著者
井植 敏
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1336, pp.46-51, 2006-04-10

大阪の南海電気鉄道難波駅を出た特急列車は、右手に大阪湾を望みながら南下を続けた。3月中旬、朝はまだ肌寒いが海は早春の太陽を乱反射して、のどかにきらめいている。 関西国際空港の向かい岸にそびえ立つ超高層ビルを通り過ぎると、列車は大阪府の南端、みさき公園駅に着いた。ここで車に乗り換え、国道26号をさらに南下する。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1867, pp.38-41, 2016-11-21

10月9日、中国ネット通販最大手、アリババ集団は中国・北京で映画部門の発表会を開いた。同社の創業者、ジャック・マー会長とともに登場したのは、「E.T.」や「プライベート・ライアン」を監督した米映画界の巨匠、スティーブン・スピルバーグ氏だった。 ア…
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.988, pp.59-62, 1999-04-26

安室奈美恵やSPEED(スピード)など、芸能界で活躍する女性タレントをたて続けに送り出し、春の選抜高校野球では県内高校が初の優勝を飾るなど、このところ明るい話題の多い沖縄県。しかし、その裏側では完全失業率が7.7%(1998年)と全国平均の2倍近くにも達しているという経済面の大きな爆弾を抱えてきた。 ところが最近、経済でもうっすらと希望の光がさし始めている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1851, pp.30-35, 2016-07-25

二度と域内で戦争を起こさないためのシステムとして作られた欧州連合(EU)。だが、その歩みは内部対立の歴史でもある。組織や規制のあり方は絶えず議論の的となる。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1851, pp.36-43, 2016-07-25

当面の山場はこの10月に訪れる。この月だけでも、イタリアの憲法改正を巡る国民投票、オーストリアでは大統領選のやり直し、ハンガリーではEUが割り当てた難民の受け入れ可否を問う国民投票などが予定されている。 そして2017年。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.855, pp.30-31, 1996-09-02

外資系企業は社員が個人的パイプを大きくするための経費を認めない。顔を赤らめるようなことはしない,といったルールも徹底している。コーポレート・ガバナンスの基本がそこにある。製薬会社,日本イーライリリーの社員は,日本で最も手間のかかる経費処理を求められている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.855, pp.22-26, 1996-09-02

仮払金という名の使途不明金「海外で遊んで暮らすためだった」−−割引債220億円を隠した末野興産社長,末野謙一容疑者(強制執行妨害罪などで起訴)はそう,うそぶいた。住宅金融専門会社(住専)から借りられるだけ借りて,私財を積み上げ,好き放題に浪費された事件と記憶されるだろう。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1175, pp.35-37, 2003-01-20

「あと5年半で、急速にレベルを上げなければなりません」。中国棒球(バンチウ)協会の楊傑(ヤンジエ)エグゼクティブディレクターは、今春から始まる取り組みが、時間との戦いだと強調した。彼が言う「5年半」とは、2008年に迫った北京五輪までの残り時間を指す。 棒球とは中国語で野球のこと。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1404, pp.74-79, 2007-08-20

三井住友銀行の市場営業部副部長、小池正道は今年7月10日、米格付け会社、スタンダード・アンド・プアーズ(S&P)とムーディーズ・インべスターズ・サービスが、米国のある債券の格付けを引き下げたというニュースを聞いて、ドル売り円高を直感した。 為替ディーラー部隊の実動部隊長といった役回りの小池が注目したのは、米国景気を押し上げてきた住宅バブルを演出してきた個人向…
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1037, pp.60-64, 2000-04-17

「営団地下鉄で爆発か?」「テロの可能性も否定できず」——。3月8日午前9時1分、帝都高速度交通営団(営団)日比谷線で起きた脱線衝突事故を伝える第1報は、明らかな「誤報」で始まった。とはいえ、車両の横にぽっかりと開いた穴と、床一面に広がる真っ赤な血のりを目の当たりにした乗客や目撃者が「爆発」と勘違いしても無理はない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1180, pp.66-68, 2003-02-24

