著者
安藤 裕貴
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.936-937, 2020-08-15

確認すべき病歴◦食塊が食道閉塞を起こしたもの(図1)を、“ステーキハウス症候群”と呼ぶ。◦「食事中に苦しくなった」「食べ物が詰まった感じがする」「しゃっくりが止まらない」「嘔気が続いてエヅイている」「胸が苦しい」という主訴で来院することがある。
著者
ゆらり
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.792-796, 2020-07-15

筋痛性脳脊髄炎/慢性疲労症候群(ME/CFS)に突然罹患したゆらりさんが、当事者にしかわからないCFSの体験をベッドの上で描いたコミックエッセイ『ある日突然、慢性疲労症候群になりました』(合同出版、2019)より、特別に抜粋・転載させていただけることになりました。本作では、ゆらりさんの10年以上に及ぶ闘病生活が、物語と4コマで描き出されます。本稿は、そのごくごく一部です。ぜひ本書を手に取っていただければと思います。倉恒弘彦先生(p.797・800)が、医学的観点から監修されています。本書の詳細はp.794・884も、ぜひご参照ください。(編集室)
著者
西村 真紀
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.900-904, 2020-07-15

教育学部を卒業して7年間、私は中高教員だった。化学を教えていた。しかし“冒険家の私”は、30歳を目前に医学部に学士入学、家庭医の道を邁進してきた。診療所や大学、学会で家庭医教育に従事し、なかでも「ウィメンズヘルス」に注力、また「女性医師」の働きやすい環境づくりにも取り組んできた。私のキャリアの概略を表1に示した。
著者
加藤 庸子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.760-764, 2020-06-15

私が医師となり、諸先輩方や後輩、患者様らと接していくなかで学ばせていただいたこと、それは「どの人もrespect(尊敬・尊重)しながら、どの人からも学ぶものを得て、自身の成長につなげる」ことでした。毎日、小さな目標を持ち、それを目指して日々頑張る。このことが、結果的には大きな夢の実現につながると信じています。 私のキャリアの概略を、表1に示した。
著者
上田 剛士
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.750-752, 2020-06-15

患者さんからのふとした質問に答えられないことはないでしょうか? 素朴な疑問ほど回答が難しいものはないですが、新たな気づきをもたらす良問も多いのではないでしょうか? 本連載では素朴な疑問に、文献的根拠を提示しながらお答えします!
著者
蓮沼 直子
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.627-631, 2020-05-15

医師としては非典型的なキャリアを歩んできたと自覚している。初めての出産・子育てを留学先の米国で行い、帰国後は出産・子育てによる数年間の離職後にフルタイム復帰、そして仕事の主軸を「皮膚科医」から「医学教育」へとキャリアシフトした(表1)。現在は、医学教育を中心に、縮小はしているが皮膚科医としての臨床も継続しており、いわゆる“パラレルキャリア”なのかなと思う。医師のキャリアとしてはあまり参考にならないかもしれないが、私自身がターニングポイントにどのように向き合ってきたのか、振り返ってみたい。少しでも読者の先生方の参考になれば幸いです。
著者
玉野井 徹彦 齊藤 裕之
出版者
医学書院
雑誌
総合診療 (ISSN:21888051)
巻号頁・発行日
vol.29, no.10, pp.1230-1234, 2019-10-15

プレゼンテーションとは、「聞き手がその考えに同意し実行するよう促すこと」であり、学会発表や勉強会以外でも、外来診療やプライベートなどその機会は多いものです。それにもかかわらず、上手くいかないことがあるのはなぜでしょう? その理由を調べていくなかで、「プレゼンテーションの型」の存在に気づきました(図1)1)。「もっと早く知っていたら…」と過去の私への思いも込めて、本稿にて「その型=極意」を解説します。
著者
西澤 徹 谷浦 武仁 山田 瑞穂 青山 幾子 弓指 孝博
出版者
医学書院
雑誌
総合診療 (ISSN:21888051)
巻号頁・発行日
vol.28, no.2, pp.173-176, 2018-02-15

