著者
厳 善平 薛 進軍
出版者
独立行政法人 日本貿易振興機構アジア経済研究所
雑誌
アジア経済 (ISSN:00022942)
巻号頁・発行日
vol.60, no.1, pp.2-36, 2019-03-15 (Released:2019-03-27)
参考文献数
70

はじめにⅠ人口センサスにみる高等教育の発展状況Ⅱ成人教育の制度と実績Ⅲ成人教育の特徴と規定要因――CGSSに基づいてⅣ成人高等教育の評価――収入関数の推計結果に基づいておわりに
著者
菱田 雅晴 天児 慧 高原 明生 厳 善平 唐 亮 Wank David 朱 建栄 大島 一二 諏訪 一幸 趙 宏偉 加茂 具樹 小嶋 華津子 福田 円 油本 真理 南 裕子 中岡 まり 岡田 実 鈴木 隆 呉 茂松 毛里 和子
出版者
法政大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2017-04-01

本研究は、パラドキシカルな中国の腐敗現象を対象として、1)刺激・行為間の誘引/制約に関するインセンティブ・システムおよび市場体制・行政機構の未発現情況に焦点をあてた制度論に依る実態論分析と2)腐敗学構築のための一般分析ツール開発とその検証・適用の両者から構成される。本年度にあっては、既往年度と同様に、研究分担者、連携研究者および研究協力者等から構成される研究組織(=廉政研究会)を法政大学中国基層政治研究所内に設置し、研究計画の全体調整および班別研究組織体制の再確認を行った上で、各種腐敗現象のビジネス領域との関わりに焦点をあてることを本年度課題の核として設定し、各国・地域における経済腐敗、不正ビジネスの構造の検討を行なうこととした。併せて、中国的腐敗の具体的個別事案の事例蒐集を進めると同時に政治社会学的手法に基づく腐敗関知度/寛容度に関する広範なアンケート調査を実施すべく調査票の設計等準備作業を本格化させた。また、中国の腐敗現象に関わる事案、データを中国内外から広く蒐集し、事例研究を進めると共に党・国家による反腐敗のさまざまな法律、制度規定類を併せ蒐集分類することで、公権力の行使に関わる公務員、党幹部らの内部昇任、賞罰制度、登用制度、各級党組織間の関係、更には、“党政関係”(党と行政機関との関係)、“党企関係”(党政機関と市場諸組織・アクター間の関係)等々のあらゆる組織内規定、規則、ルールを検討した。これらの作業を通じ、腐敗現象そのものをどのように把捉すべきか、腐敗研究の原点を再確認することができた。
著者
厳 善平
出版者
Japan Association for Comparative Economic Studies
雑誌
比較経済体制学会年報 (ISSN:13484060)
巻号頁・発行日
vol.40, no.1, pp.62-74,121, 2003-01-01 (Released:2009-07-31)
参考文献数
17

本稿では,市場化,産業化,国際化という角度から,中国経済の構造変化を明らかにした。その要点を簡単にまとめよう。(1)固定資産投資,都市部従業者および工業生産額に占める国有部門の割合が過去20年間に大幅に低下したことから,中国経済の市場化が著しく進んだと結論づけられよう。(2)産業構造の変化は基本的にペティ〓クラークの法則に従っているが,計画経済時代の重工業化政策などの影響もあって,就業構造の高度化は産業構造のそれに大きな遅れを取っている。(3)高度成長は経済の国際化を伴っていることが明らかである。大国でありながら,対外依存を強めてきていることは大きな特徴として挙げられる。(4)二重経済構造は依然存在している。農業の過剰就業・低労働生産性・農民の低収入という構造問題は深刻な状況にある。都市・農村間の格差は政府の制度差別によったところが大きい。(5)経済の高度成長を牽引した製造業の構造はここ20年間小幅な変動に留まっているが,構造変化のテンポが近年速まっている。(6)貿易の規模拡大と構造の高度化が同時に実現されている。一次産品を中心とする輸出構造は工業製品に代わられつつある。
著者
厳 善平
出版者
地域農林経済学会
雑誌
農林業問題研究 (ISSN:03888525)
巻号頁・発行日
vol.47, no.4, pp.389-396, 2012-03-25 (Released:2014-03-14)
参考文献数
13

There are three purposes to this paper. First, I survey the process and mechanism of the rapid economic growth over the last three decades in China. Second, the nature of growth and structural change in Chinese agriculture over this period are clarified using official data. And third, I analyze the trends and main features of Chinese trade in agricultural products, especially between China and Japan. The main conclusion is that Japan should recognize China as an increasingly important factor in the realization of Japanese food security, as economic interdependence is becoming stronger and stronger between the two countries.
著者
薛 進軍 園田 正 臼井 恵美子 萬行 英二 安達 貴教 厳 善平 戴 二彪 本台 進 柳原 光芳 杉田 伸樹 岑 智偉 南 亮進 Li Shi Knight John Xin Meng Cai Fang Wei Zhong Vakulabharanam Vamsi
出版者
名古屋大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2011-04-01

中国は高度成長を続け,世界第二の経済大国となった一方で,巨大な所得格差が存続し,住民のデモや少数民族の暴動も頻発し,社会が不安定な状態にある。また,安い労働力で支えられた高度成長は,急速な賃金上昇と労働不足でブレーキがかかり始めている。これらの問題は,国際経済,特に日本経済にも大きな影響を与え始めている。こうした問題は,労働移動に関するルイスの転換点,所得分配に関するクズネッツの転換点と密接な関係をもち,経済転換期における典型的な現象としてとらえられる。本研究は,中国で実施されたパネル調査のミクロデータに基づいて二つの転換点を検討し,転換点の中国経済への意義と国際経済への影響を分析する。
著者
厳 善平 Shanping Yan
出版者
桃山学院大学総合研究所
雑誌
桃山学院大学総合研究所紀要 (ISSN:1346048X)
巻号頁・発行日
vol.36, no.2, pp.47-63, 2011-01

In recent years, the policy about peasant migrants (nongmingong) and the relation between supply and demand in the urban labor market are changing in China. In this paper, we analyze empirically how the conventional dual labor market changed, using two datasets conducted by ourselves in Shanghai in 2003 and 2009. In section 1, we explain the extraction method of employment investigation, the number of sample, and the features of our datasets. With Section 2, we describe the situations about job change, salary of peasant migrants and local residents in the labor market, and see the similarity or difference between the two groups. In Section 3, we estimate the wage function of peasant migrants and local residents, and clarify metrically the influence of individual attributes, human capital, and institutions on salary. Throughout the empirical analysis, we examine how the dual labor market in Shanghai has changed.
著者
加藤 弘之 陳 光輝 厳 善平 日置 史郎 梶谷 懐 宝劔 久俊 唐 成 中兼 和津次 丸川 知雄
出版者
神戸大学
雑誌
基盤研究(A)
巻号頁・発行日
2008

本研究は、中国長江デルタの農村地域を対象として、企業の集中・集積、農地の流動化と不動産開発、出稼ぎ者の流入と定着の実態を、独自に収集したミクロデータの計量的分析を通じて明らかにした。また、空間経済学の手法に基づき、地理情報つき企業データを利用して産業集積地図を作成した