コミック雑誌を除いて、最も多く読まれている雑誌は何か——。そう聞かれてほとんどの方は一般週刊誌やテレビ番組雑誌を思い浮かべるだろう。しかし正解は、約150万部の発行部数と約135万人の契約購読者を持つ通販カタログ雑誌、「通販生活」である。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.863, pp.29-31, 1996-10-28

増資で得た資金が生きなかった。業界随一の強い財務体質が空回りする。他社に先駆けて整備した人事制度も,平等主義の風土で成果が出ない。全国を網羅した生産拠点は人員過剰の源になってしまった。キリンビールは来年をメドに自社株消却を実行する。豊富な手持ち資金を使って自社株を買い入れる。
著者
中村 雅哉
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1058, pp.160-163, 2000-09-18

ゲーム大手のナムコ会長兼社長にして、再建途上の映画大手・日活(東京・文京区)の社長も務める男——それが、今年12月で75歳になる中村雅哉だ。怒ったときこそ迫力を増すが普段は好々爺然とした風貌と、柔らかく律義そうな物腰で、日々、社内外を歩き回る中村は、普通の人に比べて少々変わった生活リズムを持っている。1日に3回、起床・就寝を繰り返すのだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.958, 1998-09-21

9月11日、東京三菱銀行、三菱信託銀行、東京海上火災保険、明治生命保険の4社が、投資信託や年金分野で提携すると発表した。記者会見場には今後の結束を誇示するかのように4社の首脳陣が勢揃いした。だが、金融の各業態のトップクラスの企業による提携劇という割には、金融界での驚きはまったくといっていいほどない。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1259, pp.6-8, 2004-09-20

特定企業との不透明な受発注を巡り、社会保険庁が一部の関係者を対象とした内部調査を極秘裏に進めていることが本誌の取材で明らかになった。疑惑の矛先は、国民年金の未納対策として導入された小型情報端末。その納入の裏側に何があったのか。捜査当局も重大な関心を寄せており、関係者は一様に身構えている。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1446, pp.142-144, 2008-06-23

4月下旬、野村証券の社員によるインサイダー取引が発覚した際の、同社のコメントだ。危機管理の第一人者である田中辰巳は、この対応が気に入らない。 「『遺憾』とは残念という意味で、謝罪時には禁句の言葉だ。これでは問題を社員個人に押しつけ、自社も被害者意識を持っていると思われてしまう。低迷する証券市場の信頼をさらに失墜させた責任を本当に感じているのか。
著者
稲盛 和夫 井上 裕
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1380, pp.52-56, 2007-02-26

相次ぐ企業の不祥事や製品の品質トラブル、常軌を逸した凶悪な犯罪…。いざなぎ景気を超え戦後最長の景気拡大を続けているはずの日本全体に、どんよりとした不安感が漂っている。 果たしてそれはどこから生まれているのか。稲盛和夫・京セラ名誉会長の目には、かつて持っていた勤勉さや道徳心などが薄れ、「上質」であることを自ら放棄してしまった日本人の姿が映っていた。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1372, pp.142-147, 0007-12-25

長野県坂城町。自動車部品、電機、精密機械など、中小企業を中心に300を超す工場が集まるこの街の熱気が"ピーク"を迎えようとしている。 JR上田駅からクルマで20分、東京証券取引所第1部上場で、町一番の大手、日精樹脂工業は2005年6月からほぼフル操業状態。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1326, pp.64-66, 2006-01-30

地場力とは何か。その地方固有の技術や、人材、企業としてのネットワークなど様々な要素から成るものだ。福井市で、自動車部品製造装置などを作るジャロックは、パートも含めて従業員が36人。地場力を駆使して廃業の危機から復活を遂げつつある。同社の2005年3月期の売上高は4億8500万円、経常利益は3500万円。2006年3月期もほぼ同水準の業績を達成する見込みだ。
出版者
日経BP社
雑誌
日経ビジネス (ISSN:00290491)
巻号頁・発行日
no.1542, pp.80-83, 2010-05-24

「アイエヌジーを買わないかとか、ハートフォードはどうかといった日本にある外資系生命保険の買収案件はもちろん。最近は、英大手生保のプルーデンシャルが買収を発表(今年3月)した米AIG(アメリカン・インターナショナル・グループ)傘下の香港・AIA(アメリカン・インターナショナル・アシュアランス)の話も来た。