著者
芋川 浩 二松 沙耶菜 伊藤 みゆき
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.25-34, 2018-03-31

ハチミツは近年甘味料としてだけなく、健康食品や医薬品としても利用されている上、ハチミツには高い抗菌効果があると言われている。そこで、本研究では、その純粋ハチミツの抗菌効果に注目して解析を行なった。そこで、安価な(中国産)純粋ハチミツ2種に加え、高価な(国産)純粋ハチミツ、および近年注目されているマヌカハチミツの4種類を用い、その濃度別抗菌効果の解析を行った。その結果、中国産および国産の両純粋ハチミツには全く阻止円が形成されなかったのに対し、マヌカハチミツでは抗生物質のカナマイシンよりも大きな阻止円が形成された。このことから、純粋ハチミツに必ずしも高い抗菌効果があるわけではなく、マヌカハチミツなど一部のハチミツにのみ高い抗菌効果があることが明らかとなった。この結果は、マヌカハチミツが抗生物質の代わりとしての民間医療や代替医療として使用できることを示している。また、純粋ハチミツだからといって、必ずしも抗菌効果があるわけではないことも明らかとなった。次に、マヌカハチミツをどのようにして看護や医療技術に応用できるかという研究を進めていきたい。
著者
森 礼子
出版者
福岡県立大学
雑誌
福岡県立大学看護学部紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.2, no.2, pp.56-66, 2005-03

TESOL(英語教育学)ではrecastと呼ばれる間違いの直し方がある.本稿ではESL(英語を母語としない学習者に英語圏で教える)教師が,どのような信念を持ち,どのような目的を達成するためにrecastを用いたかを調査した.ここで調査した教師は学習者が間違ってもいいから発言ができるような教室の風土作り,話したいという思いにかられて話し合いに参加するような学習活動の立案と実行,興味を持って学習者の話を聞く,などの目的を持って教えていて,recastはそのようなさまざまな目的を達成しつつ,話し合いを前に進め,言語的に正しい表現を提示するのに適した間違いの直し方であった.この調査は,recast研究では教師自身がどのような信念を持って間違いを直しているかを調査することの必要性を示唆している.
著者
芋川 浩
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.7, no.2, pp.34-39, 2010-03-31

近年高齢化社会を迎えつつある日本において,医療施設や介護施設以外での医療や介護を必要とすることは多くなりつつあるように思われる.その際,医療・介護施設での専門従事者が行う場合とは異なり,医療・介護と全く関係のない職種経験者が自宅などで自分自身もしくは家族により医療行為が行われることが必要となってくると思われる.特に,高度な医療技術が必要とされる場合のみ病院など専門施設での医療行為が行われ,比較的簡単なものは自宅などで専門職以外の人が簡易医療行為を行うというようなすみ分け的な分担もなされつつある.たとえば,簡易な血統測定やそれに伴う注射穿刺と前処理としてのエタノール綿による消毒(disinfection)などがその一例として挙げられよう。しかし,高齢者は免疫機能が衰えているため,通常では問題にならない細菌などに対しても十分な注意が必要な場合も多く,簡単な注射穿刺や怪我に対しても適切な消毒を施すことが必要である.現在,簡易の消毒として,70%エタノール綿がよく用いられているが,エタノールに過敏な方やアトピー性皮膚炎の患者のようにエタノールなど有機溶媒の使用に注意が必要な人も多く存在する.そこで,本研究では,高齢者でも比較的容易に手に入れられ,抵抗なく利用できる消毒剤の候補の検討をおこなった.その際,高齢者が自宅でも容易に行えることも重要な検討条件とし,本研究では,70%エタノール綿に代わるものとして,これまでに殺菌効果(microbiocidal efficacy)があると言われている「食酢」を検討することとした.各濃度の酢を準備し,各濃度での「食酢綿」の消毒効果(disinfectant efficacy)を70%エタノール綿の消毒効果と比較しながら検討した.その結果,「100%原液食酢綿」でも70%エタノール綿(98.9%)と同程度の消毒効果があることがわかった.食酢は食べることもできるものであり,スーパーなどでも簡単に手に入るうえ,薬などの使用に抵抗を示す高齢者にも受け入れやすいものであるため,在宅での日常および緊急の消毒に簡易に使われうる有用なものであると思われる.
著者
芋川 浩 今浪 愛里
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.63-70, 2014-03-31

