著者
小久保 慶一
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.57, no.1, pp.50-51, 2009-03-06 (Released:2017-02-10)
参考文献数
2

溶液の組成などの工夫を行えば-2℃程度の気温の中,シャボン玉を凍らせる事ができることがわかってきた。シャボン膜に出来る結晶の形,その結晶が成長する様子や,凍ったシャボン玉が割れる様子などは神秘的で見る人に感動を与えてくれる。また,凍るシャボン玉が理科部の研究対象としてだけでなく,その研究成果が地域イベントなどへ還元されており地域貢献にもなっている。
著者
藤崎 達雄
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.40, no.4, pp.278-281, 1992-12-02 (Released:2017-02-10)
参考文献数
8

高校では光について粒子・波動の二重性:E=hν,P=h/λを教えてから物質波に進むが,物質波の波長だけ教えて振動数には触れない。しかし生徒は振動数についても二重性関係を予想し,その結果矛盾を発見する。それを解決することの可能性を検討してみた。矛盾を解決するには波束とその群速度を導入する必要があるが,一応可能と思われる。振動数についても,素朴な理解を与えることは可能と思われる。
著者
伊藤 新一郎
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.50, no.5, pp.301-302, 2002

今年から学校教育の完全週休二日制が実施され,科学館など地域の社会教育施設における教育の可能姓が着目されています。帯広市児童会館では付属する科学展示室をリニューアルするにあたって,ワークショップスペースを導入することにしたそうです。この試みを担当されている児童会館の吉岡さんに聞きました。
著者
野間 伸二
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.53, no.2, pp.162-163, 2005
参考文献数
1

1998年12月26・27日の両日,新潟伊勢丹7階で新潟県における「青少年のための科学の祭典第4回大会」が開催されました。この祭典に「愉快,痛快放物運動」と題して慣性打ち上げ台車と水滴投射器の2種類を演示・実験させていただきました。この装置を作製する動機から公開実験までの流れを思い出しながらまとめてみました。
著者
南原 律子
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.41, no.4, pp.435-438, 1993

アトウッドの実験は,明治時代には多くの教科書で扱われていた。しかしその扱いはしだいに軽いものになり,いったん教科書から消えた。しかし,昭和48年の「物理I」の教科書からは,運動方程式の演習問題として復活した。その理由は定かでないが,本実験の学習目的に疑問をもつ生徒は少なくない。そこで本稿では,本実験の教育的意義を検討してみることにした。研究成果からは,本実験の歴史的意義は大きいことがわかったので,これを教育的意義として評価することを考えた。つまり本実験は,単に重力加速度の測定実験ととらえるだけではなく,運動の第1法則,第2法則の検証実験としても位置づけることができる。このような視座からは,本実験の教育的意義は大きいので,高校物理の生徒実験として効果的に位置づけることを考えた。
著者
田崎 晴明
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.54, no.3, pp.215-219, 2006-09-13 (Released:2017-02-10)
参考文献数
3

さる2006年3月に愛媛大学・松山大学で開催された第六十一回物理学会年次大会において,「『ニセ科学』とどう向き合っていくか?」というテーマのシンポジウムが開かれた。不穏な天候にもかかわらず,ジャーナリストや人文系研究者などの非会員を含む三百数十人が参加し,定員が三百人弱という会場を埋め尽くす大盛況だった。また,シンポジウムの最後の討論では,幅広い参加者たちが活発に発言し,予定時刻を大幅に延長して熱い議論が続いた。物理と社会にかかわる問題について大学院生を含む一般の会員が真摯に議論しあえる機会がもてたことは,きわめて有意義だった。以下では,このシンポジウムの基調になる考えを説明し,また,シンポジウムでの講演や討論などを通じて浮かび上がってきたいくつかの論点を整理したい。より具体的な「ニセ科学」の実例や,「ニセ科学」批判の実際については,菊池,天羽の寄稿を参照されたい。
著者
田口 功
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.35, no.1, pp.31-34, 1987-03-10 (Released:2017-02-10)

