著者
吉田 文 村澤 昌崇 濱中 淳子 二宮 祐 田中 正弘
巻号頁・発行日
2013-04-01 (Released:2013-05-21)

本年度は、アメリカにおける大学院修士課程の近年の変容を、学生層、教育プログラム、労働市場での処遇の3点から、日本や中国との比較の視点をもって、明らかにすることを課題とした。事前の文献調査のうえ、2016年3月にアメリカにおいて訪問調査、文献収集を実施した。訪問した機関は、Council of Graduate Schools、George Mason University、Pennsylvania State Universityである。Council of Graduate Schoolsでは、アメリカにおける大学院修士課程の近年の動向について、George Mason University、Pennsylvania State Universityでは、歴史学、生物技術、MBA、法学、応用統計学の修士課程プログラム担当者に、それぞれ1.5時間程度の講義とそれに対する我々に質疑や議論を加えて2時間程度のセミナー形式による調査を行った。セミナー形式とすることで、先方事前に講義内容の準備、資料作成をしてもらうことができ、われわれも事前にそれに目を通してセミナーに臨むことができ、結果として密度の濃い調査を実施することができた。アメリカにおいては大学院は十分に発展しており、大学院修了者の労働市場における処遇も確立していたものの、近年はPhDやプロフェッショナルスクールの価値が低減し、それに対応して修士課程の専門職化が求められるようになっている。それは人文社会科学のみならず、自然科学や工学でも同様であり、上記のいずれのプログラムにおいても、いかに労働市場に受け入れられるプログラムを構築するかに工夫が凝らした改革が進行中であり、それにより学生を確保し、大学院のプログラムとしてサバイバルしようとしていることが明らかになった。

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日本で必要なのは学部教育の実学化よりも、修士課程の実学化ではないか。アメリカも中国もその方向に行っているようだ。法科や会計の専門職大学院は失敗したけど。https://t.co/oPBDySkgki
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