著者
田島 怜路 三輪 富生 鶴見 直樹 森川 高行
出版者
公益社団法人 土木学会
雑誌
土木学会論文集 (ISSN:24366021)
巻号頁・発行日
vol.79, no.10, pp.23-00044, 2023 (Released:2023-10-20)
参考文献数
12

マップマッチングとは,位置測位誤差を含むプローブカーデータから,その車両の走行経路を特定する技術である.マップマッチングはプローブカーを活用した交通状況調査の前処理に位置づけられ,マップマッチングによって得たリンク旅行時間等は,交通情報として活用されている.本研究では,過去のプローブカーデータのマップマッチングから得られたリンク旅行時間情報を活用し,以降のマッチング候補経路の探索及び選択を行う.トリップごとにマップマッチングと蓄積情報の更新を繰り返すことで,蓄積データベースやマップマッチング精度の変化を分析する.分析の結果,混合ガウスモデルの考え方を援用した複数経路への情報の蓄積によって,交通情報が効率的に蓄積できる可能性が示された.
著者
三輪 富生 山本 俊行 森川 高行
出版者
公益社団法人 日本都市計画学会
雑誌
都市計画論文集 (ISSN:09160647)
巻号頁・発行日
vol.46, no.3, pp.793-798, 2011-10-25 (Released:2011-11-01)
参考文献数
11
被引用文献数
2

本研究は、名古屋市における自転車利用実態を把握し、より良い自転車走行空間の導入とネットワーク化の計画手法を提案することを目的としている。初めに、自転車利用者の経路選択行動に関するアンケート調査を実施し、道路環境が経路選択行動に与える影響を分析する。また、仮想の自転車走行空間に対する利用意向についても調査し、今後、自転車走行空間が整備された場合に起こりうる行動変化を表現可能な行動モデルを構築する。さらに、これを組み込んだ統合均衡モデルを構築し、自転車走行空間ネットワークの整備と交通行動変化の関係について分析を行う。これらの結果、自転車走行空間が整備されても、交通手段選択の変化を大きくないこと、自転車利用経路の変更は大きく、結果として歩道上の安全性確保が今後の課題となりうることを示した。
著者
杉浦 栄紀 三輪 富生 森川 高行 山本 俊行 加藤 博和
出版者
Japan Society of Civil Engineers
雑誌
土木計画学研究・論文集 (ISSN:09134034)
巻号頁・発行日
vol.26, pp.715-723, 2009 (Released:2017-11-29)
参考文献数
12
被引用文献数
1 1

相次ぐ路線バスの縮小・撤退を背景に,自治体が主体となって運営するコミュニティバスを導入する事例が増加している.しかし,利用者が少ないコミュニティバスの運営は自治体にとって大きな負担となっており,交通不便地域における市民の足を維持することが困難となっている.本研究はより少ない費用で実施可能な利用促進策としてバスマップに注目し,既存のバスマップの問題点を整理した上で,新しいバスマップの作成を試みた.新しいバスマップの効果をグループインタビュー調査およびアンケート調査を通じて検証した結果,内容を吟味したバスマップは,グループインタビューにおける議論の活性化に影響を与える可能性を示した.
著者
安藤 章 森川 高行 三輪 富生 山本 俊行
出版者
日本都市計画学会
雑誌
都市計画. 別冊, 都市計画論文集 = City planning review. Special issue, Papers on city planning (ISSN:09131280)
巻号頁・発行日
vol.42, no.3, pp.907-912, 2007-10-25
参考文献数
11
被引用文献数
5

ロードプライシングは、渋滞問題を解決する最も有効な政策のひとつと考えられているが、合意形成の困難さゆえ、国内での導入実績は皆無であるし、また海外においてもロンドン、シンガポールのように限定的なものになっている。筆者らは、受容性の高い新型ロードプライシングとして駐車デポジットシステム(PDS)を提案している。従来のロードプライシングとPDSの需要面の相違を把握するため、2006年秋に名古屋都心来訪者を対象としたアンケート調査を実施した。本研究は、このデータを用いて、ロードプライシングに対する地域住民の意識構造を解明するとともに、賛成派・反対派の意識構造の相違を明確にすることで、合意形成戦略の視点を明らかにした。最後に、この意識構造方程式を用いて、ロードプライシングと比較した場合のPDSの有効性を検証した。
著者
三輪 富生 Miwa Tomio
巻号頁・発行日
2005-03-25 (Released:2008-05-28)

名古屋大学博士学位論文 学位の種類:博士(工学)(課程) 学位授与年月日:平成17年3月25日