著者
内川 隆志 阪本 是丸 加藤 里美 成澤 麻子 長谷川 祥子 山田 正樹 大橋 美織 笹木 義友 三浦 泰之 山本 命 宇野 淳子
出版者
國學院大學
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2010

公益財団法人静嘉堂文庫に収蔵されている松浦武四郎旧蔵古物資料約900点の整理が完成した。本研究は近代初期において松浦武四郎に代表される当時の好古家達が蒐集対象とした古物(文化財)の内容を直裁的に示すと共に、明治4(1871)年の太政官布告である「古器旧物保存方」の示す保存すべき器物の内容とも一致することを明らかにした。また、箱書きや文書の翻刻によって古物をとりまく人的ネットワークの実態を明らかにした。
著者
内川 隆志 三浦 泰之 長谷 洋一
出版者
國學院大學
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2017-04-01

① 「物産会」研究プロジェクトでは、石水博物館所蔵資料(山本亡羊・榕室主催「読書室物産会」他)の調査、西尾市岩瀬文庫調査を実施し、事業計画に明記した関連文献の調査を実施した。② 1) 好古家蒐集古物資料の調査研究プロジェクトでは、静嘉堂文庫・松浦武四郎記念館その他における松浦武四郎関連古物の調査研究を実施した。武四郎が出版した調査日誌に挿まれた絵画や詩歌、武四郎が文人などの様々な人びとから揮毫してもらった渋団扇などを通じて、武四郎による好古家ネットワーク形成を探る調査を実施。合わせて函館市中央図書館所蔵資料の調査も実施した。静嘉堂では、特に連携研究者の川村佳男氏による静嘉堂所蔵中国古代青銅器の調査を実施した。2) 好古家ネットワーク研究プロジェクトでは、近代初期の好古根岸武香関係資料調査のため熊谷市の根岸家と同市江南文化財センターにおいて関連資料調査を敢行した。③シーボルト父子蒐集古物調査研究プロジェクトでは、昨年度実施した大英博物館収蔵のH.v.シーボルト蒐集日本考古関連資料の整理と関連情報の収集を行った。平成30年度は、好古家松浦武四郎生誕200年、北海道命名150年にあたり松浦武四郎ゆかりの北海道、生誕地の三重県で大きなイベント、展示会が開催され本科研メンバーも多くの講演会やシンポジウム、フォーラムに登壇した。特に分担研究者の三浦泰之は、北海道博物館・松浦武四郎記念館・帯広美術館において実施した連携展示「松浦武四郎 - 見る、集める、伝える」の企画を担当し、本科研の成果を発信した。平成30年9月29日には三重県生涯学習センターにおいて、本科研メンバーによる公開研究会「武四郎研究の最前線」実施し、その成果を『好古家ネットワークの形成と近代博物館創設に関する学祭的研究Ⅱ』(平成31年2月28日)として刊行した。
著者
三浦 泰之
出版者
北海道開拓記念館
雑誌
若手研究(B)
巻号頁・発行日
2005

本研究課題では、近世中後期から近世近代移行期における北海道・東北・北陸(以下、北日本と呼ぶ)の各地域で行われた芸能興行について基礎的なデータを集積し、芸能者・芸能集団の移動とそれぞれの地域における興行主の動向や存在形態及び興行主間のネットワークに着目することで、当該期の北日本に展開した芸能興行をめぐる政治的・社会的・文化的な状況を明らかにすることを目的としている。本年度は、前年度までの調査で重要性を把握した青森県内に重点を置いて調査を進めた。具体的な内容は以下の通りである。1、前年度に引き続いて、弘前藩庁の日記である『弘前藩御国日記』(弘前市立弘前図書館所蔵)の記載から、弘前藩領内における芸能興行に関わる内容を抽出し、データベース化を実施した。具体的には、城下町弘前や青森・鰺ケ沢などの地方都市における芸能興行の実態や興行主の動向、弘前藩領を往来した、松前・秋田・仙台・江戸・大坂などに出自をもつ旅芸人の存在形態を具体的に示す史料を収集した。同日記は、寛文元年(1661)から元治元年(1864)の間、全3300冊余が残されているが、芸能興行に関わる主な記事は抽出することが出来たと考えている。2、青森県立図書館所蔵の菊池家文書(南部藩の給人で代々、下北半島の田名部代官所下役)と西谷家文書(弘前藩の支藩、黒石藩領内の商人)の調査も行い、芸能興行に関わる記述を抽出した。今後は、本研究課題で集積した史料をもとに、松前・蝦夷地に視座を置きつつ、当該期の北日本社会における芸能興行の様相、北日本社会を往来した芸能者・芸能集団の動向、興行主間のネットワークなどについて考察を深め、北日本社会の構造や文化的特質の解明を進めていきたいと考えている。
著者
笹木 義友 佐々木 利和 山田 哲好 三浦 泰之 東 俊佑 松本 あづさ 山本 命
出版者
北海道開拓記念館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、近世後期から近代初期にかけて、尊王攘夷派の志士、蝦夷地の〈探検家〉、書籍や地図の出版者、情報屋、書画骨董類の収集家などとして、さまざまな活動を行った松浦武四郎に焦点を当て、当該期における知識人ネットワークの具体的な様相について明らかにした。また、今後の松浦武四郎研究の新たな展開に向けての基礎資料として、松浦武四郎関係資料(特に松浦武四郎関係書簡)のデータベースを作成した。
著者
寺林 伸明 白木澤 旭児 三浦 泰之
出版者
北海道開拓記念館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2006

北海道と黒竜江省、吉林省に関する「満洲開拓団」について、関係者、関係文献の研究を日中共同ですすめ、「満洲開拓」の実態追求にかかわる下記の重要諸課題について、報告書を集成の予定である。