著者
佐藤 隆 佐野 康昭
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.36-41, 2001-03-12

オリジナルのT型マトリクスでは工程を左右に併記するため横幅が広くなり、表計算ソフトウェアでマトリクスを作成するときに取り扱いにくかった。ソフトウェアの設計・製造工程の直後にレビューを実施することを前提とすることにより、T型マトリクスを折り重ねることができ、横幅を半分にすることができた。また、マトリクスを折り重ねることにより、工程が左から右に統一でき、不具合件数を記入・把握しやすくなった。T型マトリクスをもちいて、5つのプロジェクトの評価指標を算出した。みのがし率/評価技術率/未然防止率は、それぞれ6.3%〜23.2%/94.1%〜82.8%/65.6%〜52.0%であった。これらの評価指標が妥当であるかどうかについては測定件数が少ないため検討しない。
著者
丹羽 展男
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2001, pp.19-24, 2001-09-11

SIプロジェクト開発は, 規模が大きくなればなるほど全体が見渡せなくなり, 各リーダー任せに成ってしまう場合が多い。プロジェクトもうまく進んでいる時はいいが, スケジュールが遅れてきた時にどこがおかしくなっているのかを見つけるのは, 大変な作業となってしまう。開発要員も多いと, 成果物も多くなり, それが全て必要な物かどうかの判断も一概に出来る物ではない。特に, 上流工程では, 下流工程のプログラムやモジュールやテストケースと言った誰にでも目に見える標準化された成果物が少ないので, その作業の管理も一層難しく成ってくる。さらに, 上流工程では進捗が遅れていても, 遅れている事自体が判らずに, そのまま下流工程に引き継がれた時に, あれもこれも決まっていない事が判り作業のやり直しが発生し, 大幅なプロジェクトの遅れになる事がよくある。当論文では, DOAのDFD手法を使って作業を明確に定義することで, スケジュール管理を成功させた方法を紹介する。
著者
大島 正善
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2000, pp.62-65, 2000-09-25

ソフトウェア開発プロジェクトでは, 上流工程における品質の埋め込みの重要性が強調されている. 一方, 品質保証の業務は保険的な要素もあり, そのコストに見合う効果が本当に得られるのか計測しにくいという面があり, 品質管理部門に対する投資について適正な判断ができていない企業が多いのが実情と思われる. 本稿では, ソフトウェア開発の上流工程での品質保証のあり方のひとつとして, "成果物の品質点検"の考え方を紹介するとともに, その効果を, "Earned Value Analysis手法"を適用して評価する方法について解説する.
著者
齊藤 邦浩
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.9, no.1, pp.26-31, 2007-02
被引用文献数
3

IT業界では,コスト削減を求め,中国でのオフショア開発が増加傾向にあるが,様々な問題を耳にする事が多い.当論文では,筆者の実体験およびオフショア開発に関する文献を基に課題点を列挙する.次に,考察として,課題点の一つであるコミュニケーションに関し,PMBOKのコミュニケーション・マネジメントを参考にしながら,コミュニケーション構造の分析や,中国と日本の相違点について比較を行う.最後に,オフショア開発を成功させるための具体的対応策を提案し,その効果について述べる.
著者
松本 雅義
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会誌 (ISSN:1345031X)
巻号頁・発行日
vol.8, no.2, pp.10-15, 2006-04-15

オープンアーキテクチャの広がりに伴い,ITに対する社会の要求が厳しくなる中で,SIプロジェクトは難易度を増し,プロジェクトマネージャに対する期待感が高まっている.しかし,この領域でのプロジェクトマネージャは不足しており,早急な育成が求められている.本稿では,オープン系SIプロジェクトに携わるプロジェクトマネージャの育成について,システムエンジニアとしての技術力とマネジメント能力の両面を捉える.SIプロジェクトの特性と,それに求められる技術力やマネジメント能力との関係を整理し,双方をバランスよく習得するためのポイントや具体的な取り組みについて考察する.
著者
渡辺 潔
出版者
プロジェクトマネジメント学会
雑誌
プロジェクトマネジメント学会研究発表大会予稿集
巻号頁・発行日
vol.2003, pp.97-101, 2003-03-11

複数の関連性の無いプロジェクトをPMとして同時に管理する場合, 全てのプロジェクトに対してその進捗状況, リスク等にきめ細かく目を配る事は難しい。まして, 10件を超えるプロジェクトを同時に管理する事は現実的に大変困難である。このような複数のプロジェクトを効率的に管理し, 進捗状況・リスクを的確に把握し, 適切なプロジェクトマネジメントを行うために, 現在実践しているプロジェクトマネジメント手法並びにその考慮点を示す。