著者
小林 正雄 島野 安雄 利部 慎
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.55, no.4, pp.363-375, 2013-11-30 (Released:2014-01-09)
参考文献数
15
被引用文献数
2
著者
平田 健正
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.30, no.4, pp.223-230, 1988-11-24 (Released:2012-12-11)
参考文献数
12
被引用文献数
1
著者
遠藤 崇浩
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.63, no.4, pp.227-239, 2021-11-01 (Released:2022-05-17)
参考文献数
39
被引用文献数
3

日本では地震被害が頻発するが,その度に飲用水あるいは生活用水の確保が大きな社会問題となっている。その方策は多岐にわたるが近ごろ非常時における地下水利用,いわゆる災害用井戸(防災井戸)が注目を集めている。主に河川水に依存する水道システムは水の長距離輸送を前提としていることが多い。しかしその関連施設は必ずしも耐震化されていないため地震被害に脆弱である。これに対して地下水は面として流動しているため需要地に近い資源であり,緊急時の代替水源として有望視されている。災害用井戸は過去の震災で活用された例があるが,日本全体でどれくらい普及しているのか調査されてこなかった。そこで本稿では国内1741市区町村の地域防災計画を基に,日本の災害用井戸の地域分布を明らかにした。
著者
藪崎 志穂 島野 安雄
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.51, no.2, pp.127-139, 2009 (Released:2012-02-01)
参考文献数
12
被引用文献数
5 2

2008年6月に新たに選定された平成の名水百選の水質特性を明らかにするために調査・採水をおこなった。平均値をみると、ECの値は地下水が相対的に高く、pHは湧水・地下水が6.9とほぼ中性であるのに対し、河川水・用水は7.6と弱アルカリ性を示していた。水温は地下水が相対的に低い値となっていた。水質組成としては、Ca-HCO3型が卓越しているが、Na-Cl型のように海水や風送塩の影響を受けている地点や、Ca-SO4型のように火山などの影響があらわれていると思われる地点も存在している。δ18OやδDは東日本側で相対的に低く、西日本側で相対的に高い値を示す傾向が認められた。またd-excess値は日本海側で高く、太平洋側で低いという分布特性が明瞭にあらわれていた。
著者
高瀬 恵次 中野 孝教 徳増 実
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.63, no.1, pp.9-17, 2021-02-26 (Released:2021-04-27)
参考文献数
13

愛媛県西条市の道前平野は西条平野と周桑平野からなる。両平野は寡雨な瀬戸内沿岸にあって地表水資源に乏しく,古くから地下水の利用がなされてきた。現在においても,生活用水の地下水依存度はほぼ100%で,地下水の保全と管理は市の重要な政策課題となっている。本報告ではこれまでの調査・研究成果をもとに,両平野における水利用,地下水を含む平野の水収支および地下水の水質の状況をまとめた。そして,両平野とも地下水涵養には水田からの浸透が重要な役割を果たしていること,国営の農業用水事業により流域外からの分水利用が行われている周桑平野に比べて,西条平野では農業用水の地下水依存度が高く,沿岸平野部では灌漑少雨期に地下水の急激な低下と塩水化が生じていることなどを示した。一方,周桑平野では平野周辺の果樹園等での肥料使用により,地下水の硝酸イオン濃度の高い地域が分布することも示した。
著者
林 幸司 内野 健一 井上 雅弘
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.47, no.1, pp.117-127, 2005-02-25 (Released:2012-12-11)
参考文献数
19

池島炭鉱は1959年8月から2001年11月に閉山するまでの42年間採掘を続けた炭鉱で,主に島の南西部の海底下で採掘を行っていた.採炭の奥部化に伴い坑内湧水の量も増え,出水によって作業を中断したこともあった.当炭鉱の湧水の特徴として,以前から時間の経過と共に水量が減少すること,同一箇所においては水質が変化しないことなどが知られていた.これらの事象を整理し,実測のデータから当炭鉱の坑内湧水の特徴を検討した.その結果,(1)湧水箇所では溶存イオン濃度の関係から,3つの型に分類できること,(2)湧水量は指数関数的に減少すること,(3)池島南西沖では,主要坑道の西側に多量の水を含む帯水領域が存在し得ることを示した.
著者
宮﨑 淳
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.64, no.1, pp.49-89, 2022-02-28 (Released:2022-05-22)
参考文献数
37

水循環基本法の一部を改正する法律は,地下水の適正な保全及び利用に関する施策が水循環に関する施策に含まれることを明記するとともに,地下水の適正な保全及び利用を図るために必要な措置を講ずるよう努める規定を追加するものである。法改正には,3つの意義が見出せる。第一に,地下水に関する施策について同法に明示することによって,地下水マネジメントの法的根拠を明らかにした点である。第二に,国とともに地方公共団体に対しても必要な措置を講ずる努力義務を課すことにより,地下水マネジメントの各地方公共団体への展開を基礎づけた点である。第三に,ガバナンスの基盤形成を視野に入れた地下水マネジメントの要点を示したところである。
著者
山中 勝
出版者
公益社団法人 日本地下水学会
雑誌
地下水学会誌 (ISSN:09134182)
巻号頁・発行日
vol.59, no.2, pp.159-171, 2017-05-31 (Released:2017-06-28)
参考文献数
12
被引用文献数
1