し、金銭的な援助を受けてきた。香以を取り巻く人的ネットワークは、のちの永機に多大な影響を与え、「明治最後の大宗匠」と称されるほどの華やかな人脈を作り出したのである。
著者
大塚 みさ
出版者
実践女子大学
雑誌
実践女子短期大学紀要 (ISSN:13477196)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.13-20, 2010-03-20

語の多義性の下位分類としてCruse(2000他)が提唱するmicrosensesに注目し、「長い単位」の適用とコーパスデータの利用によってその本質をとらえ直すことを試みた。microsensesの代表例とされるknifeとcardについて、microsensesとしての典型例に限らず、他の用法も含めた全体を分析対象としてコーパス分析を行った結果、microsenses以外の用法においては語彙的なパターン(collocation)が、またmicrosensesでは統合的なパターン(colligation)が、読みを決定づける要素として有効に機能する傾向が認められた。