精油のリラクゼーション効果については数多くの研究がなされている。それに対し、精油における抗菌効果については、数少ない研究のみしかなされていないのが現状である。そこで、抗菌効果があるという「精油」に注目して、その抗菌効果について検討をおこなった。リラクゼーションや抗菌効果の両方をもつ精油を見つけることは医療技術の改善や向上などに役立つものと考え、その抗菌効果について解析してみた。その結果、検討した精油の中でティートリーとラベンダーに高い抗菌効果があることがわかった。特にティートリーは、大腸菌・表皮ブドウ球菌に対して抗菌効果を示した。それに対し、ラベンダーの抗菌効果は、ブドウ球菌に対しては、ティートリーと同程度の抗菌効果を持つが、大腸菌に対しては抗菌効果がないという細菌種特異性のあることも明らかとなった。このことから、精油を組み合わせることで、特定の細菌種に対して効率的な抗菌効果を上げることができるのではないかと期待している。
著者
芋川 浩 今浪 愛里
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.11, no.2, pp.63-70, 2014-03-31

精油のリラクゼーション効果については数多くの研究がなされている。それに対し、精油における抗菌効果については、数少ない研究のみしかなされていないのが現状である。そこで、抗菌効果があるという「精油」に注目して、その抗菌効果について検討をおこなった。リラクゼーションや抗菌効果の両方をもつ精油を見つけることは医療技術の改善や向上などに役立つものと考え、その抗菌効果について解析してみた。その結果、検討した精油の中でティートリーとラベンダーに高い抗菌効果があることがわかった。特にティートリーは、大腸菌・表皮ブドウ球菌に対して抗菌効果を示した。それに対し、ラベンダーの抗菌効果は、ブドウ球菌に対しては、ティートリーと同程度の抗菌効果を持つが、大腸菌に対しては抗菌効果がないという細菌種特異性のあることも明らかとなった。このことから、精油を組み合わせることで、特定の細菌種に対して効率的な抗菌効果を上げることができるのではないかと期待している。
著者
清原 智佳子 梶原 由紀子 尾形 由起子 小野 順子 田中 美樹 石村 美由紀 江上 千代美
雑誌
福岡県立大学看護学研究紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.15, pp.47--53, 2018-03-31

目的:効果的な子育て技術を習得することを目的に発達障がいの子どもをもつ12名の親を対象にステッピングストーンズトリプルPの介入を行い親のストレスの変化、子育て技術の役立ち頻度、終了後の受講者満足度について調査を行った。方法:受講前後のDASS、25の子育て技術の質問紙、受講者満足度の質問紙の調査を行った。DASSはWilcoxon符号順位検定を行った。結果:対象者12名のDASSの受講前後の評価の結果はDASS総点において改善をみとめた(P<.05)。技術総点(6.47±.08)であり、すべての技術を使用していた。満足度は総点(5.82±1.0)であり、満足感があったと推測できる。考察:トリプルP受講前と比較し、トリプルP受講後は子育て技術の知識が増え、技術を使って子育てを行ったことで、親の抑うつ状態は軽減した。
著者
三根 有紀子 佐藤 香代 浅野 美智留 石村 美由紀 吉田 静 鳥越 郁代 野中 多恵子 宮野 由加利 藤本 清美
出版者
福岡県立大学
雑誌
福岡県立大学看護学部紀要 (ISSN:13488104)
巻号頁・発行日
vol.3, no.2, pp.89-99, 2006-03
被引用文献数
1

目的 : 「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラス」を実践する人材育成のための教育プログラム開発の資料として,福岡市で開催した医療者向けセミナーの評価と考察を行った.方法 : 2006年2月26日に福岡市で行われた「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラス」医療者セミナーの参加者128名を対象に,質問紙調査を行った.結果 : 質問紙の回収率は93.8%であり,以下のような結果が得られた.1.セミナーの参加動機は「興味・関心」,「マザークラスの変革」,「学びたい・知りたい」が上位を占めた.また,101名(84.2%)がマザークラスの運営に困難を感じていた.2.セミナーの満足度は108名(90.1%)が「満足」と回答しており,その理由として「自分自身が体験できたこと」,「快」,「身体感覚活性化(世にも珍しい)マザークラスを知った・わかった」の3つが上位を占めた.「少し不満」「非常に不満」「どちらでもない」と回答した者は7名(5.8%)であった.3.今回のセミナーを今後のマザークラス運営に「役立てられる」と回答した者は99名(82.4%)であった.活用方法としては「身体感覚の刺激・"感じる"こと」が最も多く,ついで「妊婦同士の交流の場づくり」,「助産哲学・考え方」の2つが占めた.4.今後のセミナーやリカレント教育に参加の意思を持つ者はそれぞれ117名(97.5%),107名(89.2%)と高率であった.結論 : 参加者は現行のマザークラスのあり方を模索し,関心を寄せている現状が明らかとなった.参加者が「満足」であった理由は主催者側のセミナーの目的と一致していた.妊婦あるいはスタッフで参加した者の体験談は,マザークラスの概要や助産哲学理解の一助になっていると考えられる.したがって今回のセミナーの目的は達成されたと考える.しかし妊婦と同様の経験はできたが,根底に流れる助産哲学を用いてマザークラスを実践する段階までには至っていない。その実践の習得には,段階を追った継続したプログラムが必要であることが示唆された.