著者
黒川 由希
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.67, no.4, pp.16-29, 2013-04-25

王韜(1828-1897)の文言筆記小説集『淞濱瑣話』と旅行記『漫游随録図記』は,上海の新聞『申報』の副刊『点石斎画報』に1887年より付録として同時に連載された。『淞濱瑣話』には明清文学の流れを継ぐ「艶史」が多数収録されているのに対し,『漫游随録図記』には,近代欧州の見聞が記されている。対照的に見える二書からは,明清文人の末裔としての王韜が如何に近代ヨーロッパの風俗を受け止めたのかの軌跡を窺うことが出来る。本稿は近代中国で最も早く女性の権利拡張に関心を示した思想家の一人である王韜の女性像に焦点を当てることで,19世紀後半上海に生活した中国知識人の女性観の一端を解明しようと試みるものである。
著者
周 一川
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
中国研究月報 (ISSN:09104348)
巻号頁・発行日
vol.64, no.9, pp.15-30, 2010-09-25

「満洲国」女性の日本留学は,医学を目的とするものが中心であった。しかし,「満洲国」政府が最も重視したのは師範留学(教員を養成することが目的)であった。1940年代に入ってから女子留学生がさらに増えていき,留学生総数の中で女子は2割前後を占めるまでになった。その原因として考えられるのは,「満洲国」の積極的な女子留学政策の裏に,国内の女子高等教育の環境水準の低さがあったということである。また,女性が自立する道を探すために留学するという動向も影響していた。彼女たちの学生時代は,戦乱にまき込まれた時期が長かったが,その多くは厳しい環境の中で学業を続けたのである。中華人民共和国成立後の彼女たちは,医学などの分野で中堅として,中国,特に東北地方の発展に貢献した。
著者
西園寺 公一
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
アジア經濟旬報
巻号頁・発行日
no.470, pp.14-17, 1961-06-10
著者
大山 茂
出版者
一般社団法人中国研究所
雑誌
アジア經濟旬報
巻号頁・発行日
no.945, pp.1-2, 1974-08-21