著者
金澤 直志
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2009

本研究の目的は、Predictable Input/Outputの概念に基づく英語教育プログラムをコンピュータのオンライン上に開発し、その有効性を実証することである。Predictable Input/Outputに基づくコンピュータ上の英語教育教材を開発し、それを授業および家庭で実践することで英語に触れる時間が増し、教育現場が抱える「学生の学力差」を少しでも埋めることができればと考える。
著者
松村 寿枝
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:03871150)
巻号頁・発行日
no.43, pp.49-52, 2007
著者
松井 良明
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
奨励研究(A)
巻号頁・発行日
1996

近代スポーツはその大半がイギリスで礎を与えられた。だが、近代スポーツが出現する以前のイギリスには、前近代的な娯楽・スポーツが数多く存在した。たとえば、闘鶏、闘犬、熊がけ、牛がけ、牛追いといったアニマル・スポーツは、今日からすればいずれも残酷で血なまぐさい娯楽であったし、拳闘や棒試合など、人間が直接行うものでも、流血を不可避とするスポーツが少なからず存在した。本研究によってあきらかとなったのは、以下の点である。1.「ブラッディ・スポーツ(流血をともなうスポーツ)」の多くは、とくに王政復古後、ジェントルマン階層のパトロネジを得るとともに、賭を介して民衆のあいだでも大いに人気を博したこと。2.18世紀後半からは、とくに福音主義勢力とそれによる娯楽批判の高まりとともに、その残酷性に対する批判が高まり、「ブラッディ・スポーツ」がその批判対象となっていったこと。3.アニマン・スポーツについて1835年の動物愛護法が、また拳闘についてはコモン・ロ-の罪状が適用されることで、非合法と見なされたこと。4.しかし、ジェントルマンのパトロネジを得た「ブラッディ・スポーツ」は、「八百長試合」を排除し、賭けを公正に行わせるために、ルールの成文化、そして統轄団体の成立を促した。すなわち、民衆の社会規範とジェントルマンの文化が賭博や残酷性を介して、近代スポーツ成立の素地を作りだしていたのである。
著者
松井 良明
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2006

ともに1835年に成立した動物虐待法と公道法は、イングランドにおける前近代的なスポーツに対する法的規制としての歴史的意義を有していた。両法は、アニマル・スポーツと公道でのスポーツ活動を合法的に実施するための条件として、「生活妨害」、「風紀紊乱」、「迷惑行為」に該当する要素の払拭と、「動物の福祉」、「万人の通行権」への配慮を提示し、それらの近代化を促した。両法が成立するまで、動物闘技ならびに公道でのスポーツ活動の違法性は、コモン・ロー上の「生活妨害罪」の適用を通して示されているに過ぎなかった。だがその一方で、両法は狩猟、テニス、ファイヴズ、クリケットなどを意図的に対象から除外してもいた。そのため、それらの近代化を停滞させ、前近代性を温存させる側面も有していた。続いて『チティの実用制定法集』第5版を検討した結果、19世紀の制定法に基づくスポーツ規制の広がりは以下のとおりであることが明らかとなった。「動物」、「陸軍」、「鳥」、「刑法」、「犬」、「魚」、「狩猟の獲物」、「遊戯と賭博」、「公道」、「未成年者と子供」、「酩酊アルコール飲料」、「市場と定期市」、「首都ロンドン」、「警察」、「大衆娯楽」、「公衆衛生」、「鉄道」、「歳入」、「船舶」、「日曜日」、「放浪者」19世紀イギリスにおけるスポーツの近代化に関しては、上記項目に分類された制定法諸規定を検討する必要がある。また、その際には個々の制定法の背後にある政治的意図に加え、個々の制定法が施行された後の諸判例の検討も必要となるだろう。イングランドにおけるスポーツに対する政治的な介入はその近代化を促すきっかけになると同時に、その背後にあった政治的な意図についての再考を促している。
著者
木村 倫幸
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
研究紀要 (ISSN:03871150)
巻号頁・発行日
no.35, pp.118-124, 1999
著者
笹山 智仁
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
奨励研究
巻号頁・発行日
2010

