著者
桶谷 文哲
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.57-65, 2013-03

平成24年6月に文部科学省は「障がいのある学生の修学支援に関する検討会」(以下、検討会)を設置し、同年12月に報告(第一次まとめ)を公開した。その中で大学等高等教育機関における障がいのある学生への合理的配慮についての考え方が示された。\この動きは、平成18年に国連総会で採択された障害者権利条約の締結に向けた取組の一環であると同時に、障害者差別禁止法制定も見据えたもので、この報告で示された方針は今後の大学におけるあらゆる障がい学生への支援を強く後押しするものであり、社会的にも重要な意義をもつと思われる。本稿では、「障がいのある学生の修学支援に関する検討会」報告(第一次まとめ)と、発達障がいのある学生への支援を取り巻く問題についての筆者らの経験を照らし合わせつつ、発達障がいのある学生支援における合理的配慮の提供のありかたを、主としてパーソナルサポートとの関係に焦点を当てて論じる。
著者
中村 剛
出版者
富山大学
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.32-54, 2002-03-20
著者
酒井 渉 松井 祥子 高倉 一恵 立瀬 剛志 吉永 崇史 水野 薫 原津 さゆみ 瀬尾 友徳 日下部 貴史 島木 貴久子 佐野 隆子 四間丁 千枝 島田 尚佳 宮村 健壮 舟田 久 康川 慎一郎 宮脇 利男 北島 勲
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.77-82, 2013-03

富山大学杉谷(医薬系)キャンパスは、医療系2学部4学科のみからなる。従来、暗黙理に、医師・医療職を目指すに十分な能力とモチベーションをもった学生のみが在籍し、学生支援は必要ないものと理解されてきた。そのため、学生支援を担う部署や教員組織は存在していなかった。かつて学生支援は、医薬系学生課(現医薬系学務グループ)職員、保健医学教員など、その必要性をいちはやく認識した一部の教職員によって個人的に行われていた。杉谷キャンパスの学生支援体制には不備があり、大学としての安全配慮義務の履行や、学生の修学環境保全に、支障をきたしている。支援職種は単一部署に配置すべきである。
著者
竹澤 みどり
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.13, pp.17-25, 2014-03

本研究では、高齢者が将来利用する可能性のある在宅介護サービスに対してどのような不安や抵抗感を抱いているのか、またそれらが現在の高齢者の世帯構成によってどのように異なるのかを検討するために、自由記述調査を実施した。カテゴリー化の結果、「介護者の資質」「経済面」「介護制度・内容がわからない」など複数のカテゴリーが抽出された。さらに、非常に強い不安・抵抗感を感じている人の多くが、「経済面」「家族への負担」について記述していた。また、配偶者以外の家族と同居している人は、「家族への負担」「他人だから信用できない」といった回答が多い一方で、配偶者との二人暮らしの人は、「家族の負担」を記述する人は少なく、「経済面」についての記述が多かった。さらに、独居の人は「一人になる」「他人に迷惑をかけたくない」等の回答が多いなど違いがみられた。

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著者
中村 剛
出版者
富山大学
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.13-22, 2002-03-20
著者
西村 優紀美
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
no.16, pp.15-20, 2017-03

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律(障害者差別解消法)が2016年4月から施行されたことにより、高等教育機関において障害学生への合理的配慮の提供が求められることとなった。独立行政法人日本学生支援機構(以下、機構)が2016年5月に公開した「平成27年(2015年度)大学、短期大学及び高等専門学校における障害のある学生の修学支援に関する実態調査分析報告」によると、発達障害(診断書有)の人数は、3,442人で、昨年度(2,722人)から720人の増であり、このうち支援障害学生は2,564人で前年度(1,856人)より708人の増であった。同機構が行った実態調査分析報告では、発達障害者支援法で定義づけられた三種類の診断カテゴリーの中で、高機能自閉症等の割合が最も高くなっている。文部科学省の調査では小・中学校においてLD等の学習の問題がある児童生徒の人数が最も多いとされていることを考えると、現時点では、学習上の問題がある児童生徒が大学まで進学することが難しい状況があるのではないかと推察できるとともに、未診断の学生の中に、LDの学生がいる可能性も否定できないとしている。支援内容に関しては、「授業支援」として、「配慮依頼文書の配布」が全体の40.9%となっているか、授業に直接関わる合理的配慮の提供等、具体的な項目まで明らかにされてはいない。「授業以外の支援」が充実している状況と比べて、授業支援に関わる項目の少なさが今後の課題として挙げることができる。
著者
八島 不二彦 今井 優子 斎藤 清二 宮脇 利男 西川 友之 立浪 勝 松井 祥子 瀬尾 友徳 竹澤 みどり 酒井 渉 彦坂 伸一 野原 美幸 二上 千恵子 原澤 さゆみ
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.13-18, 2013-03

