著者
林 寛平 是永 かな子 伏木 久始
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践研究 (ISSN:13458868)
巻号頁・発行日
no.6, pp.21-31, 2005-09

The authors showed evidence of the usefulness of "Loggbok" for developing "self study planning ability" in Swedish compulsory schools. But, its educational effects have not been examined. Therefore, this study focused on the effects and the problems of the practical use of "Loggbok". The practical use of "Loggbok" was investigated by a questionnaire, class observation and interview. The questionnaire was distributed to three schools, asking the following questions: (1), do pupils have self-monitoring ability? (2), has the "ability to be responsible" been improved? and (3), does "Loggbok" help the incentive for learning? Class observation and interview in Eklanda-skolan focused on the following: (1), the teachers' approaches to prevent "drop out" and to foster a sense of responsibility in pupils, and (2), equality in teacher-pupil relationship.
著者
平田 治 土井 進
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.145-154, 2008-12-26

土井は平成4年7月の読売新聞紙上で竹内隆夫に出会い,平成4・5年度の「教育実践研究の基礎」の授業に竹内を招き,それぞれ4回にわたって「自問清掃」の講義を受けた.この講義を受講した学生たちによって,平成6年度から「信大YOU遊サタデー」が実施され15年目を迎えている.平成19年3月に三重大学の齋藤昭名誉教授から,平田が「自問清掃」の実践を通して多大な教育成果を上げていることを紹介された.これを受けて両者が講義の構想を練り, 「自問清掃」を「生活科指導法基礎D」 の授業において,平田が3回にわたって講義することになった.受講した学生達は, 「自閉清掃」の教育的価値や内発的動機付けの重要性について理解を深めることができ,教員養成における「自問清掃」指導の意義が確認された.さらにこうした講義による学びが,具体的な体験を通して学ぶ場とリンクすることの必要性が再認識された.
著者
島田 希
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践研究 (ISSN:13458868)
巻号頁・発行日
no.10, pp.11-20, 2009-12
被引用文献数
1

This paper reviewsthe studies on teachers'1earmlgand development fromtheperspectives of teachers'knowledge acquisition. Traditional studies focused on what teachers need toknow In contrastthe recent studies focused on what teachersknowand showedthe characterisdcs of teachers' knowledge. Throughthe story, the narrative,and the discourse approaches, these studies showthat teachers'pracdcal knowledge is closely related totheir personal experiences and belief. However, little wasknoⅥm aboutthe methodswithwhich teachers formtheirknowledge. Therefore,this paper er reviewsthe studies onthe concrete methodsthat teachers have used in leaming, The findings showthat narrative approach whichincludes storytelling is effective for teachers'reflecdon and leam1ng, Exnilling teacherknowledge acqdsition and growth)mthe perspective of collaborative learn1ng Withother teachers is recommended for future research.
著者
小林 則雄 土井 進
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.101-110, 2008-12-26 (Released:2015-09-24)

入学問もない1年生に毎日宿題を課した.宿題は, A4片面1枚としその裏面に音読用の詩を載せた.現代詩から『論語』,『平家物語』, 『百人一首』, 『実語教』, 『尊徳語録』など幅広いジャンルからの詩を提供した.詩を暗記できたら「音読認定証j にシールを貼り, 5作品を暗記するごとに音読認定証3級から順次等級の認定を行った.保護者の理解と援助も得られ,保護者から子どもに称賛が与えられ,また保護者と子どもの関係がより密接になった.それにより子どもたちが安定した学校生活を送れるようになった.低学年でも古典に親しむことができることが分かった.音読は声に出して読むことにより,本人および周囲の者との良好な関係を構築する力があることが分かった.新しい学校で3年生を担任することになった.これまでの経験を生かし音読の宿題を課しているが,子どもたちにも好評であり学級も落ち着いている.
著者
小林 則雄 土井 進
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
教育実践研究 (ISSN:13458868)
巻号頁・発行日
no.9, pp.101-110, 2008-12

入学問もない1年生に毎日宿題を課した.宿題は, A4片面1枚としその裏面に音読用の詩を載せた.現代詩から『論語』,『平家物語』, 『百人一首』, 『実語教』, 『尊徳語録』など幅広いジャンルからの詩を提供した.詩を暗記できたら「音読認定証j にシールを貼り, 5作品を暗記するごとに音読認定証3級から順次等級の認定を行った.保護者の理解と援助も得られ,保護者から子どもに称賛が与えられ,また保護者と子どもの関係がより密接になった.それにより子どもたちが安定した学校生活を送れるようになった.低学年でも古典に親しむことができることが分かった.音読は声に出して読むことにより,本人および周囲の者との良好な関係を構築する力があることが分かった.新しい学校で3年生を担任することになった.これまでの経験を生かし音読の宿題を課しているが,子どもたちにも好評であり学級も落ち着いている.
著者
中野 英之 宮地 彩
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.139-144, 2008-12-26

化学Iの授業2時間を用い,上記44名を対象として,ステアリン酸を用いたアボガドロ定数の測定実験を行った.これまでの実験方法に,滴下するステアリン酸シクロヘキサン樹夜の体積を大幅に減らし,単分子膜の面積を簡単に求められる方法を採用するなどの改良を加え,実験時間を大幅に短縮させつつ高い精度でアボガドロ定数を求められるように工夫を加えた.生徒全員が2時間の授業内で実験結果を用いて,アボガドロ定数を求めることができた.これまでに行なわれてきたステアリン酸を用いたアボガドロ定数の測定実験では,大きな誤差を生じ, 10²³[/mol]のオーダーでアボガドロ定数を求めることができれば成功と考えられてきた.筆者らが改良した実験方法により,生徒がアボガドロ定数の理論値(6.02 × 10²³ [/mol])に近い値が安定して得られるようになった.
著者
宮田 恭子 上村 惠津子
出版者
信州大学教育学部附属教育実践総合センター
雑誌
信州大学教育学部附属教育実践総合センター紀要 教育実践研究
巻号頁・発行日
vol.9, pp.51-60, 2008-12-26

対象生に週1回の継続した相談活動を実施し,相談内容を逐語録に起こし経過を追った.逐語録から対象生の質問を抽出して,質問全体に対する割合から客観的に変化を捉え,アスペルガー障害の特性に合わせた相談方法を検討した.対象生に対して,感情に焦点を当てるのでなく,興味ある行動レベルに焦点を当てることが,共同注意行動を取る頻度を増加させ,気持ちの共有につながった.また,話題を共有するにあたっては,写真の視覚的な手がかりが有効であった.これらの点は,アスベルガー障害の特徴と照らし合わせて理解することができる.