静電気を利用しての簡単な実験装置は,現在あまり開発されていない.塩化ビニル板,アクリル板は,絹布でこすると,それぞれマイナス,プラスに帯電するとして一般的に知られ,しかも市販されている.本装置は,この帯電された塩化ビニル板,アクリル板を用いて,電気エネルギーとして取り出し,教材として利用しようと考え,製作を行なった.最初に市販されている目盛付箔検電器を用い,種々の材料の上に帯電板を乗せ,絹布でこすり,帯電板の帯電状況を調べた.その結果,塩化ビニル板の上にアクリル板,塩化ビニル板をのせて,こする場合,それぞれプラスにもマイナスにもなるという結果を得た.実験2では.帯電板の枚数を1枚,2枚,3枚と変えてゆき,本装置の固定金属箔の上に塩化ビニル板を置いて最高3枚までこすっては重ねこすった.2枚,3枚の場合は共に一番初めにこすられた帯電板以外は,定性的ではあるが不安定な帯電をするという結果を得た.また帯電板は必ず表,裏共に同符号の帯電をすることも実験1〜2を通じて明らかとなった.さらに,静電誘導を確かめるための実験を行なった.この実験の結果,本装置の固定金属箔の帯電板の重ねられる側は帯電板とは逆符号の帯電をしているということがわかった.実験4において発光ダイオードを使用し,電流の流れのちがいを調べ,最後に本装置の出力発生メカニズムを考えてみた.そして」帯電板は,表と裏の帯電符号は同じであるが,帯電量が異なっているために電流が流れるのではないかという結論に達した.
著者
小林 幸夫
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.47, no.6, pp.338-340, 1999-12-25 (Released:2017-02-10)
参考文献数
7
被引用文献数
5

量の概念と測定の意味を習得することは自然界の法則を見いだすために重要な課題である。しかし中学,高校,大学のどの段階でも,測定の意味に即した量=数値×単位という根本の関係を深く学習する機会が乏しい。教科書,学術誌では量と単位の関係があいまいであり,特に内包量を含む数値計算に誤解が生じている。高校物理,大学教養物理の段階で量の概念を学習項目に取り込み,測定の意味を強調した上で教科書の量の表記を見直すことを提案する。
著者
中山 博樹
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.41, no.3, pp.270-273, 1993
参考文献数
3

日本人宇宙飛行士,毛利衛さんが行った宇宙授業の中で紙飛行機が無重力の宇宙船の内部でどのように飛ぶかを実験した。実験が行われる前に,本校の高校生に紙飛行機がいかに飛ぶかを予想させたところ,専門家の予想とあまりかわらない発想をした。また,理科系の科目が好きな生徒と文系の科目が好きな生徒の間に発想の差はみられなかった。本稿では生徒の予想を分析し,ニュートンの運動の法則のどこが理解されていないかを論じた。
著者
青野 修 西郷 敏 原田 三男 柴山 修哉
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.45, no.6, pp.328-329, 1997-12-30 (Released:2017-02-10)
参考文献数
4
被引用文献数
1
著者
脇島 修 鬼塚 史朗
出版者
日本物理教育学会
雑誌
物理教育 (ISSN:03856992)
巻号頁・発行日
vol.42, no.4, pp.419-422, 1994-12-05 (Released:2017-02-10)
参考文献数
6
被引用文献数
2

ケルビンの水滴発電機を定量的に考察して演示効果を高める方法を検討した。試作した発電機では,最大電圧18kv(0.1μA),最大電流1.2mA(1.8V)を得て,赤色発光ダイオードをかなりの明るさで連続点灯させることができた。本発電機の原理は興味あるものであるし,その機構には物理教育上の重要事項が多数含まれている。本発電機は簡単に作れて操作も容易であるので,高校物理の電気分野の導入や発展,課題研究の教材として秀れている。