著者
佐藤 明 Akira Sato
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.39, pp.(27)-(38), 2001-12-26
著者
福村 愛美 Manami Fukumura
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要
巻号頁・発行日
vol.31, pp.71-77, 1993-12-31

若者離れの目立つ現業労働のイメージや、作業服のどのような点を改革したら、イメージアップにつながるかなどについて調査し、分析した結果、次の様な事柄が明らかになった。(1)工場や土木建設業などの職場は、きつくて危険な職場であると考えられている。またこのようなイメージが、労働者不足の原因であると考えられている。(2)現業労働への女性進出は、土木建設業や工場などの職場が活気づくという様な理由で有意義であると考えられている。(3)作業服のイメージは、デザインが古くておしゃれではないと考えられている。(4)作業服の色は、灰色のような暗い色のイメージを持たれている。しかし実際にデザインと色を見た場合には、青色がふさわしいと考えられている。(5)作業服の素材は、綿が適していると考えられている。また柄は無地が適していると考えられている。Recentry young people offen refuse jobs in factories and construction sites. The purpose of this study is to investigate whether changing the color and style of workclothes can improve the image of factories and construction sites. In the present study we gave a questionnaire to female college students to find out what image young women have of such jobs, and what points are needed to improve the image, and what kind of work clothes are best. The analysis of those results were summarized as follows: (1) It was thought that such work areas were dangerous and difficult. That image brings about a shortage of available workers. (2) It is important for such work areas to employ women so that the work areas become brighter. (3) It was thought that the image of work clothes was old and out of fashion. (4) It was generally thought that the colors of work clothes were dark and gray. (5) It was thought that cotton was the suitable material for work clothes, and a plain dress was the suitable pattern for work clothes.
著者
小川 伊作
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.13-24, 1997-12-31

Two lute books by Charles Mouton were printed in the second half of the seventeenth century in Paris. His books were, together with the books of Denis Gaultier and Jacques Gallot, some of the last French lute school books published. These are important not because of their repertoires, but because of the infomation on lute music itself, its ornamentaion, and the social conditions surrounding the lute. In this paper, I translated and annotated the advertisement and instructions, mainly relying on the latest researches on Mouton and his lute books.
著者
福村 愛美
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.195-205, 1997-12-31

高校生および短大生が、高等学校の家庭一般、被服構成学実習、高校家庭科の男女共修についてどのような意識を持っているかを調査した結果、次の様なことが明らかになった。1.家庭科の授業で興味のある分野では、高校生も短大生も調理実習に大変興味を持っている。興味のない分野としては、高校生は住生活の設計にあまり興味がなく、短大生は家庭生活の設計にあまり興味を持っていない。難しい分野では、短大生の方が高校生よりも、より被服製作や、母性の健康・乳幼児の保育を難しいと考えている。2.被服構成学実習で製作した作品を、高校生の方が短大生よりもよく活用している。製作したいものとしては、高校生の方が着物(浴衣)をより多く挙げている。3.高校家庭科で男女共修に価値があるかについては、高校生も短大生も大半が価値があると認めているが、特に短大生の方がより強く男子にも家庭科を学んでほしいと望んでいる。4.被服学分野に興味がない学生は、被服学が難しいと考えている。5.被服学分野や住生活分野が役立つと考えている学生は、ほとんどの人が被服製作の完成に充実感を感じている。6.被服構成学実習が時代遅れであると思う事と、被服学を学ぶ必要性の有無とは、直接には関連性がないと考えられる。7.被服構成学実習で何を製作していても、次は別の種類の作品を製作したいと考えている。8.被服構成学実習で重点的に学びたい内容として、全体的には縫製の仕方が一番多いが、次に興味のある内容を重点的に学びたいと考えている。9.被服構成学実習で製作した作品をよく活用した人程、被服製作を完成した時に充実感を感じる。10.家庭科男女共修に価値があると考える人の方が、被服製作の作品の活用度が高い。11.家庭科男女共修に価値があると考える人程、被服構成学実習が時代遅れではないと考えている。終わりに、集計作業にご協力下さいました大分県立芸術文化短期大学の田仲謙司さん及び副手の方々に深く感謝申し上げます。
著者
吉山 尚裕
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.35, pp.187-194, 1997-12-31
被引用文献数
1