富山大学では平成20年度に4人,平成21年度に3人の自殺が発生し,その対策として平成21年12月に富山大学自殺防止対策室が設置された。\富山大学自殺防止対策室は自殺者ゼロを目標に掲げ,約3年間さまざまな活動を行って来た。その結果,自殺防止対策室が本格的に活動を始めた平成22年度から平成24年12月現在までの自殺者は2人に止まっている。自殺者の減少という結果は出ているが,富山大学の自殺防止対策システムは本当に機能しているのか疑問が残る。\そこで本研究ではこれまでの富山大学自殺防止対策室の活動実績を分析し富山大学における自殺防止対策システムが有効に機能しているかについて検討する。
著者
斎藤 清二
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.14, pp.5-12, 2015-03

本邦における大学生自殺予防の取り組みは、各大学によって個別に行われてきたが、2014年に日本学生相談学会がガイドラインを公表するなど、個々の大学の壁を越える努力もなされるようになってきた。しかし本邦での、大学生の自殺への予防的介入に関する実証的な研究報告はほとんどないのが現状である。そのような状況の中で、富山大学は2010年から2012年までの3年間、大学内に自殺防止対策室を設置し、系統的な自殺防止対策に取り組んだ。本稿では、富山大学における3年間の取り組みの概略を報告するとともに、その経験に基いて、大学生の自殺予防についての考察と提言を試みる。
著者
宮田 留美 中川 圭子 大浦 暢子 柴野 泰子 小倉 悠里子 竹澤 みどり 立浪 勝 中村 滝雄 松井 祥子
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.16, pp.5-8, 2017-03 (Released:2017-03-30)

高照度光療法は、1980年代にスウェーデンの医師が世界で初めて有効性を報告した治療法である。目の網膜から一定量の強い光を取り込み、脳の中枢部にある睡眠ホルモンのメラトニンを抑制することによって生体リズムを整える治療法で、概日リズム睡眠障害やうつ病に効果があるとされている。今回、気分の落ち込み、睡眠や生活リズムの乱れが原因で就学への支障を自覚した学生に対し、高照度光療法を行い著効したと考えられる2事例について報告する。
著者
西村 優紀美
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.29-43, 2013-03

平成24年度富山大学公開講座では、東日本大震災で被災された方々、そして、震災直後から緊急支援に当たった方々を講師として招き、「東日本大震災緊急レポートから―今、必要な発達支援を考える」をテーマに開催した。ここでは、二人の方の講話を紹介する。一人は石巻市雄勝町在住の徳水利枝氏で、もう一人は石巻市の中学校で教員として勤務していた佐藤かつら氏である。共に、ご家族を津波の被害で亡くされている。我々にできることは非常に少なしこの事実にどう向き合えば良いのか分からず途方に暮れるばかりである。しかし、被災された方々の話に耳を傾けることはできる。思い出を語り、意味の再構成という心の作業に、寄り添うことならできるかもしれない。想像を超える真実に圧倒されながらも、だだ聴くしかできない、その無力感を感じつつ、ここに講演記録を記す。
著者
八島 不二彦 今井 優子 斎藤 清二 宮脇 利男 西川 友之 立浪 勝 松井 祥子 瀬尾 友徳 竹澤 みどり 酒井 渉 彦坂 伸一 野原 美幸 二上 千恵子 原澤 さゆみ
出版者
富山大学保健管理センター
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.12, pp.13-18, 2013-03

富山大学では平成20年度に4人,平成21年度に3人の自殺が発生し,その対策として平成21年12月に富山大学自殺防止対策室が設置された。\富山大学自殺防止対策室は自殺者ゼロを目標に掲げ,約3年間さまざまな活動を行って来た。その結果,自殺防止対策室が本格的に活動を始めた平成22年度から平成24年12月現在までの自殺者は2人に止まっている。自殺者の減少という結果は出ているが,富山大学の自殺防止対策システムは本当に機能しているのか疑問が残る。\そこで本研究ではこれまでの富山大学自殺防止対策室の活動実績を分析し富山大学における自殺防止対策システムが有効に機能しているかについて検討する。
著者
西村 優紀美
出版者
富山大学
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.1, pp.44-51, 2000-06-30
著者
桜井 醇児
出版者
富山大学
雑誌
学園の臨床研究 (ISSN:13464213)
巻号頁・発行日
vol.2, pp.93-96, 2002-03-20