本研究では、治具を必要とする旋盤加工をおこなう場合でも、新たに専用の治具を製作することなく製品加工がおこなえる、汎用性に優れた旋盤用「システム治具」の開発と実用化を目的とした。製作する治具は、ベース(チャッキング)部に工作物を取付けるアタッチメント(軸やプレート)を取付けることで使用が可能となる構造とし、様々な形状の工作物に対応できるようアタッチメントは形状の異なるもの数種類を製作することとした。はじめに、外周加工用治具を、組立て式とすることを検討、本校実習工場で過去に製作した外周加工用治具の詳細を調査すると同時に、治具に関する文献等を参考としながらパーツ構成(部品形状や寸法、材質等)を決定した。その結果、ベース部品3種類(直径がφ30mm/φ40mm/φ50mm)アタッチメント(軸)部品5種類(取付け軸径がφ5mm/φ6mm/φ8mm/φ10mm/φ12mm)と取付け軸径を調整するカラー数種類でシステムを構成することとし、パーツを組み合わせることで、軸径はφ5mm~φ12mmの間で1mm毎に8段階、軸長は0~60mmまで無断階に調整が可能な構造とした。また、ベースとアタッチメントの嵌合部形状については、耐久性や組立て精度などを考慮した最適形状を決めるため、六角形とスプライン形の2種類を製作し検証をおこなった。製作した外周加工用治具は、軸径・軸長の変更や調整ならびに六角形状、スプライン形状の組合せなど「システム治具」としての働きに問題ないことが確認された。また、実際に平板から円盤状の部品を製作し「旋盤による加工に耐えうること」や「従来使用していた治具と同等の働きをすること」など実用性についても確認された。
著者
早川 恭弘
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2012-04-01

本研究では,リハビリによる安定した歩行を実現する為に,スポンジとシリコンで構成され,空気圧で人間を支えるスポンジコア・ソフトラバーアクチュエータを用いた歩行バランス提示用高性能靴(高機能靴)の改良と歩行計測システムを構築した.本システムは高機能靴部及び視覚提示機能部から構成され,高機能靴部では足裏荷重による歩行状態検出及び中敷部の剛性変化による歩行アシスト,視覚提示機能部ではコンピュータ画面上への視覚的表示を行うことができる.開発した本システムにより,歩行動作における有効性を実験により示した.すなわち,靴の歩行アシスト効果が靴を装着している部位で大きく作用していることが明らかとなった.
著者
坂本 雅彦
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
萌芽研究
巻号頁・発行日
2002

不織布の新たな技術的応用を図ることを目的に,本年度は,主に円管内流れの新たな流動抵抗低減デバイスとしての不織布の効果について検討した.実験は,不織布を含む7種類の布地を,内径が25mm,全長が6mのアルミニウム円管路壁面に被覆し,水道水と空気とを作動流体に,圧損から管摩擦係数を求め,これら結果を,アルミニウム滑壁面を持つ円管の結果と比較した.また,円管路内の速度分布の測定も併せて実施し,両者の結果を比較した.その結果,本実験範囲では,あるタイプの不織布が流体の種類で異なる管摩擦係数の特性を示すこと,あるタイプの不織布は,アルミニウム滑壁面を持つ円管の管摩擦係数にほぼ等しい結果を示すものの,全ての不織布で明らかな減少効果が認めらなかったこと,不織布を被覆した円管路内速度分布は,アルミニウム滑壁面を持つ円管路の場合に比べ壁近傍で速度の勾配を小さくし,乱れ強さの増加を抑制している効果を持つ,事など明らかにした.今後,摩擦抵抗低減少効果をより定量的に評価・検証するため,矩形管路を対象に,繊維を剛体と仮定して,繊維形状,繊維配列や分布(密度),そして繊維が一定の運動を伴う場合の効果について検討していく予定である.
著者
松村 寿枝
出版者
奈良工業高等専門学校
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2008

本研究では,音声分析を用いた疲労検出システムの開発を目的にシステムの構築を行った.まずVDT作業後の音声データを収集し,音声分析を行い,基本周波数,パワー,継続時間長を求めた.結果,疲労時には約55.6%のデータで,基本周波数の低下,平均パワーの低下,継続時間長の増加がみられた.次に上記の特徴量を用いた疲労検出システムを構築した.その後10名の被験者で使いやすさの評価を行い,その評価を参考にシステムの改良を行った.結果,本システムは使いやすさが向上した.