著者
相川 宏
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.31, pp.A83-A94, 2000-03-05
著者
池田 博
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.30, pp.5-15, 1999-07-15

これは映画作品における文体論である。映画の文体については、拙著「映像の詩学」(審美社刊)においてもふれているが、この場合の「スタイル」とは、「manner of writing」「mode of expression」の意である。
著者
山内 淳
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.32, pp.69-78, 2000-07-15

マグダラのマリアは、キリスト教の数多い聖人の中でも、とくにその名を知られている。彼女に捧げられた教会は各地に見られるが、とりわけフランスのプロヴァンス地方は、中世以来最大の巡礼地となっている。本論は、この聖女への信仰がいかにしてこの地に根づいたのかということから出発し、また女性とは一線を画してきたはずのキリスト教の中で、聖母マリアとともにマグダラのマリアが何故に特別の位置にあるのかを、『聖書』あるいは古代宗教との関連を通して考察しようとするものである。今回はその前半部となる。
著者
小林 直弥
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.41, pp.13-23, 2005

日本の芸能の深層には、常にその担い手である芸能者に「巫=シャーマン」の要素を求めてきた歴史がある。中でも一年間の節目に、山や他界から来訪する鬼神の存在は、「翁」を創造し、後に七道者(しちどうもの)を通し芸能化していった過程を考察することもできる。本論ではそうした「翁」の創造と芸能との関係を考察する一方、折口信夫が唱えた「まれびと論」を参考に、芸能における演じる側の役割はいったいなんであったのかについて研究した。
著者
金 龍郎
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.43, pp.39-51, 2006

中国伝媒大学にてマスコミと人権をテーマにした講義を行った際、日本のマスコミ及び日本大衆には品性が欠落しているのではないかとの問題提起を受けた。品性の有無が報道の優越を分ける決定的な要因であるとは言えないだろう。が、我々日本人は、特に脱亜入欧を意図した明治期と修身教育が否定された戦後において、儒教を土台としたそれまでの道徳的価値観を崩壊させており、その影響から、品性そのものが育まれにくい社会になったとは言えるのかも知れない。また、近年の報道不信にしても、マスコミ関係者の道徳的価値観そのものに対する不信が露呈したものと捉えられる。報道への信頼を取り戻すためには、個々の報道人が特定個人となって国民の批判や称賛を直接的に受ける著名報道が求められるだろう。国民との密接な関係性の中で、職務とその重責を再認識していく必要がある。
著者
小林 直弥
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.47, pp.57-71, 2008

1930年代から40年代にかけ、戦前の日本で大変な人気を博していた舞踊家がいた。その名前は、朝鮮人の舞踊家「崔承喜(チェ・スンヒ)」である。日本では「サイ・ショウキ」の名前で知られ、多くの広告に抜擢されたり、また、世界ツアーや、歌舞伎座公演などを開催するなど活躍したという。さらに、未だ「創作舞踊」という概念が確立できてはいなかった時代にあって、その草分けである石井漠に舞踊を習い、日本、朝鮮、中国において活躍したこの崔承喜は、時代に翻弄されながらも、現代に新しい舞踊創造への働きかけを続けた人物である。このたび、著者の中国における海外研修において、崔承喜の足跡に加え、中国での活動の断片をまとめた考察が本稿である。
著者
山内 淳
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.40, pp.A87-A100, 2004-07-30

シャルル8世のイタリア遠征は、当初の思惑どおりに事は運ばなかった。だが王侯貴族たちが、円熟期のルネサンス文化に直接触れたことの意味は大きかった。フランスのルネサンスは、実にこの時期から開花していくのである。一方、シャルル8世は不慮の事故で他界し、若くして未亡人となったアンヌ・ド・ブルターニュは、新国王ルイ12世から結婚を申し込まれる。こうしてアンヌは、二度目のフランス王妃となり、宮廷で大きな力を持つようになる。本論は、これまでに発表したアンヌ・ド・ブルターニュについての考察の続きである。
著者
川西 弘子
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.71-77, 2005

This is a study of Louisa May Alcott's Little Women from the artistic point of view. Color scheme, medium, works of art, and artists that appear in Little Women are analyzed. Conclusions are: 1) Art is widely depicted. 2) The author made use of art to give the work reality. 3) May Alcott made a significant contribution by offering Louisa May Alcott artistic information.
著者
此経 啓助
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.45, pp.15-29, 2007

明治維新を迎えた明治政府は、神道思想を柱にした宗教政策、いわば神道国教化政策を強行し始めた。それは王制復古と連動するもので、幕末の「文久の修陵」事業、「孝明天皇の陵墓」建設に引き続いて、墳墓に関していえば、天皇家の墓所である「陵墓」への崇拝と修陵が行なわれた。また、仏葬祭に代わる神葬祭を実現する神葬祭の礼式案が政府に数多く提出され、その実行のために「祖霊社」が全国各地に設けられ、提案された「神葬祭」が実行された。維新政府の進めたこれらの宗教政策に沿って、関連する墳墓を写真で紹介しながら、神道式墳墓を構成する要素を前回に引き続きさぐってみた。
著者
開發 孝次郎
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
vol.42, pp.93-107, 2005

天皇機関説排撃運動とは、表面上は天皇主権を認めさせようとする運動でした。しかしその本質は、それまでの歴史で繰り返されてきたように天皇を利用すること、利用しやすくすることが真の目的でした。外では米国における日本人を標的にした人種差別の激化、中国大陸における排日・侮日運動、共産国ソビエトの出現による共産主義の脅威、内では経済不況による大量失業など、内外で苦境に立たされている日本の現状打破に、大日本帝国憲法の不備の隙をついて、天皇の権威を確立し、それを利用して国家経営を行うことを目論んで軍部、右翼が引き起こした事件でした。
著者
熊谷 保宏
出版者
日本大学
雑誌
日本大学芸術学部紀要 (ISSN:03855910)
巻号頁・発行日
no.39, pp.81-98, 2004