著者
東 俊佑
出版者
北海道博物館
雑誌
基盤研究(C)
巻号頁・発行日
2016-04-01

この研究では、サハリン(樺太)西海岸のウショロ場所(現在のロシア・サハリン州、オルロヴォ)のアイヌの給料、手当の額が個人ごとに記された帳簿『北蝦夷地用』の内容を分析した。この帳簿の分析から、次の3つのシステムの存在が明らかとなった。第一は、「給料勘定」である。これは、13~59歳を対象に、会所がアイヌを労働に従事させるシステムであった。第二は、「撫育」である。「撫育」とは、5~12歳、及び60歳以上を対象に、一人につき1日米2合を支給するしくみであった。第三は、高齢者、鰥寡孤独者、長病者を対象とした特別な「撫育」である。これは長寿の人や生活困窮者に「手当」を支給するしくみであった。
著者
笹木 義友 佐々木 利和 山田 哲好 三浦 泰之 東 俊佑 松本 あづさ 山本 命
出版者
北海道開拓記念館
雑誌
基盤研究(B)
巻号頁・発行日
2007

本研究では、近世後期から近代初期にかけて、尊王攘夷派の志士、蝦夷地の〈探検家〉、書籍や地図の出版者、情報屋、書画骨董類の収集家などとして、さまざまな活動を行った松浦武四郎に焦点を当て、当該期における知識人ネットワークの具体的な様相について明らかにした。また、今後の松浦武四郎研究の新たな展開に向けての基礎資料として、松浦武四郎関係資料(特に松浦武四郎関係書簡)のデータベースを作成した。