病歴患者:56歳、男性。主訴:鼻汁、咽頭違和感。病歴:来院前日の昼食(自炊のお好み焼き)摂取後から、急に水様鼻汁と咽頭違和感をきたした。来院当日朝、鼻汁と咽頭違和感は軽快していたが、「風邪薬」を希望して内科外来を受診した。病人・動物との接触歴や最近の旅行歴はなく、寒気、発熱、頭痛、眼・耳症状、嚥下痛・嚥下困難、嗄声、喘鳴、咳嗽、呼吸困難、腹痛、下痢、皮疹、瘙痒感、立ちくらみは自覚しなかった。既往歴:特記事項なし。薬剤歴:なし。サプリメント・漢方なし。アレルギー歴:小児期に喘息。家族歴:特記事項なし。生活歴:独居(単身赴任)、数年来性交歴(-)。喫煙:never smoker。飲酒:焼酎水割り3杯/日。職業:サラリーマン(営業職)。
著者
青島 周一
出版者
医学書院
雑誌
総合診療 (ISSN:21888051)
巻号頁・発行日
vol.28, no.7, pp.954-958, 2018-07-15

処方カスケードとは 薬物有害反応によりもたらされた身体症状が「新たな医学的プロブレム」と誤認されてしまい、その治療のために他の薬剤が追加で処方されることがあります1)。 たとえば、アムロジピンの薬物有害反応として下肢浮腫があげられますが、この浮腫がアムロジピンによるものと認識されずに、利尿薬が追加投与されてしまう、というような状況です。また、追加投与された利尿薬が頻尿症状をもたらし、さらに抗コリン薬の追加投与につながってしまうこともあるでしょう。
著者
大田 貴弘
出版者
医学書院
雑誌
総合診療 (ISSN:21888051)
巻号頁・発行日
vol.29, no.5, pp.537, 2019-05-15

gestalt 暗い中、側臥位で片眼(例:右眼)を枕にうずめ、左眼だけでスマートフォン(スマホ)の明るい画面を見る状況(図1)を想定する。スマホを消し両眼視に戻ると、うずめた枕の暗さに適応していた右眼に比べ、明るい画面に適応していた左眼は暗順応に時間を要し、一時的に見えづらく感じる現象のことを指す1)。
著者
片岡 裕貴
出版者
医学書院
巻号頁・発行日
pp.27-31, 2019-01-15

本稿では、「PubMed®」「Google ScholarTM」がもつ機能を最大限活かした使い方について解説します。まず2つの検索エンジンについて概説したあと、臨床現場でありそうなシナリオに応じた使い方を示します。
著者
丸山 哲弘
出版者
医学書院
雑誌
総合診療 (ISSN:21888051)
巻号頁・発行日
vol.26, no.3, pp.232-238, 2016-03-15

21世紀は「脳の世紀」といわれて久しく,現在多数の科学者により脳機能の解明に全力が注がれている.脳機能の解明とともに神経疾患の病態などの研究が進歩しており,最近の神経疾患の治療は目覚ましいものがある.“不治の病”といわれたParkinson病やAlzheimer病などの神経変性疾患においても病態解明が進み,症状緩和である対症療法から疾患そのものをターゲットにした根治治療に,大きな期待がかかっている.さらに将来的には,遺伝子操作のできる創薬が開発され,疾患撲滅につながることが期待される. しかしながら,現実に目を向ければ,現在悩んでいる患者をどのように治療してあげればよいのか目の当たりにし奮闘されているのは,現場の医療を支えているプライマリ・ケア医である.神経疾患を診療するなかで,現在使用可能な現代医療をもってしても治療困難を極める愁訴や症状がまだまだたくさんある.しかしたとえ神経難病であっても,プライマリ・ケア医は患者と向き合って,少しでもQOLを高めるために治療しなければならない.