- 著者
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上山 浩也
松本 健史
永原 章仁
八尾 隆史
渡辺 純夫
- 出版者
- 一般社団法人 日本消化器内視鏡学会
- 雑誌
- 日本消化器内視鏡学会雑誌 (ISSN:03871207)
- 巻号頁・発行日
- vol.58, no.6, pp.1169-1177, 2016 (Released:2016-06-20)
- 参考文献数
- 28
筆者らが提唱した胃癌の組織亜型・胃底腺型胃癌,Gastric adenocarcinoma of fundic gland type(chief cell predominant type),GA-FG-CCPは非常に稀な腫瘍であるが,近年,日本全国の施設で発見され,海外からも報告されるようになった.しかし,胃底腺型胃癌の診断や治療の経験が無い場合,一般的には内視鏡診断,病理診断は比較的困難と考えられ,最終的には消化管専門病理医に病理学的に確定診断されるのが現状である.したがって,内視鏡医においては胃底腺型胃癌の臨床病理学的特徴を理解することに加え,通常内視鏡で胃底腺型胃癌を疑う所見を見落とさないことが重要であり,胃底腺型胃癌を疑う病変を生検した場合には的確な情報を病理医へ伝える必要がある.本稿では,胃底腺型胃癌の臨床病理学的特徴と現状での内視鏡的特徴を説明した後,胃底腺型胃癌のNBI併用拡大内視鏡を含む内視鏡診断のポイントについて言及する.