The purpose of this study was to investigate the relation of love styles in heterosexal intimate relationships and the size of interpersonal networks. One hundred and ninety-three female college students responded to a questionnaire asking about the six love styles based on Lee's theory (1977) and the size of interpersonal networks with male or female friends. Results showed (1) the network size of the students having a lover or a boyfriend was not smaller than that of the students who did not have such an intimate relationship (a mere friend or one-sided love), and (2) the score of Mania, a style of love, was negatively related to the network size with female (own sex) friends. These results suggest that although a heterosexal intimate relationship is not always closed or exclusive, it might become closed or exclusive when the romantic love feeling of Mania is too strong.
著者
吉山 尚裕
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.69-79, 1992-12-31

本研究では、孤独感尺度(LSO)によって類型化されるA〜Dの各タイプの青年が、周囲の他者や社会との関わり方に関して、どのような傾性を持っているのかを検討した。主な結果は次の通りである。(1)相関分析によると、LSOの対他的次元(U)において、人間同士理解・共感しあえると感じている者ほど肯定的な人生態度を持ち、連帯感や独立意識も高い。これに対し、対自的次元(E)において、自己(人間)の個別性を強く意識している者ほど、否定的な人生態度を持ち連帯感が弱く、不安感が高い傾向にあった。(2)孤独感の類型別(A〜D型)に各尺度の平均値を比較すると、A型とD型が生活・人生・社会に対して肯定的な態度を持ち、連帯感や独立意識も高く不安感は低い。これに対し、B型とC型は生活・人生・社会に否定的で不信感を持ち、連帯感や独立意識も低く不安感が高かった。(3)「パターン分類の数量化」によれば、A型を中心にしたグループ(人生・生活・社会に肯定的で連帯感が強い)、B型を中心としたグループ(独立意識が低く不安感が高い)、C型を中心にしたグループ(人生・生活・社会に否定的で連帯感が弱い)、D型を中心としたグループ(独立意識が高く不安感は低い)の4つのグループに分類できた。総じて、A型とD型はB型やC型に比べ、生活・人生・社会に肯定的であり、友人や仲間など身近な人間関係に積極的で、独立意識も高かった。しかしながら、「パターン分類の数量化」の結果が示すように、A型とD型は必ずしも類似したタイプではない。A型は、人生・生活・社会に対して肯定的で連帯感も高く、"他者との情緒的融合状態"にあるタイプと考えられるのに対し、D型は独立意識が強く"一人でいることに充実感"を感じているがゆえに不安感も低いタイプであると言えよう。B型とC型については、B型が独立意識の低さや不安感の高さによって特徴づけられるのに対し、C型は人生・生活・社会への否定的態度と連帯感の低さによって特徴づけられた。LSOの対他的次元(人間同士の理解・共感の可能性)と対自的次元(自己の個別性の自覚)の組合せによって孤独感の特徴はかなり異なっている。この点は、UCLA尺度を用いた研究からは明らかにされていない結果であり、今後、この二つの次元の組合せによって孤独感の様態にどのような違いが生み出されるのか、より詳細に検討していく必要がある。また従来、孤独感は不安感など適応不全とも関連することが明らかになっているが、本研究では、孤独感が独立意識という青年期の発達課題とも関連していることが示唆された。今後は、孤独感が日常生活の中で、対人行動や社会的ネットワークなどとどのように関わっているかも明らかにしていく必要があろう。
著者
福村 愛美
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.123-130, 1994-12-31

学校の教育現場における制服の意義を、生徒の制服に対する意識調査をもとに分析した結果、次の様なことが明らかになった。(1)高校生の持つ制服のイメージは、学生らしさや統一性や若さなどである。又自由のイメージはないと考えられている。(2)制服の良いところとして生徒は、学生らしいとか自分の学校の象徴として誇りが持てるなどの精神的な面を挙げている。制服の良くないところは、温度調節がしにくい、替えの制服が少ないなど衣服本来の機能性や現実的な理由が多い。(3)実際に生徒が着用している制服に満足しているかどうかで、今回の対象者の高校生は、冬用の制服は大半の生徒が気にいっていると答え、夏用の制服に対しては満足している生徒は半数程度だった。(4)生徒の気にいっている制服のデザインは、男子は詰襟の学生服とブレザータイプに、半数程度に分かれた。女子はセーラー服に3分の2程度の支持があった。また私服に憧れる生徒は3分の1程度で意外と少なかった。(5)高校に入学するとき学校を制服で選ぶかでは、少し気にかけると、まったく気にかけないが、半数程度に分かれた。理由としては、3年間着る衣服だからとか、学校の価値は制服では決まらないからなどでである。(6)女子高校生は、制服のスカートの長さに敏感である。(7)生徒一人あたりの制服所有枚数は、冬用で1, 2枚、夏用で2, 3枚である。また中学の制服は高校でも着用したり、人にあげたりして再利用されている。以上の結果から、生徒は制服の良さを内面的な面から認めていて、制服に関して学校側と生徒の意識の違いはあまりみられないと考えられる。終わりに、調査にご協力いただいた大分県立芸術文化短期大学付属緑丘高等学校の賀久春枝先生に深く感謝申し上げます。
著者
吉山 尚裕 板倉 昭二 高橋 正臣
出版者
大分県立芸術文化短期大学
雑誌
大分県立芸術文化短期大学研究紀要 (ISSN:13466437)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.23-30, 1993-12-31

本研究では、歩行者やドライバー(車)のフライングやかけ込みを社会的影響現象としてとらえ、(1)フライングやかけ込みの生起が、歩行者や車の数(集団密度)によってどのような影響を受けるか、(2)一人の歩行者、一台の車のフライングやかけ込みが、周囲の歩行者や車の追従行動にどのような影響を与えるか、について資料を得ることを目的にフィールド観察を行った。その結果、歩行者に関して、フライングは全観察回数240回のうち89回(37.1%)観察され、それに伴う追従フライングも59回(66.3%)観察された。かけ込みについては、全観察回数240回のうち77回(32.1%)観察され、うち追従かけ込みが29回(37.7%)観察された。このように一人の歩行者のフライングやかけ込みは、周囲の歩行者の行動にも少なからず影響を与えていると言えよう。フライングや追従フライングは、信号待ちの歩行者数による違いが大きく、集団密度が高く、歩行者の個人空間が侵害されやすい状況では生起率が高まることが示唆された。他方、かけ込みについては、歩行者の数による影響は認められなかったが、各地点の特徴を考察すれば、歩行者の急ぎやあせりといった個人的要因や状況的要因をかけ込みの原因として看過できない。また、かけ込みはフライングと比べて若年者に多いのが特徴であり、運動能力への自信や若者特有の衝動性といった面が影響しているものと考えられる。次に、ドライバー(車)の行動に関して、フライングは全観察回数120回のうち26回(21.7%)観察され、うち追従フライングは10回(38.5%)観察された。交通量の多さ(集団密度の高さ)といった点からは結果は明確でなかったが、状況的には本線(大道陸橋北交差点の国道10号線)に侵入する道路(同交差点の国道210号線)においてフライングの生起率が高く、信号待ちの時間の長さからくるイライラや、短い青信号の間に、少しでも早く発進しようとするドライバーの心理を反映しているものと考えられる。かけ込みについては、全観察回数120回のうち86回(71.7%)観察された。黄信号1秒以上のかけ込みに限っても56回(46.7%)となり、フライングに比べて生起率は高い。かけ込みは交通量の多い(集団密度の高い)地点で多く、しかも、かけ込みが観察された86回のうち、かけ込み車の前方に先行車がある場合が67回(77.9%)、後続に追従車がある場合が74回(86.0%)、先行車と追従車の両方が観察された場合が64回(74.4%)であった。このように車のかけ込みの原因は、一旦形成された車と車の密度と流れの中で、停止が困難になることが背景にあると考えられる。今回の観察の中で、とくに車のかけ込みは、重大事故につながりやすい行動であるだけに更なる検討が必要であろう。今後は、車と車の密度や流れに関する計量的指標を開発して、より詳細な分析を試みる必要がある。